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slut  作者: 珠雪
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02.迷う前に動け!

大手企業で働くサチは後輩からも慕われるキャリアウーマン(家ではズボラ女)。しかし、突然のクビを言い渡される。

→第二話

「や……でもまあ、すぐ新しいの決まるよね

私、要領良いし」

 幸はそう笑うと酒を更に煽った


「ちょっ、飲み過ぎ」

「大丈夫、大丈夫

ジュンも飲みなさい」

 それから次の日が土曜という事もあり、二人だけの飲み会は深夜まで続いたのだった




…*…*…



『ジューンちゃん』

『あ、さっちゃん』

『遊ぼー』

『うん!』

 幼い頃、サチとよく二人で遊んだ

 俺の母とサチの母が幼なじみで、父同士も幼なじみ

 大学で四人は知り合い、グループ交際に発展したらしい

 そして何年か付き合った後、結婚し今に至る


 家を建てる際、

『トモと離れたくない』と泣いた俺の母と

(因みにトモとはサチの母の名前である)


『私もユリと離れたくない』と同じく目を潤ませたサチの母により、今でも家族ぐるみで付き合っているのだが


 今はサチも俺も実家から離れたアパートに住んでいる

 因みにこのアパートでも隣同士だ


『だってジュンといるの楽しいし』

 そう笑う彼女を俺は好きだ


(それに気づいたのは最近なのだけど)


 俺達は高校を卒業し、初めて進路が別になった


 サチは大学に行き、俺は就職をしたからだ


 たびたび、サチが部屋に男を入れるところを目撃した事がある……彼氏だった


 それを見た時に今まで気付かなかった感情に気づいたのだ



…*…*…


「……」

(懐かしい夢だったな)

 隼はいつの間にか幸の家で寝てしまったらしく、ソファーで眠る自分の体にはタオルケットが一枚かけられていた


 しかし、この部屋の住人であるサチの姿が見当たらず立ち上がる


 勝手知ったる何たらで冷蔵庫の中からミネラルウォーターを取り出し、コップに注ぐと一杯だけそれを飲んだ


「部屋で寝てんのか」

 このアパートはリビングとキッチン、プラス一部屋あり、幸はベッドルーム兼仕事部屋としてその一部屋を使っている


 扉の隙間から覗けばパソコンの前で頭を抱える幸を見つけた


(サチ……)

 今まですんなりと中学、高校、大学、就職と進んだ彼女にとって先程の電話は初めての〔挫折〕であった


「何で私が……」

 中から震えた声が聞こえ、隼はかける言葉も見つからずその場から退いた


 しかし、翌日


「おはよー、ジュン」

「……はよ」

 元気過ぎる幸に隼はぽかんと口を開けた


(あれは夢だったのか?)

「ジュンは昔から朝弱いよね


まぁいいわ


私、これから面接に行くから鍵締めといて」

「あ、俺も部屋戻るよ

仕事までもう一眠りしたいし」


 そして、きちっとスーツを着た幸と寝癖だらけの隼は一緒に部屋を出た


「遅刻しないでね

じゃ、いってきます」

「ん。いってらっしゃい」


 元気に出て行った幸に隼は手を振った


(まぁサチは普通に仕事出来るし、大丈夫だろ)


 隼も、幸自身もその時はそう軽く思っていた




珠雪です


最終話はもう頭の中で決めてるので、時間の合間に携帯のメモ欄にスラスラと書き進めてアップしております


活字を読むのは苦手ですが書くのは楽しいですね

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