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人間の歴史。  作者: TAK
産業革命
93/176

地球にある生物が産まれたとき、地球で生きる99%の生物が死滅し、 地球の表層は自然ではありえない毒ガスに覆われ、 その活性化の高い毒ガスは生物以外にもありとあらゆる厄災をもたらし、 、、

地球にある生物が産まれたとき、

地球で生きる99%の生物が死滅し、

地球の表層は自然ではありえない毒ガスに覆われ、

その活性化の高い毒ガスは生物以外にもありとあらゆる厄災をもたらし、

宇宙から見る地球も全く異なる様相にしてしまいました。


人間ではないですよ。

でも産業革命はこういう話とかがメインなんでしょうね。




産業革命は、人間が表層といえども地球環境を激変させ「自然」「人工」という言葉がわかるような所業をしました。




もちろんそういう行為は人間が初めてではないですし、生物が別の生物を滅ぼすなんて当たり前のこと。


進化とは枝分かれするモノなんで、インフルエンザではないですがそれこそ毎年、無数の多種多様な生物が出来上がります。

そして現代でも多種多様ではありますが「無数」でないのは、年にいくつも生物が絶滅しているから。


上のような厄災をもたらす致命的な生物が出来上がるというのもありますが、氷河期という数万年に一度厄災をもたらし、数億年に一度はほとんどの生物が絶滅し、数十億年に一度は99%の生物が絶滅するサイクルというモノがあります。

隕石で毒ガスより質の悪い粉塵に覆われるのも、結構地球上では当たり前の話。

火山とかもありますしね。



しかし例えば、


鳥が羽で海を渡り、鳥が南極という冷帯でも生きるすべを身につけ、鳥が羽をなくして泳ぎの達人「ペンギン」になるのに何万年もかかる、

それを道具を使って数年/数十年単位で南極に居住するということを実現出来る人間は、それはそれで特別な生き物でしょう。



過去にも人間はいろいろな事をやってきました。


レバノン杉が本当に名産であった時期は千年以上も前の話、北アフリカが肥沃な農耕地帯でなく砂漠としか想像出来なくなったのも数百年前の話、中国が緑溢れた騎馬に向かない森林の土地であったのは数千年も前の話です。


記録上での初めての公害は、多分ローマが紀元前にスペイン鉱山開発で死の川にした事でしょうが、それも始めてではないでしょう。


しかし、良きにつけ悪しきにつけ、産業革命はこういったことを加速させたのは間違いないでしょう。




産業革命は、それを物質文明、資本主義、飽食の時代とか、左巻きの人がわめいていますが、それ以外でもありとあらゆるものを加速させてます。


それこそ彼らの大好きな「精神世界」とやらも。


以前、シンデレラ城は19世紀とかお話ししましたが、城に限らず教会もステンドグラスで綺麗な今のイメージになったのは産業革命後です。

それ以前にもあったはあったのですが、綺麗なガラス、壮麗な絵、像、我々の考える教会のイメージは産業革命以降です。

いえ、代表的な建物は古代でも、あるいはルネッサンスで中東で学び、中東から石やガラスを輸入して建ててましたが、それがメジャーかどうかは別な話。

そもそも聖職者が食糧増産、余剰食糧を非生産者に極大に振り分けられるのも産業革命ならではです。


芸術家然り、文学者然り、音楽家然り、それこそキャンキャンわめいて良い大人が学生機関誌に毛が生えたようなことしか主張出来ないのに「政治家」として非生産的なお仕事が出来るのも、余剰生産力があってこそです。


どころか、現代の宗教家が唱える「これからは精神世界」とやらが主張している団体が巨大な、物質文明としては非生産きわまりない像やらモニュメントやらを建てるのは笑える所業です。


あ、これはまるで精神世界を否定している感じになってしまいましたね。

いちおうポジティブな話として、私はディスプレイ、表示器、テレビのマーケティングの仕事でアメリカに行ったことあるのですが、とても納得したのは宗教家の人達。


皆に訴えたいモノがあったとき、その手段を言葉だけではなく、声だけではなくいろいろな形でいろいろな表現が出来るのはどんなに素晴らしい事と思う?


なんか売り歩く私が買う人に説教されてどうなんだと思いますが、宗教は訴えてなんぼ訴えたい核をどのように表現したいか、それこそ命削って考えている末はディスプレイにもインターネットにも結びつくと。


それこそ「スター」「アイドル」という最高級な英単語を和訳される人達も、たとえば48人いる量産型とか、整形外科でつくった量産型モデルと比べるなら、命削って描いた絵師、楽師がつくったボーカロイドの方が有り難みありますもんね。


結局「精神文明」とやらも中身が大事で、その中身を表現する手段を命削って考えたら、物質文明とやらの結果を使うのは当たり前、対比するものと考えるのも馬鹿馬鹿しい限りです。

そして、それら全てが産業革命で出来た余剰エネルギーで加速するのも当たり前のこと。





実際、ヨーロッパ史=世界史、信用出来る知識=科学、それこそ教育にも建屋も必要、教師という階級を用意するのも余剰食糧が必要なわけで、ヨーロッパが作り上げた世界は世界中に蔓延します。



ちなみに男女同権も巡り巡って産業革命の結果ですからね?

妊娠という生物としての最大のイベントがある女性が、社会にそれなりの地歩を築くのは大変なわけです。

今の言葉遊びのような男女同権ではなく、それこそ赤ん坊の命が呆れるほど簡単に失われてくる数百年オーダーの世界を考えると。

外科医療、薬剤、産婆や産婦人科という専門知識の人員、乳児でも安全な食物、清潔な環境、おむつ、それこそ数十年前の爺や婆の「昔の女性は~」とか言う奴は、それこそ思い出補正でいったい何人乳児が死んでいったかは忘れ去っているコメントです。

そして育児休暇とやらもそういったバックアップがあるからこそ一年ですんでいるわけで、そういうバックアップがない数百年前は、出産という不利な状況が数年ですむわけないですしね。

そしてそういう環境下で作り上げた社会は男社会なわけで、それを書き換えるのはミクロなところだけでないわけで。(パズルのようにいろいろ組み替える必要がある)





あー、話がどこかに飛んでいきそうなので戻します。

とにかく


産業革命で何が起こったか?


の答え、


余剰な食糧、余剰な人員、さまざまなリソースをたくさん作りだし、ありとあらゆるモノを加速させました。


それこそ科学も宗教も芸術も。


別に彼らが初めてというわけではありませんが、彼らの枠にはめた途端にどんでもない加速をはじめます。

そして当然その恩恵を一番最初に受けたヨーロッパが一番最初に発達し、その後に他の世界が混ざっても、それにある程度同期を取るしかなかったと。

学会や教育機関、工業規格、労働法、人権といった法律、政治制度、それこそ音楽や芸術も枠だけは彼らの都合にあわせているのはそれが理由。




では、産業革命って何?




辞書では


産業革命:18世紀半ばから19世紀にかけて起こった一連の産業の変革と、それに伴う社会構造の変革のこと


辞典には肝心な変革の内容は全く書かれてませんね。

もう少し歴史よりに見てみましょうか。


歴史の教科書は


・イギリス産業革命は1760年代に始まるとされるが、七年戦争が終結し、アメリカ、インドにおけるイギリスのフランスに対する優位が決定づけられたのは1763年のパリ条約の時


??

なんかそんなで劇的に何かが変化しましたっけ?

別に北アメリカを英国が得ても貧乏農場しかありませんが。

もう少し教科書の範囲を広げて前の話を読んでみると・・


・そもそも西ヨーロッパ地域では「産業革命」に先行してプロト工業化と呼ばれる技術革新が存在した


おお、家内制手工業のことですな。日本でも中国でもトルコでも行われていましたが、ヨーロッパが有利なのは前回に書いたこと。

多少の性能差より数を揃えることが正義なのはナポレオンの頃からの工業製品の考え方。



そしてこの↓イベントでちょっとイメージする産業革命に近づいてきました。


・綿織物工業における様々な技術革新があった。1733年ジョン・ケイが、織機の一部分である杼を改良した飛び杼(flying shuttle)を発明した。それが細かな手作業ではなく、水車と言った動力で織物が出来るようになった。


・16世紀頃から鉄製品に対する需要が高まっていたが、当時は木炭を用いていたため木材が深刻に不足した。木炭不足に対応すべく、イギリスに石炭が豊富に存在したことから1709年にエイブラハム・ダービー1世が石炭を蒸し焼きにしたコークスを製鉄に利用するコークス製鉄法が開発された。


近づいてきたモノですが、微妙に違いますね。

でも多分「石炭」「製鉄」というキーワードは後々生きてくると思います。

それが原因なのか結果なのかはともかく、産業革命の主人公なのは間違いないでしょうし。


セットで書いてあるイベント


1774年、ジョン・ウィルキンソンが中ぐり盤を発明←鉄加工ですね

1800年、ヘンリー・モーズリーが実用的なねじ切り旋盤を発明

1791年、ニコラ・ルブランが炭酸ナトリウム(ガラス)の大量生産法を発明

1798年、ルイ=ニコラ・ロベールが連続型抄紙機(紙の生産)を発明

1824年、ジョセフ・アスプディンがセメントを発明し

1792年、ウィリアム・マードックがガス灯を発明


発明のラッシュですね。


これは一部だけだと思います。

多分、結果的に「産業革命だった」を言いたいものを遡って選んで強調したいモノをピックアップしただけ。

ただフランスの大砲ではないですが、確かに日本や中国、トルコの家内制手工業とはひと味違う感じです。


大砲その他が大量に必要だからか鉄関係、

ガラスや灯、セメントといった建築土木関係、

紙も「連続型」というのが気になるところ。紙の需要はまだまだトルコや中国や日本の方が需要高いでしょうけど連続してというところにどのような意味があるのでしょう?。



あとトピック。


「英国に運河や鉄路と言った輸送手段の発達」。

よほど18-19世紀はなんか輸送するものが格段に増えたのでしょうね。


「農民の比率は減少し商工業従事者が激増した」

石炭の需要で鉱工業に従事する労働者の数が大幅に増えたとのこと。

ヨーロッパ食糧生産が劇的に改善したこと、アメリカと言った他国の穀倉地帯をあてに出来るようになったことからでしょう。


特に食糧増産は十年オーダー、百年オーダーでの改善になるでしょうからアメリカ大陸からもらったジャガイモだの食糧、四圃制農業改善、豚と言った家畜の生産がようやく実を結んだというところでしょうか。

敗戦後の重農主義でフランスの農業生産も激増してます。



とまあ、産業革命の背景や環境、事情はこんな感じで書いています。

事典、教科書、Wikipedia、いろいろなところを見てもなんかヨーロッパ=世界史とするにはいまいちこの内容ではパンチが足りません。



余剰食糧による労働者の確保、

木炭から石炭コークスに変わったこと、

大砲その他の需要がとても増えていること、

人口増加、

分業、規格、検査法


どれも納得出来ますが、「他でも出来るじゃん?」「加速?」「ヨーロッパ=世界史?」ってキーワードにあてはまる感じがしません。




次女の中学時代の教科書見てみましょうか。


1765年、ジェームズ・ワットが蒸気機関を発明した


おお!シンプルイズベスト!


大学受験に必要な知識を除け、中身を説明しようといろいろな四苦八苦しているものをのぞき、年表に最低限に「産業革命」とのせるためのシンプルなものは「蒸気機関」


ま、みなさんもご存じですよね?



ちなみに蒸気機関はワットが始めてではありません。

ヨーロッパでも1712年にニューコメンが排水ポンプ作ってます。


本当の最初は紀元1世紀、ローマ時代のヘロンさんですが、それが役に立つ立たないは別な話。

蒸気機関=ワットなのは、始めて役に立ったから言われてるのでしょう。



最初が排水ポンプってのも象徴的ですね。

工業製品、特に動力というものが出来たときに最初に利用するのは農業というのが。



水車は川の位置エネルギーを利用して揚水・脱穀・製粉・製糸等を行うのが最初でした。

ぜんぶ一次産業の延長です。

中東、ローマが最初?

もしか中国かも。

ちなみに中国は水車を動力源として紡績まで行ってました。

1世紀頃に発明され、7世紀の後漢でそこら中にヨーロッパで言う「工場」があったようです。

中国ってすごい国ですよね。




風車はエジプトが最初ですかね。

中東かも。

やはりポンプが目的です。

灌漑で水のないところに水を引っ張るのは合理的です。

有名なオランダ風車も干拓して海より低い土地の水を排水するために使ってました。

蒸気機関が発明されたら観光用のオブジェクトになってしまったので実用期間は実は短い。



現代は発電に使われますが、こういう発電ってむしろ蓄電の方が大変なのでいまいちメジャーにはなれません。

電気エネルギーの欠点は蓄めるのが高価なので、発電手段よりピーク電力にあわせて設計しなければならないのがネックです。

地熱、水力に比べて、それこそ風任せなのが欠点です。

そういうの理解しない連中が「自然エネルギー」とか宣う。

イメージだけでなく、実際に送電も含めて一度自分でやって見ろと思ってしまう。

ちなみに私はマンションの屋上で太陽電池やってみました。

敗けました。

メンテ考えると補助金もらわないとやってらんない。

元が取れるように大規模にして発電施設と申請するとさらに税金上も不利。

そしてマンション程度の送電施設でもメンテ大変。

補助金=国のお荷物と考えると自己満足以外の何物でもないですな。

いまは私のUPSを粛々と蓄電してます。

ちなみにAmazonは配電盤、小型の送電施設まで購入出来ました。

びっくりです。





そして本命の蒸気機関。

風車のように風任せの動力、水力のように限定的な動力で我慢していた需要にヒットし、大流行しました。

それこそ農業、食糧増産のためのニーズですな。

炭鉱の排水とか、資源獲得にも有効です。

安定した動力というものがどれほど有用なことか、実は我々は電気という形/自動車のような内燃機関で気楽に使っているので気づきませんがすごいニーズだったのです。


それこそ発明ラッシュと述べた前半の項目で「連続」「自動」と書いてあるモノはまさにこちら「蒸気機関」の都合です。


蒸気機関という安定動力を得て、ポンプだけではなく、自動織機、製紙、ガラス、セメント、製鉄、ありとあらゆるものが大増産出来るようになりました。



蒸気機関はありとあらゆる場所で使われるようになりました。

排水ポンプで農地が劇的に増え、鉱山も劇的に増え、需要に応えるように製鉄、紡績といったあらゆる工業に進出しました。


これは石炭の採掘が活況だった事情もあるでしょう。

燃料がすぐに手に入るということはとても重要な要素です。

今までのように手間暇かけて木を切って、乾かして、炉で煮詰めて木炭を作るといった環境ではあり得なかったことです。


中国でもイスラム圏でも蒸気機関を発明していたとしてもおかしくはないです。

だってローマどころかギリシャでも発見していたと主張している人もいましたから。


でもその燃料を手間暇かけて作るくらいだったら人力の方がまだまし。

それが解決したとしても、中世以前の一次産業がほとんどの世界では需要もありません。

そしてあったとしても中国のように水力でも何とかなったのです。





ヨーロッパは劇的に変化しました。

よく旅行番組で「歴史あるヨーロッパの町並み」とかやってますが、そのほとんどは産業革命後の世界で歴史も何もあったモノではありません。


テレビに映るアスファルト道路もコンクリの建物も産業革命後です。

量産された建材、煉瓦も工場で大量生産されたモノです。


別にローマ時代からアスファルトもあったのです。

煉瓦など紀元前何世紀も前です。

しかし使われるかどうかは別な話。


それまでの焼成煉瓦はヨーロッパでは製造場所の刻印がなされるような貴重なモノでした。

ある立派な建物に使うのはあるでしょうが、町並みに立ち並ぶ優雅な建屋全てに使われるようなモノではないのです。



ガラス窓も同じく。

昔からあります。


しかし炭酸ナトリウムの大量生産がかなうまではむしろイスラム圏の文明度の象徴だったりします。



金属がそこら中で使われるようになり、庶民の手づかみの食生活は金属のフォーク、ナイフ、スプーンに代わりました。

それまでは貴族・王族の特権、どころか王族でさえイベント以外は手づかみが当たり前。

それが末端まで行き渡るようになるのも産業革命後のたった数十年。


瓶詰めも同じく。

瓶は昔からありましたが、食糧、飲み物のパッキンに使えるような気楽なモノではありません。

それが気楽に使えるようになったのが産業革命後。


缶詰もナポレオン時代の発明品で食糧レーションの保存に有用ですね。

産業革命のおかげで食糧の保存、衛生も劇的に変化したのです。

人口は激増しました。

ヨーロッパが清潔になったのは有史以来始めて?

それまでは病原菌の養殖場でしたからね。


いままでスパイスという8割方プラシーボ効果な保存方法は廃れ、本当に衛生的な食糧輸送、保存方法が確立しました。

ヨーロッパは短期間で明らかに中国、日本、トルコより優れた保存方法、衛生管理ができるようになったので今更感となったのでしょう。




そして蒸気機関車、外輪船、輸送にもたちまちつかわれるようになり、人の流動化が激しくなり。


人口も激増し、何百年も他の世界から野蛮、文明度も最低だったこの地は、たった数十年で逆転どころか大きく引き離しました。

いきなり先進国どころではない立場に躍り出たのです。


そのリソースは全て行き着くと「蒸気機関」という発明につながっています。


その後、蒸気機関を皓歯に動力というモノが使われ始め、人間は限定的なエネルギーしか使わなかった今までと比べ、無尽蔵ともいえるエネルギーを使い始めるのです。



人間一人当たり使えるエネルギー

古代どころか有史以前から近世に至るまで、実はあまり変わってないのです。


家畜といってもそれが消費する餌代をどのように捻出するか、とくに抹という考え方で行くと、馬の燃費の悪さとか青ざめます。

それは胃の構造とかによるんですけどね。

植物の分解は大変苦労し、糞食やらそれ以外を捨て去るとか考えると膨大な量です。


一日干し草15kg。

肉15kgでなくて草です。

嵩張るでしょうね。


ちなみに干し草である程度細胞壁が分解し、消化しやすくなっています。

普通の草だともっと消費します。

しかもお腹壊しがちになります。


牛はそれよりましですが、それでもよほど大規模農場でないとなかなか経済的に成功しません。

ほぼ産業革命以前は成功してません。

東南アジアと中国南部くらい?


人間が食って耕した方がなんぼかましなのです。

農場に奴隷が必須だったのがよくわかります。

そして家畜で儲けが出るのも産業革命後。

配合飼料、肥料も大量生産するようになってから。



水力エネルギー?

大規模な水力発電所はダムと、それをせき止める建材、コンクリートでたっぷり位置エネルギーを貯めることができるから。


産業革命以前は木製水車です。

なんぼもエネルギーは取り出せません。

しかも川がなければ意味がないと。

役には立ってますしそこら中で使われてますが、一人当たりに換算すると塵芥な量です。



風力エネルギー、風車も同じく。


それこそ風任せなエネルギーは限定的な役目しか果たせません。

どころかオランダの揚水ポンプだってすぐに使われなくなったのは象徴的。


帆船はとっても長く使われましたけどね。

限定的な容積しか使えない船舶に燃料を積まなければならないのは致命的な欠点です。

しかも各地に給炭所が必要とくればとってもお金がかかります。

蒸気機関車より元とるのは大変だったのではないかな。

蒸気機関車はライバルが馬車でしたからね。

必要な干し草の量を考えると普及が早いのはうなずけます。

船舶も、燃料が石油に変わって容積的に有利になり、密閉シールが解決して効率の良いスクリューが使えるようになり、高速化のニーズとそれに併せて小型高出力の内燃機関が普及し始めるとさすがに風力は廃れて蒸気機関になりました。



それ以外のエネルギー、、さすがに火薬は換算出来ませんが、、それ以外のどれもこれも塵芥の量でしかありません。

人間が一人当たり使えるエネルギーは、産業革命以前は成人男子一人当たりの摂取量1800kcal~2200kcal=2500W (ワット)/日くらい?

年間92kWくらい?


現代のアメリカ人の一人当たりの使用エネルギーは、電気エネルギーだけで13000kW/年


たった数百年で150倍以上のエネルギーを使っていることになります。

もちろん、そのエネルギーは非生産的なゲームだのレジャーだの飽食だのに使っているでしょうから単純換算は出来ません。


しかし、日本や中国やトルコの人が年間92kWくらいでのんべんだらりと暮らしている間、ヨーロッパの人は石炭を掘り、それをそこら中にくべ、食糧増産、建材、食器、武器、道具、ありとあらゆるモノに消費し、何十倍のエネルギーを使うようになり、その余剰リソースを宗教、文学、科学、そこら中に振り向け。


単純な計算など出来はしませんが、のんびりした中世国家をすごい勢いで引き離したであろうことだけは理解出来ます。


これが産業革命。



そして1800年くらいの人口は10億人くらい。


単純なエネルギー消費量は地域で大きく換算出来ませんが、数倍に増えた現代の人口が使うエネルギー割合は、地球上で使われるエネルギー総量から劇的に増えているはずです。

それでも、全石油を使っても冬の北海道周辺の流氷も溶かせない程度ではありますが。



ある人は、この事実を持って人間がただの生き物ではなくなったと言い切る人もいます。

たしかにその通りと思ってしまいます。

もちろん地球環境は激変し、その豊富なリソースで世界を席巻し、ヨーロッパは世界を征服することになります。

それが幸福か不幸かはともかく。

ちなみにタイトルの「地球上の生物の99%を死滅した生物」は植物 (シアノバクテリア)です。

ビッグバン、そしてその後の元素の作られ方を考えると単体で「酸素」というものは存在出来ないはずなのです。

それを地球上に充満させた結果、酸化=燃焼=錆び がそこら中で起こり、以降の生物は核で守り、ミトコンドリアを取り込んで酸素からエネルギーを取り出せる手段をもった生物以外はほとんど死滅しました。

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