「スネちゃま、おフランスに行くざます」
フランスという国は、ヨーロッパでは唯一といって良い中世からある古い国です。
何を持って「フランス」なのかという部分はありますが。
というのはフランスの語源「フランク」は2-3世紀頃、ローマ人がライン川中流域に居住するゲルマン人を一括してそう呼んでいたからです。
また、ゲルマン人だったか?というのも定義の問題で、そこにはケルト人が多数いたので、フランス人はそれを吸収した民族であることは間違いないでしょう。
もちろんもともとローマだったところ、イタリア人とフランス人が周辺に比べて短躯なのはここら辺もありましょう。
これを書いていて、「民族」「人種」がなんぞやはどんどんわからなくなってきましたが。
ま、何にせよ、西ローマが滅んだとき、ビザンチンとフランク王国が数少ないまともな国家でした。
イギリスはまだまだアーサー王とマーリンがいたという神話の世界。
ドイツの半分はフランク王国、半分はゲルマン部族が跳梁跋扈する国っぽい何か。
イタリアは生き残った都市国家群が細々と生きているだけ。
スイスは強い傭兵を産出する地方というだけ。
ベネルスクに至っては「ベルガエ族」と呼ばれる一部族。
スペインはイスラム圏の何か。
ハンガリーも影も形もない。
ロシアの原型であるルーシー国家群に至っては人もいない。
バイキングの貿易路の一つというだけの通り道。
まさにローマがいなくなって空白地帯になりました。
当初はゲルマン人国家らしく、殺し殺され、奪い奪われ、なかなかの殺伐とした国家です。
ゲルマン人各部族が国家を打ち立て、フランク族と同盟を結ぼうか、入り込もうか、謀殺しようか、いろいろ伝説がありますね。
東ゴート国の王女ブルンヒルド、西ゴートの王女(ブルンヒルドの姉妹)ガルスヴィンタとかの話は、さすが戦国時代というところか。
その後も教皇領と争ったり、イギリスと争ったり、北欧と争ったり、ドイツと争ったり、真ん中に位置してますんで戦乱だらけですが、それでも中世は一頭地抜いてます。
14世紀頃の人口
パリ 約8万人
ルーアン・トゥールーズ・リヨン・ボルドー・アミアン
2万人
マルセイユ・アビニョン・モンペリエ・リール
1万人
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ドイツ)ケルン 2万人
イギリス)ロンドンの人口 1万人
スペイン)バルセロナ 1万人
実はイタリアはイスラムと対等に付き合っていた都市国家群がいたので例外です。
フィレンツェ 約8万
ヴェネチアとミラノ 10万
ジェノバ 2万5000人
普通の教皇領としてのヨーロッパは
ローマ 1万7千人
ヨーロッパはペスト、コレラ他、疫病で人口がジェットコースターのように増減しています。
直後に人口30%とかザラにある。
#しかもそのときに限って個人のGDPが激増する。
やれやれな世界です。
中国やインド、イスラム圏でも同じように黒死病は流行していますが、箸、衛生概念、医療その他が発達しているのでここまで酷くはありません。
箸ってすごい発明品です。
また手食文化のイスラム、インドもイスラム教の教義で清潔第一を心がけてます。
「豚食うな」はまさに衛生のため。
雑食の動物を食べるのはとってもリスクが伴い、今の清潔な厩舎や工場で作られたソーセージを思い浮かべてはいけません。
それでも各国に比べて10倍以上の開きで人口を抱えていたことになります。
ということでフランスの立場は近世以前はこういう感じ
・ヨーロッパ随一の強国
・ヨーロッパ以外では大したことない
軍事力についても強国です。
ボウガンとか、最新兵器もたくさんそろえています。
フランス騎士団有名ですね。
イスラムを退け、圧倒的な突撃は他国を震わせます。
馬で本当に突撃をやり、震え上がらせたのはこの国の騎士とモンゴルくらいじゃないかな。
おかげで、他国の騎馬兵は騎乗士-馬で素早く移動し、降りて戦う-という性格のものが多かったのに、今の幻想物語は片刃槍やランスでかっくいい男が巨大な馬に乗って突撃する姿がデフォルトになっちゃいました。
ま、かっこいいですけどね。
現実には巨馬もいないし、片刃槍やランス(馬を傷つけない工夫)自由自在に動かすのは近世以降の「試合」だけだったとしても。
#日本も同じ。何とか流の何とか槍なんて
馬に乗ってたら絶対馬傷つけるような武器
使うわけないじゃん。
江戸時代の馬上試合の見世物武器
ということで、みんなに頼られて戦争、戦争、戦争、戦争、戦争、戦争が中世~近世の生き方です。
しかし、近世の「重商主義」がはびこるとよろしくない事になってきました。
百年戦争だの三十年戦争だのバラ戦争だの、別に戦争自体は勝ったり負けたり、しかしお金で戦争が出来てしまう、しかも「フランス政府」というものをカタにすればいくらでも借金し放題。
しかも中世~近世に変わるころ、封建主義が崩壊します。
あまりに戦争にお金がかかりすぎるので伯爵が領地を維持出来なくなっていきました。
これ幸いと王家は領地を接収、無領地伯爵が激増し領地を渡して給料をもらう、王家は中央集権になって権力増えてほくほくもの...実は領地で儲けなくなった貴族がニート同然なのに気づいたのは数百年後..
イギリスに負けたー、身代金払おう、ドイツに攻め込むぞー、傭兵きませい!お金がどんどん減ります。
イギリス人は国民に趣味まで強制し、弩という高価で簡単な操作の兵器に対抗するため、貧乏人でも持てる長弓で対抗したり、けっこう周辺は涙ぐましい努力をしているのにこの放漫経営ぶり。
お金だけはどんどん出ていきます。
一番調子に乗ってたのはルイ14世「太陽王」
帰属戦争、オランダ侵略戦争、アウクスブルク同盟戦争、スペイン継承戦争。
貴族から領地を取り上げ...ま、言葉悪いか、「保護」し...自分の権力もフランスの領地も権力も広がり、かってない強国になりました。
インフラ投資にも余念がありません。
ミディ運河とヴェルサイユ宮殿。
ヴォルテールはルイ14世の治世を「大世紀」と称え、
72年もの在位期間はフランス史上最長「中世以後の国家元首として最長の在位期間を持つ人物」としてギネス世界記録にも認定されている。
洒落者で人気も高く、メヌエットを宮廷舞踊に取り入れ、太陽神アポロンに変装して踊った姿か嫌みなほどかっこよかったとか。
そして意外なほど働き者。
執務を地味に黙々とやった一面もあります。
彼はかってない強国にフランスを仕立て上げたのです。
評判:
莫大な戦費の為にフランスの財政は破綻しかかっており「イギリス人を見習え」と謡う小唄が流行
さて、そんな真面目だが無駄遣いのルイ14世、1715年9月1日に壊疽の悪化で崩御しました。
彼の遺体はパリ近郊のサン=ドニ大聖堂に埋葬されたが、民衆は老王の死を歓喜し、葬列に罵声を浴びせたらしいです。
本当かな?後の創作?
で、5歳の王太子がルイ15世として即位します。
そしてその甥のオルレアン公フィリップ2世が摂政。
オルレアン公の評判
放蕩者
おなじ無駄遣い屋)ルイ14世も反対して遺言していたそうです。
「摂政は置かずにモンテスパン侯爵夫人との庶子のメーヌ公ルイ・オーギュストをメンバーに含む摂政会議を設置するように」
だが放蕩者だけにずるがしこいオルレアン公、高等法院に働きかけて遺言を破棄しちゃいます。
メーヌ公の王族称号、近衛隊司令官職を奪い取って投獄して、単独の摂政となりました。
えげつない。
そしてルイ15世も60年近い長い治世となりました。
オルレアン公、やりたいだけやっちゃいます。
父の遺言に従わず再び数々の戦争を行い、1774年に彼が崩御した時にはフランスの財政は危機水準から飛び越えて破綻状態となりました。
借金総額
ルイ14世 + ルイ15世 = 約20億リーブル
ルイ14世は旧自民党みたいなものっすかね?
前代から引き継いで投資投資投資、「日本改造計画!!」
で、改造は成功し、世界の強国となった者の借金漬け。
「いやぁ、日本の借金は怖くない借金。ぜんぶ日本人ですから!」
↑
別に計画的にやったならともかく、放漫経営、
おらが村にも駅を!
おらが村にも道路を!
おらが村にも空港を!
をやったなれの果てだろうに。
よく言うわ。
そしてルイ15世のように、民主党がとどめをさしたと。
金権政治家の旧自民党が集まったのもまるでオルレアン公みたいに無責任な立場になれたと。
「実は金脈あるんすよ!」
日本政府はただ日本国民からお金を集金して投資するだけ。
そんな幻あるわけないだろうに。
そして形をかえて前言続行。
どころかさらにここぞとばかりに寄生虫が増えていくと。
安倍政権が支持されてる理由って、相変わらず旧自民党の魑魅魍魎達やそれでお金儲けていたマスコミ達はわかってないですよね?
安倍政権が良いんじゃなくて、おまえらが駄目なんだろうと。
ルイ16世はそんな民主党が焼け野原にした日本のように、ルイ15世が焼け野原にしたフランスに立ち向かいます。
寄生虫...高校野球がはじまると思い出す事。
私は工学部出身で工学部的な仕事、肩書きも博士号ありますが、フロントなのは「工学博士」。
そんなでも、年齢上がると企画的な仕事、経営的な仕事、法務的な仕事増えていきます。
というかアカデミックな仕事は若い人に勝てるわけないので、ある程度年齢上がるとこういうことを楽しめないと給料的につらくなります。
若いときから覚悟しておかないと。
ゲーム機作っている会社にいたとき、ゲーム会社の著作権問題とかお世話したことあるんですよ。
で、高校野球のゲームやコンテンツにも、とうぜん高校や生徒にも著作権が発生するわけです
で、初めての試みだったので細かな丁稚は私がお世話してたんですね。
高校や生徒に払った金額数十円。
ゲーム会社が払った額はそんなわけないわけです。
その残りは全てなんちゃら連盟のたった数名が丸取りです。
高野連だの日販だのJASRACだのNHKだの、そういう寄生虫は以降信用しなくなりました。
まさに青春の汗と涙、それを尊ぶ観客達と、おそくまで無償でお世話している顧問の先生とか、その無償の報酬の全ては寄生虫の彼らが取るんですな。
日本は老害がはびこってます。
普通に大して面白くない政治をやってる安倍政権が賞賛される理由。




