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人間の歴史。  作者: TAK
民主主義万歳!(アメリカ合衆国独立)
76/176

LAで東洋人が嫌われているのは、人種よりもメンタリティ。「困ったふりをする恥知らず」

さて、北アメリカが宗教的なモノ、食い詰めモノ、犯罪者、海賊や各国海軍、様々な思惑で翻弄されます。


といっても金銀財宝はスペインによって取り尽くされ、現地住民は疫病で90%以上死亡、アガリはないどころか投資はまだまだ必要な貧相な地。


本国にとって重要か?


と言われると微妙なところ。


18世紀頃になると、散々美味しい思いをしたしもういいかなぁという雰囲気が漂ってきました。

インドやカスピ海、黒海、トルコを代表とした文明国との取引の方がアガリは多いのです。

そしてアメリカ大陸の金銀財宝はそろそろ枯渇。

日本や南アフリカと違って、特別に名物ってわけでも何でもないですからね。


重商主義も限界が来て、各国の貿易はやってはいるものの積極的ではない..と言って良いのでしょうかね?

そこそこ儲けは出てますから。


ただ、「大」航海時代、「大」海賊時代というほど積極的ではなく、疫病バンデミックが怖いので港は制限され、ひところのような熱狂は去ってしまいました。




あと「チューリップ戦争」と言われる世界初めてのバブルが起こり、それも積極的な貿易に水を差している状態です。


トルコから必死にチューリップの球根を買い取り、ヨーロッパ暴騰。

 ↓

オランダが品種改良して色とりどりの花にし、更に暴騰。

 ↓

トルコが逆にオランダから買うようになって市場が拡大。

更に暴騰

 ↓

貿易をスムースにするための先物取引がさらに投資のネタになり

 ↓

チューリプの球根を保存して儲ける商売も頻繁に。

 ↓

ちょこちょこと上げ下げを繰り返す相場から、突然、一気に、奈落の底へ。

自殺者多数。

その後、まるで一気にチューリップ熱は冷めてオランダ涙目。

実は原因はわかっていません。

が、何にせよその価値以上に値段が上がると、経済原理でいつかは下がるのは当たり前ですが。


これは元々


ヨーロッパに華やかな花がなかったこと、

ヨーロッパ人が娯楽を楽しめる余裕が出てきたこと、

科学、化学が盛んになったこと、

貿易、金融商品が多数出来上がったこと、


いろいろ象徴的な背景があります。

そしてその行き着く先がどうなるかの指標でもある。


そしてこういった一連の流れはアメリカ大陸への投資熱も冷め、アメリカ大陸は微妙な立ち位置になります。



各国の思惑。


スペイン、ある意味イギリス政府はわかりやすい立場でしょう。

とにかくかっぱぐ。

現地人がどうなろうが冒険者がどうなろうがおかまいなし!


アメリカ大陸の金銀財宝を取り尽くせ!

あれ!?そろそろなくなってきた?

そろそろ撤退か?




ポルトガルやフランスはもう少し地に足をつけた立場です。

地道に商売しようぜ!

地道は最後に勝つ!


五大湖周辺の毛皮、ビーバーとかファッション性あるし売れるわ!

ブラジルのブラジルボクは染料だけではなく、バイオリンの最高級の材料さ!

タバコいいよね!コーヒーいいよね!こちらも流行させちゃおう!


When your heart's on fire you must realize

Smoke gets in your eyes

恋の炎に身を焦がれ、その煙が目にしみる


はその商業政策の一環の延長ですね。

20世紀以前にどことなく歌われていた曲を再発見した有名な歌です。

歌詞は実は経緯が微妙。

最初は酒場でもなければ若者が友人同志へのからかいの歌だったのですが、いつの間にタバコを燻らした酒場での恋のお話になったらしい。

嘘か誠か。


あとフランスのカフェとかも大流行です。

都市住まいの中層階級は朝はカフェで新聞読みながら世間話に終始するという。

後に名古屋人もそうなります。


あ、そういえばビーバーもブラジルボクも絶滅危惧種になっちゃいました。

地道な商売もなかなかえぐい。




上の二つは本国の都合ですが、本国の言うこと聞かなかった連中がいます。


いわゆるアメリカ13州。

アメリカ合衆国の最初の州です。

前回お話ししたように宗教で忌避された者、食い詰めモノの集まり。

一応イギリスの植民地ですが、さっぱり本国の言うこと聞きゃしない。

手っ取り早く稼いで撤退がイギリス本国の意思だったりするのですが無視して、新天地フロンティアとして地道に稼ぐことにします。


イギリスには「ヨーマン」という特殊な階級がいたので都合が良かったのでしょう。

弱いくせにそこら中に戦争ふっかけ、北からふっかけられ、内部も群雄割拠。

フランス政府が頭悩ませていた時期、実はイギリス封建主義はとっくに崩壊していたりします。

だって封建制って、戦争が起こると兵役義務あるからつらいっすもん。



そして維持できない地主が手放し、逃げ、あるいは二束三文で小作農に売り、残された小作農は自分で開墾し、自分で自衛し、自分で経営し、生きていかなきゃなりませんでした。

それが「ヨーマン」

武士が生まれた古代の日本にそっくりですね。



そして「ヨーマン」達はその感覚で北アメリカも開拓し始めました。

イギリス国王の特許状による自主的な運営がおこなわれ、「有益なる怠慢」と称されていましたが、よーするにどうでも良かったんでしょうね。

投資しょぼい貧乏国でしたし。


そしてメンバには清教徒ピューリタンが多数占めており、プロテスタントとして貴族の身分を捨てた名士も多かったので自主独立の気風が激しい。

しかも優秀。


そして政治はタウンミーティング制度。

端的に言うと町内会。

みんな集まり話し合い、町内会長の役割が清教徒(ピューリタンの名士)や教師といったインテリゲンチャ。

みんな生きるために積極的に討論します。

英会話研究部とかの「ディベート」「スピーチ」もアメリカ発祥の文化、



日本人のヨーロッパ大好きっこ、「だから日本人は」協会な人、ヨーロッパ一番な人が言う


現代のボランティア

アガペー(無償の愛)


とかは、ヨーロッパではなくてむしろアメリカ発祥ですね。

もちろんヨーロッパでもボランティア精神はあったでしょうが、それを国経営の一部にしているのはアメリカ合衆国。



そして消防車も有料、保険制度なし、銃持つのは当たり前なのもこういうことから来てるんです。

本国からは無視。

政府らしい政府は町内会だけ。

自衛手段は、消火、病気、防衛も含めて自弁するしかないですよね。

そして隣近所が数キロ先とかもザラにある。

とにかく独立独歩。

銃器をもつのも当たり前だったりします。

これは日本でもそうなんですけどね。



熊ってすごいこわいっす。

中途半端な威力の銃じゃ効かない、素早いからあたらない。

たとえばハンドガン(ピストル)ってあまり役に立つ武器ではないのですが、44マグナムだけは別です。

確実にあたる至近距離で、一撃でグリズリーの頭を吹っ飛ばして絶命できる数少ない武器。

しくじると雑菌だらけの、まともに洗ったことのない病原菌がうようよ入った爪で吹っ飛ばされます。


あとイノシシとかバッファローとかも怖い。

肉食動物は獲物としてみてくれるし、人間は強いので獲物からは外してくれますが、草食動物は違います。

身を守るため、身を守れる可能性が高まる、子供が近くにいる、餌をとった、縄張りに入った、とにかく無差別に攻撃してきます。

しかも健脚なんで数十キロで原チャリや自転車より速く走るくせに、即時に止まってUターンとかもこなせる。

誤解かどうかなど気にせず、容赦なく人間を吹っ飛ばしてくれます。


そして一番怖いのは人間。

ある程度都会になれたら、田舎でも何かあったら気づく程度の付き合いなら想像つかないでしょうが、隣近所が銃声も聞こえない数キロ先とか、あるいは政治が町内会ですむようなこじんまりとした町、強盗なんて日常茶飯事、駅に突然客が来なくなったら住民全滅とか。


そりゃまあ銃器持ちたくなるでしょう?



時代が違うというご意見は....うーん、私は日本人ですが、銃器を持てる人が少なくて切実に恐怖なんですけど。

ど田舎住まいで、イノシシが大好きな食材をいっぱい持っている私は、許可制でも銃は持ちたいです。

で、アメリカになるとヘリで登下校できる裕福な家庭はOKでしょうけどどうなんでしょうかね?

うちの娘みたいな女子高生、でも閑散とした裕福でない住宅地。。。きっと女子高生に銃の携帯許可はおりないでしょうね。


ま、日本の田舎はいまのところ息災です。

いじめでクラスが惨殺されるアメリカ合衆国だとどうなのでしょう?

チキンアンドエッグとは思いますが...



あと、現在では各州でルールが様々ですが、消防署の考え方はよーするにセコムみたいな奴です。

家建てたら良い消防署見つけて契約し、火事になったらその消防署が消火してくれる。

契約外でも延焼その他を避けるため協力し合いますが、端的に言うと契約外。





ということで、オバマ大統領は結構無茶やったんですよ。

だって上記前提で何百年も法律が積み重なっていくのに、そこに今更ながら他国の制度を導入しようとしたんですから。

そして美味いこと言って、不味いことは無視。

「まずやってみろ」はアメリカらしいですけどね。

保険制度導入することで歪む法律は無数にありますが、一番これがわかりやすいですかね。



収入    日本        アメリカ

20代 $34,605(346万円) 後半$54,243(542万円)

30代 $52,243(522万円) 後半$66,693(666万円)

40代 $66,693(666万円) 後半$70,832(708万円)


100万円から200万円の差でアメリカ多い。


わーアメリカうらやまし~!


じゃなくて、この日本より多い収入の中から消防と契約したり、医療機関と契約したり、保険会社契約したり、あるいは自衛のために銃を買わねばならないわけですよ。

そして収入そのまま、保険制度はつくるは、この収入差からしてあり得ないわけです。

じゃあ収入減らして保険制度作るねは、すでに入っている人からしたら「ふざけんな」なわけです。

いままで高い金だしていたのに、いまさら貧乏人がなぜ得するからはじまって、さらに低収入の方に合わせると「いまさらそんなレベルの低い保険になぜ払わねばならぬ」


生活保護とか、キャッチネットの考え方はさくっと出来るんですけどね。

なんだかんだでアメリカの正義は「困った人を助ける」ですから。


しかし逆に言うと「困ったふりをする恥知らず」は大嫌いです。


中国人や韓国人がアメリカで嫌われるのは、そのマナーや習慣だけでなく、上意下達が前提でその隙間で得をする習慣が身についちゃってますから。

そして上記の契約外のボランティアを「得した」と公言する恥知らずと。

暴動が起こったとき、こういうところで襲われる店舗は東西南北関係なく決まっています。

そしてかなり高確率で韓国人の店である理由はここら辺の精神の方が原因だったりします。

ま、韓国人や中国人にも言い分あるんですけどね。

本国の政府は、自分たちがよかれと思ったものをすると下手すりゃ逮捕。

品行方正に生きたら食い物にされる。

ということで善悪と関係ない現実と言うことで。

 #そして日本人は町内会精神身についていますから

  好まれますが、中国人と同じ顔なので

  たまに巻き込まれると


そして自動車会社のロビイストに欺され、中南米から自由に行き来できるようにすると。

中南米は東洋人ほど嫌われていませんが、なにせ数が多いですからね。

やっぱりただ乗りはむかつくわけです。

「困ったふりをする恥知らず」


トランプ大統領が当選する背景はこういうこともあるということで。






話は外れました。

元に戻しましょう。



さて、今のアメリカに通ずる精神が建国前に出来あがってましたと主張しました。

1607年のヴァージニアを最初に、東海岸沿いの入植が始まります。


北側は清教徒ピューリタンが比較的多く、南側はカソリックが多い。


北側は豊富な水力や木材を利用した工業も多く、毛皮等の取引も頻繁、ただし農業の大規模経営は少ない。

南側は大規模農業プランテーションが多く、積極的に黒人奴隷を輸入している。


こういった差はあるものの、移民はどんどん増えていきます。


ヨーロッパ本国では戦争、紛争、疫病、宗教の争いごとに北アメリカへの移民が増え、特に18世紀に激増しています。

1700年には22万人だった人口が、1780年には220万人。


これだけで、後に「南北戦争」につながる違いが見えてますが、北アメリカ13州では「そもそものそもそも」、北アメリカのみの特殊な共通点があります。、

端的に言うと「定住している」


スペイン人もポルトガル人も、フランス人も、移民は基本的に商人か軍人、冒険者、海賊。

イギリスのヨーマン達が作った13州だけは開拓民、農民。

広大な土地を所有し始めました。


独立戦争が始まる前哨戦は、定住者対非定住者。

「フレンチ・インディアン戦争」で、人種出身問わず、まず定住者対非定住者の戦争が始まりです。

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