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人間の歴史。  作者: TAK
最強国「日本」
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仮想戦記って昔流行してましたけど今はどうなってるんでしょう?まあ日本万歳とか日本すげえズダダダ・・・・で佐藤大輔以外はまともに読んでないんですが

さて、近世までの道筋のほとんどはヨーロッパの道筋、マスケットが出来上がり、国民という兵士たちも準備されつつあり、海というフロンティアももらい受け、最悪だった食糧事情も改善され、なかなかに良い方向に進んでいます。


しかしこのまま続けても、それはただの歴史をつらつら書いただけの素人本になってしまうので寄り道しましょうか?

例えば、「ヨーロッパ以外で世界を征服するチャンスがあった国は?」


私の好きな作家は、たとえば仮想戦記というジャンルの書物で、


日本は信長が超大活躍してインド洋を征し、

南海覇公になり、

アメリカ大陸は大和州となって日本の植民地になる


とか。


もっとも最後まで書くことは滅多になく、まだまだスペインが日本に攻め込む前、家康が信長に叛旗を翻して突撃したところで終わっちゃいました。

作家はお亡くなりになって、残念ながら永遠に家康は突撃し続けてます。


あと「可能性」なんて検証不可なのは当たり前だし、確率なんてサイコロ振り終わった後には役に立ちませんし、「0%の確率なんて実はない」とかありますし。


#ありとあらゆる物質は素粒子でできていて、

 その素粒子を宇宙空間のような

 ミクロなスケールで想像すると、

 素粒子同士は宇宙空間並に隙間が

 空いているそうです。

 ということは、隙間だらけの素粒子で

 できた厚さ1cmの壁に、隙間だらけの

 素粒子でできた腕を突っ込むと

 壁抜けができる確率は0%では

 ないそうです。

 一秒間に一回壁にぶち当たり、

 それを200年間一秒も休まずに

 続けたら一回くらい。

 というか、人間が生まれて200万年

 誰か試した人はいないっすかね?


まあこういった思考ゲームを楽しんでみましょうか。


<中国>

近世の立ち位置としてはチート並みの優良な立ち位置にいます。

太平洋にも乗り出し、軍事技術は一流、民衆も好きなものを食べ、好きな娯楽を享受し、自由貿易で金儲けできる機会もあり、食料も豊富、


というかビルマがいつの間に中国の穀倉地帯として繁栄し、

インドやアユタヤがイスラム-中国間の貿易中継都市として繁栄し、

取引相手、商売相手として日本が繁栄し、

特産品の供給元として南西諸島やアフリカが繁栄し、


各国に幸せをお裾分けしてました。

今の各国にウザい支配欲をまき散らして迷惑をかけている共産中国とは随分と違います。



尤も、だからこそ彼らが世界征服する機会は巡らなかったでしょうね。

中世の帝国として「元」が完成形を迎えこれ以降はこの形のまま19世紀まで突き進みます。

 #ラストエンペラーを考えると20世紀まで考えてよい


まさに北京はモンゴルが作った一番偉大な資産です。


歴史の教科書どおりに政権は何度も交替しましたが、 根本的な体制はほとんど変わらず、外征の機会もほとんどなし、どころか陸軍国か海軍国かもよくわからないまま投資する金融国家になり、そのまま現代に突入してしまいます。

そして第一次世界大戦まで言いように列強に嬲られ、日本に翻弄され(この場合、日本が翻弄されたという感じでもありますが)、最後は共産政府という名の実質は役人天国が出来上がって現代に至ると。


大きいところはモンゴル人を抑えるために、元老院/貴族制的なものをつくって少し官僚が肥大化したくらい?

イメージと違って商業国家的で(王制とはいえガチガチな統治ではない)民主的で雑多で多様性があってなかなかこの国の国民は面白い立場だったでしょう。

当時の物語をみても楽しいものばっかり。

「西遊記」「三国志演義」「水滸伝」

享楽的で楽観的で雑多でいまでも名作といわれる物語。

大衆文学としての代表でしょう。

これら文学を見ると、このころの民衆の気持ちがわかります。

そもそも大衆向けの文学や音楽は、本当に世相を反映する。

 #大正時代の楽しいものが昭和初期では

  固いものばかりだとか。あるいはナチのころの

  サウンドオブミュージックからバロック音楽とか、

  上海事変以降の逼塞した中国本、

  ソ連の共産主義的な文学とか

  こういう閉塞感もよくわかります。



官僚的な「眠れる豚」と言われたのは19世紀の滅びる寸前のイメージです。

そしてその後でも数字だけは充分列強でした。


・「黄金国ジパング」日本が火山国なだけに豊富な「金」を

 持ち込んで金融介入してスタグフレーションが起こる

・イギリスが攻め込んだ南京事件

・東インド会社の不平等取引での大デフレ

・満州(清-日本)、国民軍、共産軍の三つ巴の

 戦い


こんな危機でも、実は相対的には結構富んでいます。

裕福なだけに他国に興味がなくなって数百年、すでに現代でも鈍くさいと言われるような外交ベタ。

だからベトナム程度にも嘗められる国になってしまいました。




<オスマン帝国>

要するにトルコです。

16世紀ごろは西の勇として盤石な帝国としてこちらの体制も20世紀までだらだらと続きます。


もっともヨーロッパ圏と骨肉の争いをしたところ、それも20世紀まで続きます。

中国との違いは、常にヨーロッパ他との争いでしょうか。

 #だからこそ征服されずにすんだともいえる


中身は、

ヨーロッパが台頭する頃はビザンチンを呑みこみ、

地中海、インド洋、黒海、紅海をスルタンのバスタブとして絶頂期を迎えます。

更に17世紀、18世紀と国力は上がります。


レパントの海戦で地中海を失った?

まさかまさか、その後逆にキプロス、チェニス、クレタと勢力延ばしてます。


確かにそこら中と争いをおこしてます。

ヨーロッパ、ロシア、ハプスブルク、 モンゴル(ハーン国)の末裔とかティムールとか

でも別に平気の平左ですね。


この後も、ヨーロッパ史ではスレイマンの治世の17世紀ごろに更に衰退と記載されていますが、むしろ法制度が中国並みに確立し宰相といった近世の政治体制に早くからなり、もともとの経済力も含めて自然と近世を迎え、成熟期となります。

イェニチェリといった常備軍、火砲の充実、ヨーロッパよりよほど気が利いてます。


じゃあ、いつから中東は中心ではなくなり、オスマン帝国は衰退し、いつのまに貧乏な東ヨーロッパの一員になり下がったのか...


一言で言うと産業革命ですね。

18世紀ぐらいから、チューリップ時代(オランダのチューリップがオスマン帝国で流行した)が典型的でしょうか。

きちんと文物も知識もオスマン帝国は得ていたのですが、ヨーロッパの産業革命がおこり、人間は生き物としてはあり得ないエネルギーを消費し始めました。

もちろんオスマン帝国も必死に食らいつき、きちんと産業革命をおこし、発展をしました。

が、今まで持っていて有利なものが微小なゴミのような状況になり、ヨーロッパに遅れて産業革命として発達した富は、ヨーロッパに比べると二流でした。


いろいろ骨肉の争いはありましたが、まあきちんと発達し、きちんとトルコ共和国としてこの国は現存していますが、東ヨーロッパとして考えると、二流の貧乏国。


ヨーロッパが扱ったエネルギーが膨大であり、それが得た富が異常とおもう場面でしょう。

この国も18世紀ごろまでは争いがあっても幸せ。それ以降の不幸も、単に周りが発達したからまあ幸せな国です(中東のぞく)


だからこそナポレオンに言いように嬲られ、その後も大して活躍せず、アラビアのロレンスとか言うドヤクザに翻弄されて、気づいたら東ヨーロッパの二流国。

こちらも中国と同じくのんべんだらりと生きて、いつのま二流になっていた口です。

こういったこと諸々が歴史の必然に見えるので、あまり彼らが現代になっても一等国になっている図が想像つかない。







<日本>

モンゴルの侵入でちょこっと出てきましたが、突如、大帝国として世界の舞台に躍り出ました。

こつこつと

「開墾」-「開墾」-「治水」-「開墾」-「開墾」-「治水」-「開墾」-「開墾」-「治水」....

をやっただけあります。


あと世界が二次産業にシフトして「金鉱」という黄金のジパングの特産品が活きていきなりお金持ちになったのもありますね。

地面の下でかき回され、まるで遠心分離機のように比重で分離された金塊が火山の噴火で吹き飛んでくる日本。

厄災もたまには良い事します。


ついでに軽石とか溶岩岩で濾され、わさびも作れるようなきれいな水があるのも良い事の一つですかね。

土地あたりの収穫が大きい「米」を更に品種改良し、職人が多いので造形物もすごい、武士がそもそも農民なので上級職はともかく、下級職のはずの農民およびその延長の武士も教育レベルは高い、さらに寺社仏閣の過当競争で教育機関も揃ってます。

人口の爆発的増加も含めていつの間に世界の一等国になってました。


どれくらいすごいかというと15-16世紀ごろの状況、

 ・世界最高の軍事力

 ・世界有数の大都市

 ・GNP中国に匹敵する

 ・船舶数膨大


冗談じゃなく、人口以外は中国に匹敵するチート国家、強国です。


鉄鉱石がない=古代の国家としての統治方法が難しい、それが上から下まで教育レベルや技術が高い、思わぬ恩恵を受けてしまいました。

ついでに蹈鞴製鉄は大量生産が利かない代わりに自然に優しい。

中国でもイギリスでも朝鮮半島でも、鉄鋼の生産量に比例して自然破壊が進むのが通例ですが、日本だけは例外です。

緑あふれる森林!


もっともあれは自然破壊の産物なんですけどね。

本当の原生林がある私の田舎など、あまりに住みにくくて自然破壊したくなります。

長野の避暑地とか、東北の温泉は自然破壊の産物。

山林事業で人の住みやすい、役立つ植物に植え替えてます。

とっても住みやすい。

自然破壊万歳!!



さらに鋳鉄の大量生産ができず、さらに「ゲームしかできない頭の悪そうなPC」のようなトンデモ武器「斬ることしか考えていない頭の悪そうな日本刀」とか「打つことしか考えていない頭の悪そうな和弓」とかは職人がたくさん必要。

優れた職人が人口比にして多いのは不効率社会ですが、食糧事情が良くなると逆に2次産業、3次産業への移行がスムースです。

なにせ文明は「食糧生産以外の余剰人口が何人いるか?」がカギですから。



そしてそれで終わりの場合は現代の日本みたいに、教育程度の高い国民と無能な政治家、優れた社員と無能な経営人、有能な技術職を無駄遣いする無能な一般職。

優秀な専門職をドレイのように扱き使える日本人を不思議に思う外国人多いですが、この体制は結構昔から。



しかし、この時点では違います。

「戦国時代」と言われる1世紀にわたる戦乱は、所詮は泥田のような小競り合いの戦争なのでたいして人々の生活には支障はなかったのですが、生き残りゲームで有能な政治家が切磋琢磨し、更に生産力が増え、人口が増えてます。

まるで政権交代のための革命のようなもの。

有能な政治家が集まってどんどん日本を作り替えていきます。


やったー!

では日本は一等国!

すっげえ!

世界征服にっぽんばんざい


となるのでしょうか?


意外に長くなったので次回に持ち越しましょうか。

コレ書いてて、案外私も日本にこだわりあるものだとびっくりさせられました。

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