ヨーロッパ人最大の発明....「科学」
未だ中世、近世に行く道筋はどのようなものだったでしょうか?
近世、こちらは最後に立つ主人公はヨーロッパ人となります。
正確に言うとキリスト教、かつカソリックを中心とする人達。
我々は彼らの作ったルールで学び、彼らの作った教科書を通して世界史をみています。
あと、映像イメージ戦略も大きいですね。
それ自体はNHKの大河ドラマ、時代劇で日本史を除くようなものなので我々も偉そうには言えませんが。
どころか科学というのは全般、いろいろと固定観念と先入観は、新発見した事実があったとすると、それ以外を生活の中の実体験として補完しちゃいます。
今の教科書の歴史は彼らが作った文化、彼らが補完した認識をつぎはぎしたもの。
随分と実際と異なります。
例えば私が生きている間、ティラノサウルスはどれほど変化したことか。
子供の頃はちょっと哺乳類の水棲に住む動物のような皮膚、しっぽは地面に垂らしたまま「ずしーんすじーん」と動く感じ?
多分、円谷プロ「ゴジラ」「ウルトラマン」の影響です。
しかも世界的な風潮。
ゴジラ、世界的な映画だったんですね。
そしていったんは腐肉を食うハイエナ的な位置づけになりました。
あのちびっちゃい腕が気に入らない人がいて、真面目な狩りが出来なかったとか言ったわけです。
世界最大の顎の筋肉と顎関節持ってそりゃないよと後から思うんですけどね。
信じちゃいました。
じつは恐竜は鳥類とか言う人がいた途端、カラフルな羽毛に覆われたティラノサウルスとか。
映画「ジェラシックパーク」でいったんリセットされ、爬虫類、トカゲのでかいの的な立ち位置に戻りましたが(多分それが一番まっとう)。
さて、私が生きているうちにどれほど変化するか今から楽しみです。
それ以外もこちらが私の生きているうちに何度も変化したものですね。
アメリカ大陸を最初に発見した人は誰ですか?
世界最初に空を飛べた動物は何ですか?
最初に陸地に上がった生物は?最初に陸地に上がった動物は?
地球上で一番の大殺戮をおこした生物は何ですか?
太陽系の惑星はいくつ?発見しているもの、可能性、あやふやなもの全てを答えなさい。
さて、時代や背景でたくさん答えがあるので正解はないのですが、みなさんの答えはどれでしょう?
まあこんな感じで、ヨーロッパ人そのものの認識も時代で大きく変わりました。
ただいまだにヨーロッパ人は幻のヒーロー。
ゲームでも物語でも映画でも実際のモノと大きく違い真ます。
今の皆さんのイメージするヨーロッパはハリウッド映画の影響が大きいでしょうか。
アーサー王、十字軍、三銃士、ロビンフッド、まるでヨーロッパの延長であるようにローマ時代やエジプト、キリスト生誕を語ったりしてます。
そのイメージ戦略は見事にあたりました。
アメリカインディアンは悪役で「銃」持って「馬」乗って白人を襲うイメージはそろそろ古臭くなってきました。
銃を馬も持ち込んだのはヨーロッパ人なので、アメリカインディアンが馬を乗れるわけないですね。
そもそも牧場ってないです、繁殖させる技術もないですし。
#実は馬って北アメリカ原産とからしいですが。
もっとも人が家畜にする前に、食用で狩り尽くされて
アメリカ大陸からいなくなってます。
しかしそれ以外、ヨーロッパは古代から脈々と発達していた文明人というイメージはいまだに根付いて誤解させてます。
今更方向修正しても書くことないからかもしれません。
ローマより発達した文化を持っていて(だって延長だし)、
小麦畑を耕していた。
ナイフとフォークを使い、
石のお城に住んで、
ジャガイモと肉の料理やシチューを食べ、
主人は剣と槍と立派な鎧を着て
従者は槍をもってやっぱり鎧を着て戦争に行く
こんな感じ?
そして美しい婚約者はドレスを着てヒーローを待ち、
緑あふれる綺麗な村でけなげに待ち続ける物語?
日本のゲームがこれを助長してますね。
ファンタジー物の基本です。
銃だの武器だの船なんて発明しちゃって大きな帆船で冒険に出る感じ?
石造りの綺麗な教会で、けなげに乙女を見守り相談にのる牧師様とか?
実際のところは、そもそも歴史的にも物理的にもそんな場面は無理です。
・昔の小麦は中東が中心。
ヨーロッパではフランス南部とイタリアのみしかとれません。
#しかもイタリアも南フランスも
けっして生産量が高いわけではなく、
ローマ時代もシチリアとかエーゲ海、
北アフリカに頼った状態
・金属のナイフやフォークなんかお金持ちになったずーっと後の話。
まともな食器は木でつくるべきですが、そんな加工技術はなく
手づかみです。
#ちなみに中国で発明された「箸」は
疫病を激減させた世紀の大発明です。
偉そうに「東洋人は原始的な箸で食ってやがる」
とかいう欧米人の似非インテリゲンチャが
いたらへこませましょう
・じゃがいもはアメリカ大陸からです。
それが発見されるまではかなり原始な狩猟民族。
そもそも農業をするにも育てるものがありません。
#酒が「ワイン」なのが肥沃でない証拠。
日本酒が「米」、中東やエジプトのビールは「麦」
酒は、その地の身近なものを発酵させて
お酒にします。
果実が取れるところでは果実酒。
葡萄が特産なところは肥沃な場所ではありません
・製鉄も得意ではないのでしばらくチェーンで編んだ鎧、しかも相当高価
従者となると斧、鞭があれば良い方。だってお金ないし
・ドレスなんてずーっと後。だって布って蚕とか麻とか農業発達の延長なので
・乙女だの処女信仰なんてのもずーっと後。
へたすりゃ原始ポリネシア人並みの道徳観。
だって家族がいないと一夫一妻制である理由は薄いし、
家族の単位も戸籍とか財産分与の問題で、
やっぱり農業の延長です。
そして性病が蔓延するまでは「貞淑」は歓迎されない。
・屎尿処理もずーっとあと。
ベルサイユ宮殿でも庭には屎尿関係があふれていました。
もちろん不潔で、人口ちょっと増えると疫病はやりまくり
おかげで人口集中がうまくいかず、
一次産業以外はほとんどなし。
・そもそも耕作地がないので都市工学など必要ないのです
どころか一次産業でさえ敵が跳梁跋扈して治安も悪い、
狼といった危険な生物に常に脅かされる悲惨な生活
#ヨーロッパの神話や物語に狼が出てくること自体
...だってローマとかきちんと
国の体をなしたら猛獣なぞ組織的に追い出せてる
狼は人通りの多い道にはこない。
山を管理している人がいたら大繁殖しない。
・むやみやたらに木を焼くので景色が良いわけでもない。
とくにゲルマン人は焼畑、狩猟、製鉄、防衛のためにしょっちゅう森を焼いてた
#いまの綺麗な緑のドイツのイメージは
お金持ちになってから。
今のドイツの鬱蒼とした森と古城と湖とか後から作られたもの。
ちなみにシンデレラ城とかは城じゃなくただの別荘
出来た当時からコンクリート製
・石は高価な資源。
ヨーロッパ人は木の住居。
どころか必要なかったというのもあるが、
産業革命が起こるまでアスファルトも煉瓦もつくれなかった
#他地域は起源前はるか前。
・当時のヨーロッパ人にとって、海なんかただの邪魔。ひたすら狩猟に励む人たち
・ヨーロッパのまともな発明品は産業革命までは望遠鏡くらい?
蒸気機関も鉄鋼産業も、紙も、数字も、帆船も、銃も、大砲も、
馬具もぜーんぶヨーロッパ人と関係ない。
・さらに宗教もケルト神話、ゲルマン神話、
アーサー王とかあるとおり一神教に程遠い状態。
サバト(悪魔祭)はこのころのお祭りを現したものです。
日本にもちょっと痕跡を残していますが、
下品に言うとセックス祭り、子づくり祭りとか
魔女もたくさんいます。
もっとも「悪魔」「魔女」は辞めさせるために後付け名称で、
サバトは大事な嫁さん見つけるためのイベント。
魔女は不思議なことが出来る、薬草の知識がある尊敬される老女。
じゃあ、現実として今の制度の殆ど、今の産業の殆どがヨーロッパ人から学習している現実は何なのでしょう?
それは、たとえどんなに貧しく悲惨であろうとただの原始社会とは違ったのです。
その最初の違いは教会でした。
教会だけが異分子で別世界です。
ローマ時代の名残のすべてがここに押し込められます。
イスラムの優れた知識は、伝言ゲームでここにあります。
だってカソリック教会はイスラム世界にもありましたから。
国よりもよほど横のつながりを保ち、文化や技術も保ち、ストイックに布教に努める存在。
病院がわりの教会で産まれ、学校として教会で学び、集会、防衛、大事な会議も全て教会、困ったときも教会で相談、彼らは教会で産まれ、教会で育ち、教会の弔いの言葉で世から去ったのです。
まずは、これだけが後にヨーロッパが世界を征服した一番目の理由。
そしてヨーロッパが唯一に近く、中東や中国に勝る最大の発明をしたのもキリスト教のおかげ。
最大の発明....「科学」という偉大な発明を
さて、科学と宗教は同じものという考え方を聞いたことあるでしょうか?
普通は現代の我々でも、宗教vs科学は対立したものと考えてしまいます。
明確なものを「科学」、怪しげなものを「宗教」と考える人は対立したものと考えてしまうでしょう。
もちろん、「世界の全ては我が神の結果」と考える人は、宗教と科学は同じものという認識でしょうか。
こちらは短絡的に「現代の」科学を否定することから入ることが多いので、実際は対立したものという範疇に入るのかもしれません。
現実、事実が間違っているというのは如何なものかとは思いますが、夢見がち、世の中を不満に思っている人は、自分より世間が間違っていると思う人のニーズに応えています。
たとえば
「世界の全てがわかってしまったら、その世界の外はどうなってるの?」
という認識を考えると、科学的ではありますし、確たる宗教の認識はないもののどこか科学者は世界の外の神を感じる宗教観があるものかもしれません。
古代人の認識、わからないもので「良いこと」が神の結果、「悪いこと」が悪魔の結果、「どちらでもとれるもの」が精霊の結果、そのすべてが科学っぽい認識と考えるとこれはこれで正しい気がします。
ただし、全ての概念を明確にしなければ説得力はありませんが
さて、なぜ宗教談義にいきなり入ったのか?
それは、ヨーロッパの暗黒時代、あるいは全ての歴史で、なんやかんやでキリスト教、しかもカソリック限定での変遷=ヨーロッパの歴史に近いものがあるからです。
端的に言うと ヨーロッパに限らず、現代も、世界中の全てが
「科学=キリスト教」
だったりするのです。
そんな馬鹿な!
ありえない!
という声が私の頭の中で響きます。
でもその理屈は以下。
さて、科学とは何でしょう?
たとえば古代宗教、自然宗教の世界で、わかっているものが神、わからないものが悪魔っぽいことの延長ではどうでしょう。
わかっているもの=科学?
いえいえ、おばあちゃんの知識は科学とは言えません。
占いも科学とは言い難い。
「科学文明は世界を滅ぼす」
的な考え方ではどうでしょう。
科学文明?
なんか精神世界がすごくて~とか物質文明がどうのこーのとか、コンピュータがどーのこーのとか。
まあ、すでに前の文で答えが出てますね。
宗教、モラルといったものと対立した資本主義とか拝金主義とか唯物主義を科学とか言ってます。
でも「宗教学」も「音楽」も「社会学」も科学ですよ?
化学でも物理でもないですがれっきとした学問です。
中国や中東では古代から科学が発達していたとか?
いえいえ、そもそも中国語の「科学」は13世紀ごろ出来た科挙という試験で受かるための知識の総称です。
古代の言葉ではないですね。
中国は「文明」とか「化学」とか「民度」とか「モラル」とかはヨーロッパよりよほど高かったかもしれません。
でもそれは科学ではありません。
でも科学という語源で片鱗が見えてきました。
科挙という「試験」がそもそも最初にあるのです。
その試験に受かるというための雑多な知識の集まりを学ぶことが「科学」です。
雑多な知識を体系づけた学問が「科学」でした。
今現在の「科学」は当然「科挙」に受かるための学問ではありません。
様々な知識を、主にヨーロッパ人が体系づけて整理したものです。
それは見事に現代につながっちゃっています。
今の「科学」は科挙ではなく、ヨーロッパ人がつくったキリスト教をメインとした教育体系のための整理したものですが。
イスラム教徒がどんなにむかつこうが、
本当の意味で一神教を理解しない日本人も、
聖書を一回も見たことがないアフリカ人も、
礼儀を重んじて西洋を軽蔑する中国人も、
唯物主義ではないなにかを得たインド人も、
その元になるものはキリスト教が作り上げた教育体系で学び、大学を出て研究して何かを発表したきゃ「学会」というやはりカソリックが作り上げた体系で発表し、認められ、それを実現しようとしたらISOとか、その派生のJISとかの規格をもとに何かを作り上げるのです。
当然、最初の科学は「神学」でした。
しかし、その黎明は最初のユダヤ教でもなく、ローマでメインだった正教(正しいキリスト教)でも一番知識が高い「イスラム教」でもなく、蛮族しかいない「カソリック」でした。
ヨーロッパの荒れ果てた地、点在した村を行き来するのはカソリックのキリスト教徒のみ。
しかもそれは正教やイスラム教からさげすまれている蛮族の宗教。
ヨーロッパで文明っぽい残滓はローマ帝国の残滓のみ。
それを学校、病院、村の集会(政治)、研究機関、全てがゲリラ的に各所で残していたのがキリスト=カソリック教会。
とにかく、助けあおう、救おう、隣人を愛せ、ヨーロッパの未だに続くある一つの精神はこれから生まれたものと思われます。
現代の福祉活動=アガペー 助け合い、ボランティアにつながります。
しかし、ご本尊のヴィザンチン(キリスト正教会)がある当時、あくまで傍流の位置付け、さらに正当性が怪しいのは出仕だけではありません。
ケルト神話といった古代の神々、地元で愛されている経験値の高い薬草の知識が豊富なおばあちゃん、ストイックな宗教を、モラルも何もない蛮族に、俺の方が偉いと教えるのに一苦労。
今までを否定するような一神教を教えるのは大変な仕事。
更に、後のフランスであるフランク王国、後のドイツである神聖ローマ帝国がこれを利用し始めます。
単なる部族の集まりを国として統一させるにも「俺はおまえらより偉い」を言える理屈が欲しいわけです。
また、そもそも正統なキリスト教は、世界的には正教であると思われるために、あるいは、自分たちを見捨てた者たちを見返すために、辺境のローマ教区はとても頑張る必要がありました。
次にアリウス派とアタナシウス派の対立。
一神教ではありえない概念「キリスト様は神」の概念が生まれます。
同じアブラハムの宗教として、ユダヤ教やイスラム教徒が軽蔑する一番の事項ですね。
本来、一神教の神は人でもないし、物でもありません。
自然宗教で語る「万能」の神でもありません。全能です。
それに俗っぽい人格が備わるのは如何なものか?
でも人格があると祈りやすいし親しみやすいというのもありますね。
真理を探究する「仏教」に神格化したいろいろな神がいる大乗仏教のほうがうけるのと同じですかね?
で、それを正統と論ずるためにもう体系立てて考える考える。
神は全能で、神は世界そのもので、かつキリストも神である。
そして十字架とキリスト様は祈る対象としてOK。
日本人の私には理解できませんが、すごく複雑な論理。
これものちの「科学」「学会」につながります。
それ以外でも理屈をこねまくり、蛮族にわかり易く、噛み砕き、正教も使用している新約聖書と同じものであるはずがそもそも聖書から大きく変わっちゃいました。
しかし、そのおかげで日本人の我々もなんかも、いつのまにキリスト教徒でなくてもなんとなくキリスト世界がわかってしまいます。
ドラゴンクエスト、ファイナルファンタジー、日本人が作って、なんとなくキリスト教っぽい何か。
さらに天使とかもジブリールだけではなくなんか増えてます。
もともと当初の新約聖書にも二人しか天使の名前は出てないのに
天使の身分もできちゃいました。
熾天使
智天使
座天使(王座)
主天使(主権)
力天使(力)
能天使(能力)
権天使(権勢)
大天使
天使
身分制度とは、全能の神でも現世に近くてなんかありがたみが薄れ始めます。
「おれは自由に生きるぜ!社会に縛られないぜ!」
的な暴走族が親衛隊とか特攻隊とか幹部とか身分制度を作るのにそっくりですね。
でもこういうの不遜なので世間には黙っといてください。
単に理解できないだけで、きっとキリスト教徒なりの理屈があるはずです。
あと神っぽい(天使は使徒とか言ってますが。分身?)+αとして
「精霊」とかが出てきます。
他宗教の神は、天使に入らなかったら精霊か悪魔になってきますね。
ギリシャ神ゼウス=God、天、ヤハウェと同列
嵐と慈雨の神バアル=蠅の王 #トイレの神?
ミトラ神=ミカエル(大天使)
実力がついて、他宗教を排除できる実力がついたら、悪魔としてばんばん貶めていましたが、教会より知識が豊富な薬草に詳しいおばあちゃん(後世では魔女として火あぶりにするせよ)を民衆がありがたがるなら
取り込まねばなりません。
妖精とかは良いものっぽい感じだけど神ほど偉くない微妙な生き物に他宗教の神に多く見られます。
あと人間にとってよほど怖かった爬虫類(蛇とか鰐とか蜥蜴とか)はどの文明でも神か悪魔にするかしてましたが、キリスト教はドラゴンとして排除する方向ですね。
18世紀で登用やネイティブアメリカン、アフリカンが入って、多少ドラゴンの立ち位置が改まりましたが。、
これが一神教にもかかわらず、今の魅力的なドラマが生まれることになります。
永井豪原作「デビルマン」も概念はここから生まれることになるでしょうか。
こんな感じで、猛獣が跳梁跋扈する中、キリスト教徒だけが神の教えという形で知識を貯め込み、コミニティ同士で融通しあい権威が上がっていったのでした。
そしてそもそも複雑な体系の整合性を取り、それを神職者、信者に教えるためにたくさんの書物が出来上がり、土俗宗教、迷信、知恵、習慣、イベントも次々と吸収され(排他か取り込みかはともかく)、どんどん体形だててて行くことになります。
そしてコミュニティの中心になので知識も人材もあつまり、また輩出することになります。
教師、学者、ボランティア、医師、ついでに軍隊まで。
そして雑多な知識や手管が体系だち、科学に昇華させる機関になったのです。
典型的なキリスト教が知識を科学に昇格させた事例
・錬金術
科学ではなく化学のはしりですね。でも土から金はできなかったものの地面の中の成分を一生懸命体系づけます。
冶金の知識は中東の方がよほど優れていましたが、「科学」でも「化学」でもなく知識でしたから。
ま、そもそもはイスラム教徒がやってましたが。
・医学
騎士を助けるための技術ですが、今では赤十字、緑十字といった十字架のシンボルが医療機関なのはこの名残り
・工学
ローマの知識をそのまま軍事的に残そうとしたのがはじまりです。
土木に近い?
ラテン語が尊ばれるのは、じつはここからという説もある。
そして教会に添える建築、鐘、時計、軍事以外もどんどん継ぎ足されることになります。
・音楽・絵画
存外見落とされる科学は「音楽」「絵画」です。
歌、調、楽、雅楽は中国にもイスラムにもありましたがそれを音楽という学問に押し上げたのはキリスト教。
交響曲とか、それが最初は教会の権威づけの為だけとはいえ建物一杯のパイプオルガンとか、ただの楽器ひき、歌をここまでにしたのはすごいものです。
狭い村社会のコミニティで、歌うことも教会でと考えると当たり前とはいえ。
絵も、まずは宗教画からですね。
じつはここはイスラム教徒に嫌われる部分かも。
典型的には偶像崇拝に見えますから。
#もちろんキリスト教的にはちがう
こんな感じで、ありとあらゆる知識は教会が真ん中に立ち、しかも自信がなかったので古代のしきたり、おばあちゃんの知恵ありとあらゆる知識を体系づけようとしました。
ヨーロッパの歴史はキリスト教の歴史と重なっていきます。
そしてヨーロッパが力を持つことで、余剰労働力、投資先、科学、芸術は全て教会に集まるようになります。
科学が世界の中心になるわけです。
ヨーロッパ人だけが科学を持てた...不思議な感じしますよね?
別に誰でも体系立てることなんてやってたじゃん。
ギリシャ人と哲学なんて典型的でしょ?
まあどこでもある程度はやってはいました。
でもまあ、分野を超えてという部分は、シンクタンクがキリスト教しかなかったという事がとっても大きいです。
そこしか知識を集める場所がないというのはでかいです。
別に中国でもイスラム世界でも大学っぽい教育機関があったのになぜにそこまでとかありますが。
次に、誰もが信用できる権威、機関というものがキリスト教会(カソリック限定)にしかなかったというのもあります。
とにかくキリスト教会か、それに準ずる教育機関(大学)のみが審査機関を持てます。
で、その審査機関という者はどういうものか...
たとえばバチカンではこういうものを日がな一日やってるわけです。
<三位一体>
キリスト教は「イエスキリスト教が神であり、人である」という良くわからない前提で尊ばれているわけです。
キリストがただの預言者では聖性が保てない。
でも神だと一神教に矛盾する。
なので三位一体という概念を持ち出す。
で、その三位一体の概念をとうとうと語るわけです。
『父・子・聖霊』が合わさって、一つの『神』
『父』・『子』・『聖霊』は、それぞれ別のもの。
『父・子・聖霊』は同列
『父』『子』『聖霊』がそれぞれ『三つの神』……ではない。
三つが合わさって初めて、一つの『神』になる
...さっぱりわかりません。
多分キリスト教徒にもわからないのではないかな。
で、そんなのを何十年も何百年も審査するわけです。
バチカンは今でもやっているでしょう。
そしてこれから派生した各学会も。
学会行ったことある人はわかるでしょうが、確かに科学は彼らにしかもてなかったでしょうね。
似たようなモノはあったでしょうが、もう偏執狂かというほどひつこい機関はヨーロッパにしか見当たりません。
つーか気持ち悪い。
でも、研究職ならわかりますが、たしかにこれは科学です。
これぐらいやって、はじめて「相対性理論が正しいだろう」..未だに「だろう」ですが認められて教科書に載せられます。
こんな感じが科学かなぁ。




