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人間の歴史。  作者: TAK
十字軍
42/176

不機嫌そうに酒かっくらってその話は終わり

世界全体ではきわめて小さな事件である「十字軍」。


欧州の教科書では一章以上の長くに説明していますが、実際は過去の帝国が何度も味わった「蛮族侵入」「撃退」という小さな物語の一つにすぎません。


ただのカソリックという宗教団体が東ヨーロッパ圏、イスラム圏に侵入し、略奪し、帰って行った。

ただそれだけの物語です。


他と違うのはたった2つ


・それがアブラハムの宗教の聖地であるエルサレムであること


・襲いかかった蛮族が現代の世界を作り上げたこと


そのおかげで伝説、物語、神話が残り、縁もゆかりもない日本の学生がこれを学ぶことになります。




実際問題、この残滓は映画、物語、テレビ、漫画、いろいろなメディアで我々を楽しませてくれます。

獅子心王リチャード、アーサー王 、ルイ、ゴドフロワ・ド・ブイヨン、フリードリヒ、この中では


「関係ないじゃん」


「そもそもキリスト教徒でさえないじゃん」


な人が何人もいますが、まあ伝説ってそんなものです。



出身部族に置き換えると、ローマを悩ませた名だたる部族の末裔が出てきます。

アングル人、サクソン人(アングロサクソンの語源)、フランク族フランス、ベルガエ族(ベルギーの語原)、、、



そして、この狂乱的な活動が何度も行われます。


「乳と密が流れる地、カナンを救え!」


「神のために戦ったものは免罪される」


狂信者の宗教とは恐ろしい!

教育のない世界が恐ろしい!


いまでこそヨーロッパから発祥した文化になれているので、十字軍もその延長と考えてしまいますがそんな続き物と考えない方が良いです。


蛮族が指示した古代宗教に近い。アメリカ大陸で席巻した、あるいは太平洋の閉ざされた島々で席巻した、犠牲を強いる残酷な邪教と言えるでしょう。


皮肉なことに、とくにキリスト教徒後代のヨーロッパの概念での正義感、道徳、清廉さ、勇気から一番外れている所業。

十字軍を批判できる道徳観もカソリックが作ったのは皮肉なこと。


そもそも過去を遡ってもそうなんですけどね。

免罪符って...キリストの教えから一番遠い教えです。

マグダラのマリアは免罪符なんてなくても聖女になったから。


「あなたたちの中で罪を犯したことのない者が、

 まず、この女に石を投げなさい。」

  


まあいいでしょう。

宗教ってそんなものです。


たとえば日本で非常に有名で、信徒数が多く、宗教概念がトンデモでバカな新興宗教。

邪教、害ある教え、ロクでもない教えで有名な宗教があります。

どことはいわないけど。



たとえば始祖や根っこはとっても清廉で、優しくて、克己心にあふれた人だったりします。


なんでお前が知ってるの?

子供の頃知り合いだったからです。


しかし、途中から強引な勧誘、新聞取れ、壷買え、監禁同然の洗脳、金、金、金、金、


まあ噂話ですが悪評ばかりです。

そして最近は落ち着いて普通の信者数が多い宗教に変わってきています。


どの宗教もおなじ道を辿っています。


黎明期は素直に素晴らしい核があり、

 ↓

大きくなるにつれ、それが理解できない世間一般、

普通に邪教呼ばわりされる悪評という攻撃を敵から受け

 ↓

敵や世知辛い世間に反撃して、その行動で悪評が現実化し

 ↓

組織が極大化するにつれて制御が困難になり

(なにせ精神世界の話なんで解釈次第)

 ↓

権力を持つことで傲慢になり、信者獲得も強引に

 ↓

権力争い利益争いでさらに醜い所業が増え

 ↓

まあ、なんやかんやで一定数超える、社会に認知されると

社会に迎合するために穏健派、社会に溶け込む派が力を持ち

 ↓

時代遅れになって時代に合わなくなると、大人数だけに

大きな火種になり、それでも続いてくるとだんだんと

洗練されていき

 ↓

洗練されていくうちに時代に左右されない高みの教えになり

無理に信者獲得もしなくなり、みんなに受け入れられる。



で、世界3大宗教も含めて、宗教ってこんなもんです。

どっかで信者獲得で無理してるから大きくなったし、無理しているからこそ悪評は立つ。

そしてその悪評のままだと生き残れないんでどこかで穏健策に変更する。

権力闘争その他も、社会に認めらてこその権力と気づいた宗教だけが生き残れる。

仏教であろうとヒンドゥー教であろうと、途中で必ず先鋭化し、とくに中世ですと殺し合いに発展する。


だからここらへんキリスト教だけが残酷という話ではなかったりします。

宗教は大なり小なり残酷な所業がセット。




その宗教戦争の皮を被ったヨーロッパの暴力は強烈でした。

その頃のヨーロッパの蛮族は、昔ローマの豊かな暮らしを眺めたゲルマン人と同様でしょうか。

あるいは現代のイスラム教徒っぽい難民っぽい連中もそうかもしれません。

ビザンチン、イスラム、その日の暮らしを心配しなくて良い文明人に憎しみさえ感じたかもしれません。




なので中東の住民は宗教戦争とも思っていません。

なにしろキリスト教会まで襲いまくっているんですから。

極悪非道な蛮族が襲ってきたと言うだけ。




今のヨーロッパ人は、勝手に自分たちがローマの後継者と考えているので、その中に十字軍を当てはめたがりますが、現実はこんな感じです。


ルネッサンスで初めて古代帝国の科学を継承できる下地が出来ましたが、当時の蛮族にはローマの文化など手に余るものだったのでしょう。


なのでこれ以上ヨーロッパ側から十字軍を書く価値はありません。


・一回目は成功して略奪しまくった。

・その後、ひつこく何度も行ったが全て失敗した。


おわり。




しかし、イスラム側となると実は大イベントがあります。

英雄が誕生しました。


サラーフ・アッ=ディーン

サラーフッディーン

ユースフ・ブン・アイユーブ

サラディン


ヨーロッパの脅威を跳ね除け、イスラム世界を盤石にした偉人です。

イスラム圏のヨーロッパを徹底的に殲滅し、イスラム圏内を安定させ、イスラム全体を服属させ、ヨーロッパ問題を解決しました。

まるで徹底的に殲滅してヨーロッパのゲルマン人問題を解決したカエサルのように、


カエサルのように栄光に包まれながら登場しました。

カエサルと同じようにエジプトを制圧して後背地を得

カエサルのように勝って勝って勝ちまくり

カエサルと同じように寛大に蛮族を扱い、助平で軍隊使いがうまく、

第3次十字軍でキリスト教徒を追い落とし、エルサレム周辺も含めた土地を安定させます。


若いころから洒落物で有名でした。

女性に優しく、大いにモテたそうです。

兵士にウケがよく、かなり親しみのある人物だったようです。


奴隷(秘書)に「サインして」「インクとって」と平気で言われるような人物。

部下に「お金使いすぎ!めっ!」としょっちゅう怒られる人物。

エジプトの恩師に護衛無視して会いに行き、護衛に怒られて

「すまんすまん、君は約束の時間まで遊んでて!」

という人物。


それでいて勇猛果敢、大胆不敵、暗殺者をも迎え撃つ豪勇。


でも、暗殺教団と争い、本拠地を攻め立てた時に枕元に

「俺が勝つけどな」

という手紙とナイフを置かれるという微妙に愛されているような間の抜けた逸話もありますが。

もちろんサラディン、びびってその暗殺教団と急いで講和したそうです。




ついでに泣き上戸。


甥が死んだと手紙で知った時に戦場で大泣きして、それを部下にとがめられた時「すまん秘密にして♪」は腐女子な娘は萌えたそうです。

敵のキリスト教の人に「お前らの部下せいで娘攫われた!こんなに可愛い娘だったのにetcetc」の時も涙流して詫び、それっぽい娘全員を奴隷市場から買い取って無事に娘さん戻ったそうです。




そして親切で金遣い荒い


温室で育てた薔薇の花カゴをプレゼントされ、お礼に200ブジャンの手形を発行したら、事務員間違えて300ブジャンと書いちゃった。自分の過ちに気付いた事務員、手形を再発行しようとすると、「いいから、いいから、君のペンの度量に負けるわけにはいかないから400プジャンな」


敵であるフランス騎士から、「おれら休戦中じゃん?じゃあ仲間じゃん?領土返してくんない?」

で、返しちゃうとか。


部下のアルファーディルは「ほんといい加減にしてください」って手紙を何度も送ってます。



なぜかヨーロッパ人にもウケがいい


リチャード1世が負傷すると、攻撃を中止し医師送ってます。

彼が馬を失うと、二匹の馬を送りってます。

贈り物は雪を詰めて新鮮な果物。

そして後年の有名な文学、ダンテ「神曲」にも異教徒なのに出てます。

どちらかというと善の方。(地獄に住んではいたけど)



まあ、とにかくみんなから愛された人でした。

ローマの英雄、カエサルもそんな感じですね。


人が良くて豪放で、借金だらけで、そもそも借金たくさんあっても金を貸してくれる友達がいて、堂々と浮気するから逆に女にもてまくり、兵士にハゲとからかわれ、民衆には大声で女ったらしと歌われ、そして戦場では豪放で、勇猛で、大胆で、細心で、狡猾で、敵からも敬され、そして勝ち。



サラディンも同様


敵味方ともに寛大で、私財もなげうって人に親切にし、優しくて真面目で、かといって快楽を否定せず楽しむことは楽しみ、身分を超えて親切にされ、敵からも愛され、みなから尊敬され、戦えば必ず勝ち、統治者として破たんもなし、戦場以外でも勝ち続けて...


残っている逸話だけでも好男子と見受けられます。

ちなみに美男子好きも共通点かも。


彼も希代の英雄として去っていきました。

残された遺産は葬式代くらいしかなかったそうです。

これもかっくいい!




映画「キングダム オブ ヘブン」いいっすよ。

必見



そういえば同郷なのでフセイン大統領もかれを尊敬してました。

そんならクルド人の迫害をもう少し遠慮しろって話もありますが。

 #まあ、クルド人は「かわいそうな民族」と

  いうような可愛い所業はしてないですが。


あとまあ様々な逸話がありますが、人の良いだけの人物ではなく、諜報戦を駆使したり、暗殺教団を飼っていたり、なかなか抜け目のない人物でもあるようです。


ここらへんの政敵の死亡、彼の犯罪っぽい説あり。

 ↓

1171年 ファーティマ朝アーディド

1174年 エルサレム王アモリー1世

    ザンギー朝ヌールディーン

1180年 ビザンツ皇帝マヌエル1世

1181年 ザンギー朝サリーフ

1185年 エルサレム王ボードワン4世


実際の彼の偉業はいろいろな書物で読んでいただくとして...

 #ちなみに彼の書は面白いのばかりです。

  いまのところ外れなし。


簡単に書くとこちら。

 ↓

・1137年、イラク北部のイラク北部の町ティクリートで産まれる

 お父さんはセルジューク朝のクルド人代官


・1138年、兄弟がキリスト教徒の官吏を誤って殺害したため、

 一家もろともティクリート追放

 追放先のバールベックはのんびりした農家の町。

 すくすくのんびり育つ。


・1152年に成人(15歳)、アレッポの君主

 ヌールッディーン・マフムードに仕える。

 叔父のシール・クーフのとりなしでいきなり

 地方官。大出世。


・ヌールッディーンは超有能。

 ダマスクスをはじめシリア内陸部の主要都市をほぼ手中

 1154年、人が足りないのかサラディンも出世。

 ダマスクスの軍務長官、財務官庁の監督職

 大出世

 ここでポロ(馬でやるホッケー?みたいな感じ)得意で

 主君や同僚にウケがいい。スポーツで出世。


・1167年にエジプト遠征で従軍。

 サラディンはアレクサンドリア包囲戦でデビュー。

 最初の軍功。

 遠征自体はまあまあ。

 がんばったけど結果出せず。


・1169年に叔父が死んで、その軍権を引継ぐ。

 さらにタイミングよくファーティマ朝の

 カリフ・アーディドが世継ぎを儲けぬまま病没。

 ファーティマ朝宰相にも就任してエジプト全土を掌握

 この死亡が怪しい犯罪という説アリ。


・1174年にイエメン征服。

 これで主君ヌールッディーンから領土的野心を疑われて

 仲悪くなる。


・再三ダマスクスへ帰還するよう勧告を行ているがサラディンお断り。

 でも貨幣に主君の名を刻んだり、忠誠の表明はかかさず。

 でも主君ヌールッディーンは敵対崩さず。

 エジプト親征を行う準備していたら1174年5月にダマスクスで病没。

 第二の犯罪という説アリ。


・ヌールッディーンを継いだのが幼い息子サーリフ

 相も変わらずイスラム国家はお家騒動。

 女婿だったガーズィー2世がその相続に不満と軍事侵出。

 悪のエルサレム王国も機会を逃さずとダマスクスへ侵攻。

 まあいろいろあってサラディンシリアへの親征。

 同年10月末にはダマスクスに無血入城。

 なぜかタイミングよく仲間のアモーリー王が急死して

 エルサレム王国軍撤退

 サラディンはシリア南部を接収。

 漁夫の利

 第三の犯罪?

 いつのまにイスラム征服


・1187年エルサレム王国をいきなり攻撃。

 テンプル・聖ヨハネ両騎士団を殲滅。

 攻めは容赦なく残酷だったけど、勝った後は

 捕虜身代金なしで全員放免という処置でヨーロッパに好評



・1189年にヨーロッパ諸国はエルサレム奪還のために

 第3回十字軍。

 なんか「おなかが痛い」といういまや小学生でも

 使わない言い訳でフランスのフィリップ2世とんずら。

 リチャードと仲悪かったしね。

 神聖ローマなフリードリヒさんは溺死して軍団解散。

 ぐだぐだ展開


・獅子心王リチャード、頭悪いし乱暴者だし、

 信者たちから巻き上げた金で豪遊とか

 ジャイアンみたいでロクでもないけど

 戦争強かった。

 ヨーロッパが後から歴史作ったので上げ底だろうけど。

 で、いろいろ友情物語とか、少年ジャンプ的な展開で

 和解。

 そしてわが娘が萌えるような腐女子的な展開もあったらしい。

 ということで十字軍撃退、サラディン万歳!


・翌年、ダマスカスにて病死した。

 その後、1250年までシーア派とスンニ派とも仲よい

 安定したアイユープ朝となる、



事実だけ並べると、あまりサラディンの良さが出てきませんね。

小説だと血沸き肉躍るのに。


まあ小説と現実は比較的に多様な人物像が出てくると思います。

とんでもない美談でもなければ、思ったより暗愚とかないと思います。

手紙とか書式とか、文明国イスラムなのでブレは少ないです。


ただ、暗殺教団、一族総出で天下取りを狙ってた現実に比べて

家族像が見えてないですね。


親、叔父、兄弟皆優秀、当時から少数派のクルド人の地位を上げるための団結だったのかも。

ちなみにサラディンの父親も相当な策士。



あとヨーロッパ側だけでなく、イスラム側もライバルとしての獅子心王リチャード1世は面白おかしく描いています。

むしろヨーロッパでは民衆から金巻き上げて、旅の途中豪遊しているアホ王的な逸話もあるので、イスラム側の方が評価高いかも。


個人的な評価も、なんだかんだで実はサラディンは彼に負けてて、正直こんなアホなヨーロッパ軍隊でよく勝てたなというのがリチャード王側ですね。

あー、戦術的にはやっぱアホか。


「突撃後の全軍停止」


とか騎馬兵としてありえない偉業で全軍救ったり、すごいですがあんま頭良さそうではそういえばないですね。


頭悪そうな軍隊

 ↓

 ・集団戦を否定した騎士中心の不合理な軍隊。


集団戦など夢の夢。

フランク王国がイスラム圏にならなかったのは単に貧乏だから。

ひつこい蛮族が跳梁跋扈してたから魅力がないだけで集団戦で強くはない



 ・せっかくの騎馬という機動力を殺している重装備、しかも支弁


元々大帝国の軍隊と考えるから不合理に思えるのです。

神聖ローマ帝国を考えると納得がいきます。空位が続いても問題なし。

ゲルマン部族やらケルト人やらサクソン人が寄り集まって国ごっこをしていただけです。

国とは言い難い。蛮族が部族に伝わる綺麗で丈夫な武具を自慢しているだけ。



 ・プアな海軍(ベネツィア、ジェノバといった海洋国家のぞく)


別にローマ帝国を継承したわけではないので当たり前。海をハイウェイとして使えたローマ帝国、あるいはベネツィア、ジェノバ、イスラムは海軍は必須ですが陸で全てなゲルマン人にとっては地中海はただの障害物



 ・ただの暴徒である従者やら義勇軍

部族長とその家来(あるいは日本では豪族とその身内)と考えれば自然な考えですね。

当然ながらローマで研究され尽くしたフォーメーション、歩兵戦術、騎馬戦術、一切無視です。



逆にイスラムの方はローマ帝国を継承し、さらに弓騎兵、軽騎兵、砂漠に強いラクダ騎兵、

暗殺部隊(別に暗殺専門ではなくヨーロッパ側の悪口のあだ名)合理的に軍事技術が発達しています。


宗教国家にかかわらずその合理さは、先のキリスト教容認も含めてイスラム教の懐深さと、文明度の高さを想像できます。



ついで、

その後の十字軍を。


第四回;

ヴェネツィア騙して大船団を調達。

やっぱ金ないやというやくざ以下な返答で、なぜか目的ぐだぐだで最終的におなじキリスト教国のビザンチン占領。

これでなぜかヴェネツィア商人のせいにされ、以降のヴェネツィア人は酷薄とかで不評、ベニスの商人という理不尽な物語を書かれ、理不尽な非難を受ける。


可哀そうに。

どう考えても騙した奴の方が悪いよねぇ?

ヴェネツィアだけがヴィザンチンが滅ぶ瞬間まで付き合ってあげた律義者なのに。




第五回:

神が送った幻の軍隊と呼応して出撃。

もちろんガセ

どころか世界を震撼させた異教徒のモンゴル帝国を勝手に誤解した

なぜか一瞬だけ外交交渉でエルサレム奪還します。

すぐにもどされましたが。

交渉だけで奪還...3大聖地という割にイスラム教にとってエルサレムは軽い地なんですね。



第六回:

教皇だけわめいてたが、王は面倒くさいの誰も戦わず。

和平、破門とかわめいていたけど無視。

第六回って言っていいのか?


第七回:

一応やったけど負け。

やる気0


第八回:

途中で盟主フランス王死亡、立ち消え


第九回以降:

十字軍とも呼ばれなくなる。

きちんとした文明国には歯が立たず負けて終わり。

どころかイスラム圏は書いてないほど小規模。


こんな感じで十字軍終了します。


そもそもヨーロッパの方が文明国になったので狂信者はいなくなり終了するのが当たり前。

ぐだぐだやっているのは惰性で、数える気にもなりません。


おまけ

少年十字軍:

ドイツやフランス地方で神のお告げを聞いた少年たちが、聖地奪還に向けて出発した十字軍。

途中奴隷商人などに売られたり、船の難破などにより失敗。

悲劇とあほの代名詞ですな。




まあ十字軍の唯一の救いは、その後のルネッサンスにつなげるチャネルが出来たことくらいですかね。

戦えば、その相手から技術が激しく吸収でき、そのおかげで彼らを理解できる下地が出来ます。


あと度重なる遠征で諸侯や騎士が次第に没落していき、ならずものが減り、代わりに国王の権力が伸長します。


また、ビザンツ帝国の弱体化に成功したヴェネツィアなどの北イタリア諸都市は、その後地中海の商圏を掌握することで、東方貿易の莫大な利益を得ることになります。


あとローマ教皇の権威がさすがに失墜して、極悪非道のカソリックが修正されるきっかけも。


こんなところですかね。


十字軍、大した事件ではないのであまり書くつもりはなかったけど、資料が膨大すぎてそれなりのボリュームになってしまいました。

ヨーロッパ人、思い入れありますね。

あんま誇れるもんじゃない気がするけどなぁ。

むしろカソリックの汚点。



まあいいや。


ヨーロッパの偏屈親父が、


これはイスラム教が優れていたんじゃないんだぜ?

俺たち?ギリシャ人の末裔がすごくて、イスラムはそれを真似しただけなんだぜ?



これがヨーロッパ人の意識っぽいです。


そもそも


「当時のギリシャ人はヨーロッパ人だっけか?」


という疑問もありますし、


「ギリシャ人ってそんな優れていたっけか?」


という疑問もありますし、


「イスラム人、その後絶頂で、大砲だの銃だの駆使してますます強大になるんだけど、それもギリシャ人の発明って言い切るの?」


というのもあるし、なんとも強引な話なものです。

そして皮肉なことにその事実は全部ヨーロッパ人知ってる。


そしてその疑問をその偏屈親父に投げたら、不機嫌そうに酒かっくらってその話は終わりになりました。


そういう立ち位置なのが十字軍でした。

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