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人間の歴史。  作者: TAK
古代帝国
17/176

walk like an ...

さて、いよいよ都市国家が乱立する時代を抜けて


 都市国家→国家、帝国→超大国


という流れで中国と中東の巨大国家を書く時期ですが、最後は残してきた重要なことを書いておきましょうか。



まず世界4「大」文明と大がつくほどの場所のひとつ「インド」


インド・パキスタンのインダス川及び並行して流れていたガッガル・ ハークラー川で栄えた文明。

いまから他の地域と同じく5千年前あたりに栄え始めます。


ある意味、アフリカに続く、アフリカを抜け出した後の最初の新天地、現代人類発祥の地~仮~なのでそれなりいろいろ歴史あるはずです。

一応出現している痕跡その他は多少メソポタミア、中国、あるいは日本やニューギニアと比べて遅めですが、あんま違いはありません。技術レベルも充分。中国と違って未開地域が多く、当時の偉業の痕跡も多く残っております。


有名どころは「モヘンジョダロ」

Google様に聞くと、血沸き肉躍る文字がどどーんと出てきます。

4500年前くらい。

典型的な都市国家。

人口4万人の大都市。

当時から考えると一級品。


超古代文明が栄えていて核戦争で滅んだ!


とか


超優れた古代人が作った幻の都市!


とか


ごめん、


ロマンがないおっちゃんは、別の同時期の


バビロンで微分積分駆使して惑星軌道知ってた神官


とか、


紐だけで直角計れるエジプト人


とか、


悪魔を使役する魔法使いがいるソロモン


とか、


残虐の研究や兵器の研究をひたすらしてた別名が「恐竜帝国」とか「ミケーネ人」とか言われて「あしゅら男爵」とか「地獄大使」とかいそうなアッシリア


とかの方がロマン感じるわ。


いきなり「鉄」「馬」「戦車」という最新兵器をひっさげて中東を蹂躙した「ヒッタイト」とか、それが地中海に辿り着いた途端に一瞬で壊滅させた「海の民」の方が謎だわ。

一体何があったのだろう?

海から国家を撃退できる、滅ぼせるってどういう仕組みなんでしょうね?

南京に艦砲撃ちこんだのとは違いますよね?

こっちのほうがわくわくします。




まあ下水、工作、灌漑その他の技術レベルはメソポタミアと遜色ないレベルです。

貿易もしていた形跡もあります。向こうから植民化したのか、こちらから植民化したのはともかく、技術レベルでは交流あったと思います。


こちら4000年前に滅んでますが、諸説はいろいろあります。


アーリア人の侵入とか、砂漠化、ガッガル・ハークラー川の流れが変わったからetcetc..


まあ典型的な都市国家の滅びの原因。

あんま深く掘り下げません。


この文明の主であるドラヴィダ人は、紀元前13世紀に起きたアーリア人の侵入によって、被支配民族となって南インドに移住しています。

あと氾濫河川なので気候が変わって流れが変わり、あっさりとこの地を捨てたのかもしれません。


まあこんな感じがインドの典型的な小国家だと思います。


今までも、この後もよくわからないうちに勃興し、よくわからないうちになくなってあんま書くことがないのがインド。

どんながんばってもぱっとしません。


仏教、数学、その他、東洋観の原点が生まれる地なので文明レベルでは面白かったのでしょうが。



ジョジョの影響でジョセフジョースターおすすめの地、仕事の同僚がここら辺の王族だったのでご招待されたので貧乏旅行も王侯貴族の生活もしてみましたが、うーん...

まあインド映画は好きです。嫁と一緒に踊ったことあります。

それくらいしか書けません。

すいません。


この後、何千年もあとのイギリス政府に占領されるまで書くことありません。

「タージマハル」はどうしましょうか。ミーハーなのでこれだけは知ってます。

....





一方、最後の4大文明、「エジプト」の方は特記事項だらけ。


5000年前(紀元前3000年前後)に中央集権的な統一国家となって歴史に出現しました。

ここらへんは中東や中国と同じくらい(まあ中国ははっきりわかりませんが)。


人種はアングロサクソン。

アフリカから出てサハラ砂漠わたって最初に建てたのがエジプト文明、

一応教科書では6000年前にもエジプト文明はあったのだと言ってますので最古となっております。

大抵は4大文明の最初の最初というイメージありますが、人種的にも遺伝子的にも文明度合いも一番最後。もっとも遺伝子はこうなっております。


 インド→中国

    |

     →メソポタミア→エジプト

              ↑

   アフリカ(再度、細々と貿易で)


エジプト地方は古代アフリカ人の遺伝子を混じらせていますので、この地に住んだ後にも中央アフリカ人と細々と交流してると思います。

この時代の技術レベルは、少なくともカヌーや丸木舟と帆で大洋を渡れるくらいのものはありました。

あと、移民としてはサハラ砂漠は障害とお話ししましたが、交易ならば。目的があればラクダと食糧と水を用意してオアシスを渡り歩くくらいできたとおもいます。


あとアフリカは暗黒大陸なので動向は全く掴めませんが、既に鉄を量産できる高炉があったと言われてます。というか年代計れませんが、この頃に鉄を作っていた証拠はありますんで。

暗黒なので手さぐりなのですが、ユーラシア大陸より古いのでそれなり優れていたはずです。もしかエジプトの文明度の高さはアフリカと交流していたのもあるかもしれません。

あるいは、そもそも南方ヌビアから進出してきたアフリカ人がエジプトの祖先で、中東から流れてきた人たちと混じってしまったという解釈もありです。





エジプトは最後のトリだけあって中身もユニークです。


有史以前から「上ナイル」「下ナイル」と二つに分かれてナイル川からもたらされる恵みを享受して繁栄してました。

上ナイルの方が繁栄してたと思います。

古代の理屈で言えば、灌漑をしっかりさせない限りは河口付近は決して良い地域ではありません。湿地帯は衛生的な生活が出来るのは難しく、耕作も難しく悪地です。

東京だと京浜急行よりJRの方が高級な理由、大阪だと阪神より阪急が高級な理由、これは世界的な風潮。

上ナイルはただの良質な農地が豊富な地域として発展していきます。

が、ある意味特色のない肥沃な町というだけ。そのうち上ナイルは田舎の耕作地というだけが存在意義となります。



下ナイルはもろに大変。

ナイル川は7月中旬、エチオピア高原に降るモンスーンの影響で氾濫を起こします。

そしてナイル川周辺は定期的な洪水がおこります。

鉄砲水のような急激な水位上昇もなく、毎年決まった時期に穏やかに増水が起こるのが特色。

水位の上昇はナイル川流域全体に静かに。


なので南米で王が殺されるような厄災ではないですが、毎年毎年避難、毎年毎年建築、しかも河口全体。

ですが考えてみれば、氾濫によって肥料を勝手に蒔いてくれるようなもの。

これに打ち勝ちさえすればとんでもない繁栄が約束されたものです。


エジプトが世界にもたらしたもの。


太陽暦(一日、一年の概念。)

砂漠、熱帯なのに太陽を中心としてのは暦の正確さを要求されるからでしょうか?

洪水が起こる季節を中心に考えたのかもしれません。太陰暦は微妙に季節感がずれるが太陽暦は正確です。


砂時計・日時計

一分一秒も正確にはかろうとしてました。メソポタミアでは水時計がありましたが、どこも考えるのは同じのようで。日時計は中東という説もありますが、太陽暦の最小単位は一日という考え方もありますし。


エジプト人は記録好き。事務好き。ピラミッドの作る労働者の労働時間から給料まで記録してます。これも洪水とか公共事業ピラミッドのおかげ?

ついでに表計算も。縦計、横計、合わせて幾らとか事務や経理の人はこの人達を尊敬しよう。

さらにアルファベットも。


ミイラ、埋葬

防腐剤とかも含めて技術ですね。洪水に流されないようにこのようなお墓や埋葬の概念になったのかもしれません。内臓をとりわけて保存したり、外科技術も。



幾何

正方形。直角。座標。中東とは別な数学がこちらで生まれます。ちなみに私は開発をやっているのですが、最終段階まで定規、マイクロメーターやノギスなしで試作品を正確に作れるので後輩に尊敬されます。

エジプト人の紐でいろいろな角度や距離を測る方法を学んでみよう!

自分がかっこよく見えます。いえまあ自己満足ですが。

あとコップとか「円筒」もこちらっぽいです。




ビール

メソポタミアと発祥を争ってます。大麦は確実にメソポタミアなんですがね。ピラミッドつくる労働者に振舞われてる記録ありますね。



ガラス

ガラス細工もこちら最初。電球作ったとかトンデモなことも言う人います。



オーブン

美味しくパンが焼けます。じつはアフリカ人、砂漠の民でエジプト人じゃないという説も。


鍵・錠

洪水、豊富な穀物、倉庫で守るべき理由もものもたくさんあります。鍵や錠前も彼らが最初。


貯水池

これもどこが最初とはわかりませんが、洪水を利用して大きな湖をつくり、乾季の間はこちらを使うとか大々的。


まあいろいろな技術で洪水に打ち勝ち、繁栄しました。

そして中東がバビロンだのアッシリアだのイスラエルだの物騒な国ができたので、それに対抗して作ったのナルメル王がつくったエジプト第1王朝。

そのまま行政区として上エジプトに22、下エジプトに20の国家を統一し、それはそのままノモスという行政区として戸籍謄本の最初の識別子となります。(XX県みたいなもの)



そして理由はわかりませんが、巨大公共授業「ピラミッド」が作られます。

目的も理由も良くわかりません。、時期、正確に記録されていますので作り方、作った人はわかりますが。

まあ単純に「王のお墓」が有力。

なぜ古代人は巨大な王の墓を作り上げたのか知りませんが、日本でも古墳が有名ですね。

もともとこの地方ではマスタバという石のお墓なのでその延長というと納得できますか。

スケールは納得できようがありませんが

洪水、乾季で働けない時期が決まっていたので、その失業対策の公共事業と主張する人もいます。

ほんとかな?

別に日本みたいに冬は冬籠りして来年の準備していればよいと思うけど。


まあ上記の理由は両立しますし、エジプトとの付き合いがあったエチオピアやソマリアやスーダンまで真似し始めましたので理由はあったのでしょう。現代人にはわからない理屈ですが。



最初の頃はガタガタの結構みっともないお墓でした。

しかし優れた建築技術、時期に直方体の正確な四角錐になります。

クフ王のピラミッドが絶頂期と呼ばれますね。みなさんがご存知のこれぞピラミッドというピラミッドです。でかい、目立つ、かっこいい。何らかのパワーが降りてきても、宇宙からの灯台とか言われても騙されちゃいそうです。



ピラミッドの謎はそこらじゅうに書かれていますね。

3tの石を270万個集める巨大建築事業。

しかも正方形の正確な測定で100分の5度しかずれない、すごい!!現代の技術では絶対できない!


そうなんですかね?

そこら辺の感覚はよくわかりませんが、日本の城とか、イースター島のモアイとか、えー!?結構簡単にできるぜと原住民が再現したりしているので、単に私の子供の頃、子供を喜ばせるためにリップサービスしてもらっているだけかもしれません。あるいは縄を貼れば意外と簡単とか、作り直しとか修正方法があれば実は簡単とか。

たしかに今の世界では四トントラック並べてとか作業員の確保とか大変でしょうが、普通に暇な農閑期の連中かき集めれば何とかなりませんかね?正直、あんま技術的難易度はなさそうな気がするんですが...


まあ歴代のピラミッド並べると段々上手くなっているので、そういうノウハウがあるのでしょうね。

ピラミッドパワーの存在も含めて謎です。

あ、ちなみにファラオの呪いとかは嘘らしいです。Google様に教えてもらうとがっかりします。

まあ昭和の頃の情報入手元が少ないからこそあったロマンですね。実は生きてましたとか聞くと、ネッシーとともに1000ガッカリです。

あとヨーロッパ人は18世紀のあたりの文化人もどき、それを元に作った映画、聖書の悪影響で(エジプトは悪役)で、奴隷が丸太の上に置かれた石を一生懸命汗水たらして運び、さぼったら鞭ピシピシとかのイメージですが、エジプト人は記録好き。全部ここら辺の凝った文書を見てみると結構ほのぼのとしています。

「毎朝、ご苦労様~、今日もよろしく」

「終わった終わった、ビールかっこんで寝るかー」

「おめぇ遅刻多いな、減給な」

「さーせん、X君怪我してるんで事務の方に回ってもらいますねぇ」

「友達が亡くなったんでお休みお願いしやーす」「おう!よろしく言っておいてくれや」




政治形態としては王朝。王が神官を兼ねているので中東と考え方はそっくりです。

記録大好き、事務作業大好き。

段々その事務作業に押しつぶされそうになって宰相が生まれます。

そのうち各地方の行政官が生まれます。

要塞監査官だの上エジプト監査官だの生まれます。

役職が売り買いされるようになり、その売り買いのために役職つくり、法の網目をくぐって役職転々としてお金持ちになり、王より権力持ったり。

うわ、日本笑えねぇ。

税収増えないのに役人だけ増えてしゃれにならない状況になり、革命が起こり、民主化が行われます。

先進的ですねぇ。

それでも寒冷化、乾燥、飢饉で飢えたりとかなかなか不幸は続きます。

弱体化して海はテーベ、陸は中東に圧力がかけられ。


しかしエジプトのもう一つの有利な点、オセロの四隅というか、後背地はサハラ砂漠、周りは地中海、とっても守りやすい地形です。中東と比べて随分と平和でした。文明交差点ではなく、ある意味外れの隅ですから。

なのでまたも革命が起こり、シリアやヌビアといった領土も失い、疲弊してもまあ何とか保ってます。


それなりの歴史の間、ヒッタイト、海の民、トルコ、アッシリアと周りの侵入者が多数出現し、だんだん衰退し、ローマに占領され、さらにイスラム帝国に侵入されてもそれなり形とエジプト人の誇りは保っています。

正直、最後にぐちゃぐちゃになる時は、もう弱弱しくてエジプト政府、統治という言葉が空しいほど完全に形骸化してましたが(ほとんどイスラム帝国の一地方)


それでも失われずにすんでいたのは、彼らの文明度の高さと残している建築物の素晴らしさを愛していたのかもしれません。一応、肥沃なのは相変わらずでしたし。

シンクタンクとして長く生き続けました。

アレキサンドリア図書館とか有名ですね。


まあこの続き物である最後のエジプトは、ナポレオンとか言う野蛮なヨーロッパの蛮人に打倒されて終り。

他の諸国が彼らを残していた最後のノスタルジーは、それを理解しない蛮人に破壊されました。

遺跡に大砲撃ちこまれるわ、面白半分で虐殺されるはろくなもんじゃございません。

その後、ヨーロッパの世界征服が一巡して、イギリスが弱弱になって独立できたのは20世紀。


ルネッサンスとかヨーロッパ人が回帰復興とか、まるで自分の過去の偉大さを取り戻すぞ的なずうずうしさで話していますが、実情はこことかに残っている文明とかを学んだだけ


映画で奴隷が巨石を持ってビシビシというイメージ。ま、ヨーロッパ人は自分たち以外は無能としたかったでしょうがこちらも誠に図々しい。ビールまで振舞ったなかなか粋な公共事業だったのに。


聖書では赤ん坊捨てる大悪役。でもイスラエルってそんな立派な政府だったか?


まあ、結構大事なマイルストーンでもこれからは登場しましたが(クレオパトラとか)、エジプトに関してはこんな感じです。

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