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人間の歴史。  作者: TAK
日清戦争
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エロマンガ島

皆さんは小学校時代、あるいは中学校時代はどんな遊びをしていたでしょうか?


私は娘がいる身、ここ数年の関東圏に限れば小学校時代はやはりゲームがメイン、任天堂が大活躍です。

そして習い事としてのスポーツ、野球やサッカー、女の子になるとダンスなるものもあり。

そしてちょっと先輩になると友達同士で、サイゼリアで安いが若ければ充分である料理に舌鼓を打ちつつ駄弁るという感じ。


学校の休み時間も、運動か、あるいは図書館で読書。

私のバカっぽい子供時代に比べて良く出来た人達です。


夏の暑い日はサーティーワンのハシゴとか、あるいはオサレなファッションビル内に駄菓子屋があり、子供たちだけで遊べる環境もあるようです。


今の子たちは、おっさんにはなかなかにオサレです。

関西圏に親戚がいるので聞いてみると、、まあ同じですかね。

すこし下町に住んでいるので道路でボール遊び、駄菓子屋のハシゴが追加されるくらい?




その何十年も前の私の時代は、、、

ゲームはありましたがゲームウォッチだのゲーム電卓だのポケットメイトだの。


ひたすら卵を取りつづける、ひたすら上から?降ってくる?患者をトランポリンで受け止め続ける、ひたすらインベーダの数字をあわせて撃ち続ける。。。


今考えると奴隷以下の苦行です。

それを知っている人は想像つくでしょうが、そうでない人にこの苦行の説明するのは難しい。


一番近いのは、マインスイーパーを永遠にやり続けるようなものなんですかね?

あるいは刺身にひたすらタンポポを載せる作業?

何千とラインから送られるペットボトルを倒れないように眺めつづける作業?

何千もの弁当にひたすらご飯を盛り続ける作業?


なんでお金ももらえないのにたかがゲームに一生懸命だったのでしょうね?

あれはもったいない時間でした。



習い事など、勉強と公文と習字だけ。

受験戦争なので勉強にお金をかけるのは当たり前の世界になっていましたが、サッカーや野球をお金かけて習い事にするという感覚はわかりません。

少年野球や、サッカー少年団とかはいまと変わらないのですかね?

男の子がいないのでわかりまへん。

ましてダンスなど、ダサい私らには恥ずかしいだけの所業です。

サッカーは本気でなければボール代だけで遊べる競技。

もちろんコートである公園も道路も無料です。



まあそんなアホな時代でした。


「昔はよかった」

「俺らの方が今の子供より幸せだった」


そんなことは間違っても言いません。

絶対に今の子供の方が幸せです。

どうでも良い話ですが。




ああ、プロローグにしては長い前説です。

またやってもうた。


まあそんな遊び道具しかない中、何十年も前の私はくだらない遊びをしています。

例えば授業中での遊び。


ひたすら辞書や事典でイヤラシイ言葉を探す。


陰毛、睾丸、小陰部、マンコ・カパック、レイモンド・マンコ、万乎、メガチンポ(サントメ・プリンシペ民主共和国保健衛生相です)


こんなん探して何が楽しかったのでしょうね?


どうでも良い話ですが、アホな私らはそういうのをげらげら笑い飛ばせたのですが、私の隣の隣の優等生の辞書に「おま○こ」と書かれた部分に蛍光ペンが書かれたときは大変に気まずい思いをしました。

あんまそういう対象ではない優等生ってやはりいて、その頼りになるはずの優等生、辞書や教科書を借してくれ、夏休みの宿題とかお世話になって、そんな格好の良いヒーローの辞書に蛍光ペンを見た時の気まずさって...



更に学校から貸与されるとっても分厚い地図帳からスケベな地名を探し続ける遊びもありました。

穴の開くほど地図を見つめ探すエロマンガ島、オマン湖、キンタマーニ村、スケベニンゲン、チンコ川、、


尚、私は成人になってから仕事で近くまで行ったのでエロマンガ島は行きました。

電気もガスもない田舎の島でした。

何もないところなのに、妙に日本人が来るようです。




そして大人になって気づいたこと。

世界の様々な方とお付き合いしましたが、


・辞書を眺めてイヤラシイ言葉を探す、

・地図をながめてスケベな地名を探す


は全世界共通の趣味らしいですね。

特定の年代に偏ってはいますが。


「康太」「福留」「近畿大学」「紅茶」「ポケットモンスター」「磯野カツオ」


この単語を言って喜ぶ外国人がいました。

ポケットモンスターや磯野カツオが「ちんこ」の意味にはびっくりですが。






まあでも、子供時代に行ったアホな所業で大人になっても役に立った数少ない遊びでした。

地図を眺める、地図を読み解くのはどんな学問にも派生できる役立つ知識ではあります。




私は「生き物はハードウェアから」と信じている口で、親から引き継ぐものがDNAというアミノ酸の設計図しかなく、ソフトウェアは自分で学ぶしかないと思っています。

ある意味ハードウェア回路はアミノ酸で出来ているホルモン系統の各器官、骨といった場所からの分泌液の多寡が、親からソフトウェアの何かを遺伝する何かと思っています。

だから天才などはいない。



同じように、国、地形、民族性も地形、気候から決まると思っています。


知識の集積は、それに従事する人口の多寡。

技術や文化の継承は、それに従事する人が周辺にいるかどうか。

農業になると植生、気候がもろですし、その気候の変化のしやすさで文明の有り様も決まる。

しかもその地形、気候は海も含まれると。



ユーラシア大陸がアフリカより文明は後のはずなのに、抜かして発展しているのは、東西に広く、同じ気候帯が続いているから。

同じ技術、風習、生活様式で過ごす範囲がとても大きかった。


それ以外でも大陸の西側か左側か(西岸海洋性気候とか聞いたことあります?)、南半球か北半球か(渦巻の方向が違います。風も、海流も渦なので)赤道風と偏西風(海に乗り出す方向)、赤道風と偏西風が吹く場所が陸続きか否か(同民族が東西どちらにもいける可能性)。

河川の場所、標高差、斜面、河川の場所、砂漠の存在、それだけでその地域の性格がある程度は決まります。。


立っている大地が新しいものか、古いものかでも随分と異なることになりますね。

古い大地に堆積してできあがる物資は宝石だけではないですからね。

化石燃料然り、鉄鉱石然り。


新しい大地の激しい火山活動で飛び出てくる金塊、比重の重い金属、植生が豊かになる空気の詰まった肥沃な原因の溶岩石もその地の性格が決まります。



島嶼でも、


氷河期に渡れる場所、

氷河期には陸橋になる場所、

丸木舟なら渡れる場所、

大陸からどれだけ離れているかでも。


大陸から技術を交流できるか否か、遺伝子がどのくらいの頻度で交わるか、人の行き来、文化の伝来も人が行き来できるからこそ。

さらに大陸から届く黄砂といったゴミも、そのものが届くのかどうかで植物が育つ地味が変わります。



半島でも同じく。

半島のできた理由、造山活動、海流をどのように塞いでいるか、海流の方向。

たとえ大地でも半島でも造山活動でも物理学、力学は関係するのです。

万年単位で海岸線が削られていく、海流をふさげて応力が集中する、たまりができて水質が変わる。

そしてぶつかった半島なのか、離れていく半島なのかで大陸との境目も険しくなったり行きやすかったり。



これから描く「日清戦争」は、関係国全ては、かなり古くからの因縁からはじまります。



中国は東西に延びた地、にも関わらず大河と平地が横たわり、あまりに行き来がすごいので3つ以上の気候帯と植生を持った複合的な文明になり、主食も様々、それで展開する文明、技術も混じりあい、文明の発達に良い条件過ぎる場所です。


とにかく常に強国。


とにかく混じりあって混沌。


古い大地なので鉱山、化石燃料もばっちり。

ついでに侵入者が多く、当時の時代の人は不幸ですが、常に文明が発達している下地が出来ていると。

もっとも、古代の理屈で「文明の発達」「効率の良い社会」は少数のエリートと大勢の農奴なので、そこは常に中国人のアキレス腱ですね。

現代でも、日本に来る何十万人の観光客は、実は富んでいる上位何パーセントなのか、、、





日本は中国とは真逆な国。

縦に長いので様々な気候ではありそうですが、海に囲まれた地、民族が混じりあうという感じではなく、単体で文明が発達するような地ではありません。


常に原始的な船でも中国から来ることが出来る、、縄文時代では中国「に」行くのは大変ですが、、おかげで常に文明や技術はもらうものという立場。


日本独自の文化や技術は数えるほどしかありません。

というか、純粋に日本独自って実はないんじゃないですかね?

元の中国から消えているだけで。日本独自に「見える」だけで。


そして基本的に貧乏。


新しい大地の上に立っているので平地が少ない、鉱山が少ない、大量の食糧をつくりにくい、中央集権体制としては統治しにくい。

基本スペックは低いです。


しかし、たまにミートすればとってもお金持ちにもなります。


例えば気候的に四季折々で狩猟民族的には天国。


大陸に近いので開墾すれば肥沃で、がむしゃらに開墾した室町時代は富んでます。


鉱山が少ないので金属加工に手間がかかる、おかげで職人がたくさん、火山地帯なので「黄金国ジパング」、産業革命前の工業、重商主義が幅を利かせている近世もお金持ち。


そして何よりも「島国」なので敵が攻めてこない。

技術や文化の発達は遅めだろうが、ゆっくりと育むことができます。

中国で消えていった有用な技術がきちんと残っていたりする。


そして中央集権の作れない効率のわるい体制+戦乱は小競り合い程度なので長い時間に培った教育システム=寺小屋は高度な教育体系を日本人全般の能力を底上げしてます。





ロシア、シベリアとなると、、、

大抵の歴史で強国だった中国の北側国境線は、農耕民族の限界と見ることができます。

それより北方の騎馬民族達は「技術が高い」「人口が少ない」が全般続きます。

そのご主人様が近世からロシアに変わりますが、首都から遠く離れた辺境もあいまって相変わらず「人口が少ない」が続きます。



そして今回から長らく続くもう一つの主人公は朝鮮半島。


朝鮮半島は安定陸塊で造山活動、火山活動は少ないので鉱山は有用。

にもあたらしい日本のプレートに常に押し上げられているので標高差が激しく、河川が急流で海岸線も削られてぎざぎざ。

気候は緯度の日本が横たわったおかげで寒流がかなり張り出して寒冷地が多く、かといって緯度は低いので夏は暑い。


北方ほどではないが農作物が採れず、しかも中途半端な山が多く行き来も困難。

守るの易く、攻めるに難い、しかしかなり人の暮らしには困難な半島。

基本的には弱小。


中国から見るとこんな地になります。

・魅力的な地ではない。鉱山も中国にもある

・北が白頭山なので中国からは守りやすい(追い落とされた連中が逃げ込みやすい)

・弱小なので言うことは聞いてくれる。しかしコストをかける程ではない


日本から見るとこんな地

・鉱山はとっても魅力。でも「鉄は砂鉄から」と決めた後は大して魅力ではない

・一応、隣の国なので攻めるとしたら一番最初。海岸線が長く続いているので日本からは攻めやすい

 そして、もし強国だったら日本へ攻めやすい(実際、平安時代より前は侵入が多かった様子)

・弱小だが中国と喧嘩するほどの価値はない


騎馬民族、ロシアから見るとこんな感じ

・魅力的ではないが不凍港がある

・日本を攻めるならとっても便利

・弱小だが、そもそも自分自身が人口少なので頑張って取るほどではない。



こんな感じが、ほとんどの歴史での日清戦争関係者の立場です。

更に日本と中国の関係を見てみましょうか。


日本発行の世界地図を見ると、日本から中国はこう見えます。

・隣国、強国、しかし適度に離れているのであまり脅威ではない

・東側は太平洋なので、常に西側から何かをもたらされる

・防衛線も西のみでおK。防衛には対処しやすい

・海流、配置から常に日本にくる一方通行。逆に中国に行くのは大変

・同じ文明圏と思っているので親近感を感じる

 (だって文化、技術の元は全て中国からなので他と比べても近い)



中国発行の世界地図からみると

・隣国、囲まれた周辺諸国のうち、太平洋側にどかっとのさばっている

・常に持ち出される立場。日本から来ることはあんまない

・全然違うのに仲間づらする図々しい奴ら

(別に中国は、一部持ち出されただけなので仲間とは思ってない。敢えて言えば従属国)

・囲まれているので周辺諸国すべてに思っていることだが「うぜぇ」

 たとえば沖縄に手を出すにせよ、台湾に手を出すにせよ、日本の勢力下

#もちろんベトナム、フィリピン、インドネシア、インド

 すべてに「うぜぇ」「邪魔」と思っています。



こんな関係性なので長い歴史をみるとこんな感じ


・常に中国は日本を見下しています。

・日本は常に中国を仲間と思っています

・中国は日本を下に見ます。総兵力では勝っていますから

・日本は中国を同等とみてます。だって島国だけあって防衛力高いので

 対中国向け兵力は拮抗してます。



そして朝鮮半島は、この隣国達からするとこんな立場

・弱小


・基本的に中国。でもコストかけないので放置プレーに近い


・昔は鉱山が有用だったので日本の影響下。でも中国がきたらすぐにいなくなった

 百済、渤海、新羅、高麗、李朝、全て中国がいないときは日本との外交積極的

 中国人が来たら実質的に国交断絶


・たまに逃げ込んできた権力者の影響で中国からよく攻められる


・日本攻撃の橋頭保だったりするので、結果的に日本を攻めることは多い


・トラウマになるほどの大規模侵攻が三回。

 一回目は唐、二回目はモンゴル、三回目は豊臣政権日本。

 どれもひどかったらしい。


・まともな政権はなかった様子。

 大規模侵攻のきっかけはすべて使者を殺した、使者に失礼した等々。

 きちんと政権判断できる政治家はいない。

 というか「逃げ込んだ逆賊を成敗する」「日本を攻める」「中国を攻める」「倭寇を征伐する」

 といった役立つ時以外は放置プレーだったし。


こんな感じが基本的な三国の関係です。


この緊張感ある関係が、中国の「阿片戦争」、日本の「明治維新」から崩れ始めました。

最初に崩したのは日本です。


江戸時代、中国がアヘン戦争で敗けた。

そのショックは、中国自体よりも日本に大きなトラウマを植え付けてます。


「欧米列強は超強い!」


冷静に考えると、


列強全てをいっしょくたに考えるのは如何なものか?


 とか 


当時はそんなに強かったっけ? 


とか


薩英戦争は世間は薩摩の勝ちと言ってますぜ?


とかあるのですが、それはなぜか現代まで続くトラウマになってます。


知識では知っていたものの、


・実際にインド洋、太平洋の先にも世界がある、

・それが良くわからないけどすげぇ強い


この二つはよほど印象に残っていたのでしょう。

更に江戸時代から明治時代になって明治政府を良く見せるために教科書を作ってこんなことやってます。


・だらしない江戸幕府と明治政府より低く見せるためにペリーの黒船をとっても強くする

・軍備を増強する予算を確保するために必要以上に脅威を騒ぎ立てるたり


明治政府がまずやろうとした「征韓論」は、維新が終わってだぶついた戦力の振り向けというのがありましたが、その核は「朝鮮半島を取られたら日本は滅ぶ」です。

過去の戦争は全て朝鮮半島でしたからね。

それが新羅なのか高句麗なのかモンゴルなのかは知りませんが。


そして、日本「国」でもなかった中世、近世の曖昧だった国境線を、「日本帝国」という先進国(自称)となったため、はっきりさせます。


北方領土は、まだロシアがまともに張り出してきていない合間を縫って、交流のあったアイヌ人の文化圏を辿って確保します。

ちなみにアイヌ人は狩猟民族なので国境の概念はもっとありません。

なんか「侵攻した」だの「侵略した」だのは嘘ですからね?

そんな戦役はどこにもありませんから。


どころか、国後とかロシア人が侵入して多数の女性を集めてハーレムをつくる極悪非道を追い出したりしてます。

まあ正義の味方でもないですけどね。

松前藩の同化政策はとってもゆっくりだったのでトラブル皆無でしたが、江戸末期、明治初期の商館、工場とで二束三文で働かせたとか労務関係のトラブルはその後に多発してます。


 狩猟民族→農耕民族経験なしでいきなり労働者


双方の行き違い、辺境だけにモラルの低さを想像させます。


日本の田舎は場所による、有力者や豪族によって生活条件大いに変わりますものね。


いじめの多い滋賀、秋田のど田舎の閉ざされた場所には行きたくありません。

都会はそうでもないですけどね。


私の住んでた土地の隣村は、あまりに差別、閉鎖性がひどくてみんな逃げだし、限界集落→廃村となりました。

私の村が隣村に行くと、猟銃で脅されたそうです。


戦後ですよ?


爺ちゃんからの又聞きですが、長子相続で後継ぎだった婆ちゃんを財産狙いで誘拐しようとして戦争状態になりました。


戦後ですよ?

しかも同地方の隣村。





ロシアは樺太と北方領土をうまく分け合いましたが、中国は微妙です。


琉球は、そもそも日本と中国に挟まれた貿易国家でした。

地図を見てみるとわかるのですが、日本から見た沖縄は、中国、インド洋といった大通りへ乗り出すための必須な通り道です。

中国は、もう日本と北方領土しかない辺境への入り口。

日本も北方領土も有益だったのですが、中国にとっての沖縄より、日本にとっての沖縄の方が重要なのは自明です。


しかも貿易国家なので維持も大変。

特に、明、清が重商主義の破たんで海禁政策(鎖国)をとってたので、日本に従属するのは自然だったのです。

そもそも琉球王国が沖縄に編入した理由の一つは、借金だらけの琉球王国の「借金を肩代わりしてあげた」という部分もありますからね。


スムースな併合なので文句つけられる筋合いはありませんが、まあ中国的には「俺の縄張シマに何しとんじゃ」的な気持ちはありました。



台湾については、元朝でちょびっと、明朝でちょびっと足跡は残していますが、中国にとっては基本的には放置プレーの島でした。

人種も中国と関係ないポリネシア系。

オランダ人、スペイン人が台南を貿易拠点にし、漢人をやとって開墾をすすめていたくらい?


しかし明が追い落とされて清に変わる時、鄭成功という将軍が逃げてきて、現地のオランダ人を追い落とし、自分の島として清の抵抗拠点としたのが最初の台湾の歴史です。

(それまでは字がなかったので記録がない)


そして清朝が討伐を差し向け、鄭成功を討ち、一応は清朝の領土とはなりましたが、あまり積極的ではない地でした。

漢字は使い始めましたが、中身はポリネシア人だし。


しかし阿片戦争で列強が開国をせまり、あまり明確な管理者ではないので混沌とした政治状況の中、牡丹社事件が起ります。


難破で台湾に漂着した宮古島島民54人に台湾人が強盗し、殺害され、清政府に問い合わせたら


「台湾人は化外の民で清政府の責任範囲でない」


これをきっかけに事件の捜査として軍人3600人を派遣し、上陸直後に戦闘が起こり、そのまま占領しました。


牡丹社事件と言いますね。


死者の内容をみると、なぜ中国が台湾に手を出さなかったかがわかります。

戦死者 6人 マラリアによる病死者 531人


イギリス人と中国人は、この軍事行動を激しく非難しましたが、清の責任問題等々があるので、結局は有耶無耶のまま撤兵し、帰属が明確でないまま宙ぶらりんになります。


清もフランスとベトナムの領有権を争っていたのであまり強く言えませんでしたしね。


なんにせよ、日清戦争前は日本はこんな感じ


・欧米列強つえー

・何とか防衛せねば。清も協力してくれればありがたい

・とにかく隙をみせないぞ!


清はこんな感じ


・維新前から列強怖いだの、いっしょにがんばろうだの、弱小国家うぜー

・火事場泥棒的に沖縄取ったり、台湾取ったりムカつく。

 たしかに放りっぱだったのは悪かったけどさ。

 おれの縄張シマだぜ?

・別に俺ら小競り合いで敗けたけど、そんな危機でもないよ?

・自国民が、列強に良いようにされているみっともない政府の姿に

 ムカつかれているよ。

 次は日本か?


こんな中、さすが朝鮮半島。

一番肝心な時期にやらかすのはいつも朝鮮半島。

だれもがあんま価値ないと思っているのに、とつぜん歴史に「ぽんっ」って出てくる不思議な役。

日清戦争から始まり、日露戦争然り、日中戦争然り、満州事変、朝鮮戦争。


最初に出てきて、最後はなんか目立たないまま出てこなくなる。


ローマ時代だったらマルメディみたいなものか?

カルタゴとの最初のきっかけはこいつなのに、たった数か月で忘れられる存在。


そんな感じで日清戦争がはじまります。

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