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人間の歴史。  作者: TAK
20世紀に入る前に
135/176

残りの地をつらつら書いてみました

さて、中東と中国はどんどん堕ちていく中、他の地域はどうでしょう。


なんか植民地時代と呼ばれているようですが、正直むしろ独立して国家が乱立しているのが流行な19世紀です。


とくに南アメリカは独立が激しく、しかも現代のイメージで二流国なイメージがありますが、それなりアメリカ合衆国並みの先進国が、、、第二次産業革命もすませていない当時の合衆国がいまいちなところもありますが、、、そういう世界で、一応「先進国」と言えるような国も含めて乱立している時期でもあります。



まあ一つ一つはご自分たちで楽しむとして、ブクマ代わりにつらつら書いていきましょうか。

中南米、南米は「スペイン」「アメリカ」をキーワードにいろいろやってます。

独立されてからより悲惨な地になること多く、その背景はアメリカ合衆国の極悪非道な所業に思えます

(イメージです)




「ハイチ」

ハイチ革命は黒人奴隷が氾濫して成功した数少ない国と言われています。

...一応法律上は奴隷ではないですが。単に労働を強制されたというだけですから。。

それが奴隷と言うのか言わないのかはともかく。


黒人差別の法律はアメリカとそっくりでした。

有色人種は人権を認められているものの、制限を加えることで不利にすると。

1804年にフランスから独立して、史上初めての黒人で「国家」が承認された国。

砂糖のモノカルチャーを強制されていた奴隷が反乱し、ブードゥー教で人心を集め、フランス革命の余波、スペインの介入で独立したという。

まあ、その後はあまり幸せとは言えませんが。

やはり教育のない民衆がほっぽりだされ、あんまインフラが整っていない状況で生活しろと言われても。





「アルゼンチン」

ここはスペインからの独立。

1829年に一応自治が成され、本当の独立は20世紀ですが。

独立はしたものの、既に都市生活を味わった文明人、昔に戻りたいという意識、スペイン王室に忠誠を誓っている人達、自由独立を望む人達、インカ帝国を復活させようとする人達、様々な思惑が交差して本当の独立国となるのには長い年月が必要でした。

更にポルトガル・ブラジル連合王国という邪魔者が介入し、ぐちゃぐちゃ。

ついでにアフリカ系黒人は、もともと農業が少なく数が少なかったところで、インディオ狩り、軍隊、貧乏/差別で実質追い出され、あんまいません。


ただ、19世紀も末期になると、「教育の父」と呼ばれるサルミエントという人が頑張り、インディオ文化をほぼ消滅させて先進国方向に舵を取り始め、アルゼンチンの西欧化を突き進め、移民の奨励で教育や文化を知る人達を大量に呼び込み、南北戦争後のアメリカと同様に先進国へと邁進します。

時期も同じですね。

更に牛肉や小麦などの畜産物の貿易が盛んに行われ、経済は著しく成長して周辺と比べて幸せな国になりました。

20世紀初期のブエノスアイレス地下鉄は日本の地下鉄の参考になりました。

先進国です。





「メキシコ」

1821年に独立。

同じくスペインからですね。

ただしここは不幸。

アメリカからの介入が多いわ、なんかキリスト教ダメ!でも土着の信仰もダメ!、銀、銅、石油だの美味しいところは外国資本に乗っ取られ、テキサスはアメリカに取られ(しかも奴隷反対、自由主義ムカつくから独立したのに最後はアメリカに所属するという、、、)、フランスに干渉され、、戦乱の世ですね。

中国もこの後に悲惨な目に合いますがその奔りです。


美味しいところを列強が介入し、その不満は現地政府任せ、列強が儲けてその不満や損害は現地政府に放りっぱ、法律を変えようとしたら戦争/介入、教育のない権力者を用立てて争いを激化させる、その理不尽な体制の最初ですね。

でも人権、人権、正義、正義!


特にアメリカ合衆国は極悪非道です。

今でも南アジア、中南米、太平洋諸国でやっているアメリカの不義です。

えげつない。

ランボーとかサルバドルとか、こういう事情を知ってから見ると良いかも。




「ベネズエラ」

こちらも1821年にスペインからの独立。


元スペイン軍人フランシスコ・デ・ミランダが解放戦争を仕掛け、世界有数のお金持ちシモン・ボリバルが作りました。

その後も独立後の安全保障で周辺の国をまとめたり、奴隷制度をなくしたり、いろいろと尽力した偉人です。

死の間際は自分の財産を全てつぎ込んで南アメリカのために貢献し、着のみ着のままだったそうです。

かっけぇ。

超お勧めです。

 ↓

「迷宮の将軍」G・ガルシア=マルケス/著、木村榮一/訳 新潮社


この英雄らしくない、俗人的でへたれで人間味に溢れた、しかしそれでも偉業を成し遂げた人物を好きにならずにいられないでしょう。

下らない偉人伝 「貧乏だった・蔑まれた」→「がんばった」→「偉くなった」「みんな誉めて誉めて!」よりよほど価値あります。

残念ながら彼が死んだら戦乱の地、アメリカの介入、コロンビアと紛争とかで解決は100年近くかかりました。

ここら辺の偉人伝とステイツの悪行を見ると「アメリカ死ね!」と思っちゃいますね。

反米思想の元が良くわかる。




「チリ」

1818年にスペインから独立。

山岳地帯で鉱物とか多く、イギリスに目をつけられていろいろありました。

が、、イギリスは比較的穏健なので他よりまし。

え、これで?と思うかもしれませんが、フランスとかオランダとかアメリカとか極悪非道っすからそこよりまし。




「グアテマラ」

1823年にメキシコ帝国が崩壊し、中央アメリカ連合州に組み入れられれがそこも1839年に解体、スペイン総督府がそのまま独立して国になりました。

現代でも同じですが極悪な地。アメリカ介入でひどい地です。



「エクアドル」

かっけぇ人、ボリーバルの優秀な部下だった「アントニオ・ホセ・デ・スクレ」が1830年に

独立させます。

自由主義とか目指して上手くいけば良い国になったかもしれません。

でも結局戦乱の地となり「アメリカ死ね!」的な。


黒人やら中東よりよほどステイツを憎む理由になると思います。

尤も、それさえ許さないような巧妙なアホを擁立し、教育もまともになされず、お金も搾取され、いまでも不幸な地ですね。



「ブラジル」

1822年にポルトガルから独立、「ブラジル帝国」をつくりました。

ポルトガル王太子ドン・ペドロはポルトガル王位継承権を保ったまま、ポルトガル本国の意に反してブラジル皇帝となりました。

そのことはウルグアイも含まれていたのですが、何にせよ大国として保ったまま独立できたのは彼のおかげ。

その後ブラジル共和制革命でブラジル合衆国となり、戦乱の世へ。

いろいろな介入がありましたが、南北で生活スタイルは違うわ、いろいろな部族があるわで、でかいから大変です。

いまでも怖い国。

私はここに長期出張行きましたが、あまりに治安が悪いので会社とホテルしか知りません。




「ボリビア」

1847年はボリビアがスペインから正式に独立。

初代大統領はあのかっけぇ「シモン・ボリバル」

でもその後はペルーと衝突、インカ帝国の復活だのいろいろ混沌とします。

現在よりでかかったのですが、周辺諸国に戦争ふっかけて逆に小さくなっていくという。


もともと銀山に目をつけられてスペイン人に嬲られましたが、その閉山後もスズとか鉱山があって良いところに見えます。

が、戦乱の世で独立しても地獄。

介入がなくても上手くいきません。





「ホンジュラス」「ニカラグア」「コスタリカ」「エルサルバドル」

1841年中米連邦の解体でできました。。

コレラが流行、コレラが自由主義者による陰謀だという噂で内戦、

そのご軍事独裁政権が順ぐりに交代し、例によって合衆国だのがいろいろと。

映画「サルバドル」でアメリカ人の尼さんがレイプされたりとかしてましたが、まあそうなる理由が良くわかる国。

歩きながら携帯電話使うと、ナイフで腕を斬らて奪われるとかな強盗がいます。

後に「サッカー戦争」を起こすとかの地だけある。



「ドミニカ」

1844年はドミニカ共和国

スペインから独立したハイチから独立。

ハイチの植民地支配、人種がモザイクのように絡まり、白人、黒人問わず独裁政権で極悪非道な政権が続きます。

あまりにひどいんで1861年に「さーせん、やっぱもう一度植民地にしてくれませんかね?」とスペインにお願いした国。

その後もずーっと独裁ー暗殺ー独裁ー内乱な国。

黒人のウリセス・ウーロー大統領とか有名?




「キューバ」

1868年に独立。

ハイチが独立しちゃたんで、その代りにスペイン人はここでプランテーションを強要し圧政ひきました。

とうぜん反抗します。

アメリカのおかげで独立できました。

世界一の砂糖生産国。


そのままアメリカ合衆国に編入すれば幸せだったかもしれませんが、黒人中心に反抗運動が惨く、かといってアメリカ資本から逃れられず、資本家は都合のいいところだけ利益をむさぼり、軍事基地まで置かれて、しかも独立国だから不満を世話する必要なし。

アメリカにとって一番美味しい国となりました。

もちろんそのままで行く訳なく、最後は共産主義国家となります。

共産主義に心から感謝している数少ない国ではないでしょうか?

そしてキューバ危機は自業自得だと思う。



「パナマ」

1903年にコロンビアから独立。

ギリ20世紀になっちゃいましたね。

運河の利益でアメリカが介入、独立させました。

その後はアメリカの反抗と懐柔の国。

パナマ船籍が多いのも運河のおかげ。

「うどん」県、名物「香川」と同じで国名を「パナマ運河」と言って良いくらい運河に頼ってます。

中身はお察し。

軍事政権「ノリエガ将軍」が有名ですね。





北米はアメリカとカナダしかいないんでカナダだけです。



「カナダ」

イギリス統治でしたが1867年、政治的にほぼ独立同然の自治領になります。

元フランス領「ケベック」、カソリック教徒、現代のカナダに統一はとっても苦労しました。

でも中南米ほどではないですね。

人口少なく移民にオープンだったのでオーストラリアと同じく中国人、韓国人がとってもハバ効かせてます。


まあイギリス統治は比較的穏健です。

インディアンと呼ばれる人たちの迫害は...実はそもそも最初の入植で同化した人多いんですよね。

一緒にキリスト教会に行って、一緒に耕して、一緒に生活して、結婚して。

それを「同化政策」といって非難する人多いですがどうでしょう。

最後までインディアンの生活スタイルと血統を維持している人達も比較的自由でしたが、皮肉なことに犯罪多いので嫌われ者です。


生活スタイルに合わないからという部分も多いから仕方ない部分もあるでしょうし、生活スタイルが合わせられる人達はとっくに同化しているのでいないという理由もあるかもです。

ま、それが美味しくて差別ビジネスに目をつけられ、いろいろすったもんだがありましたが、どうも日本人の「アイヌ差別」と同じで何となく眉唾と思っています。

そもそもアイヌ人は縄文人そのもので、日本人のうちの縄文人の割合を考えると、同化も何もないんでけど。。。

でも差別ビジネスは美味しいんで頑張ってますね。



同じくオーストラリアも1900年に自治権獲得しましたが、、、こちらは外交権が除かれていたり、実質の独立は1942年と考えた方が良いかも。

白豪主義でアポリジニを殺しまくって、あんま良いこと聞きません。

ここも最近はちゅうごくじんばっか。



ニュージーランドも1852年に自治獲得。

こちらもマオリ族からどんどん土地購入し、どんどん追いやられ、土地の不買運動は潰され、その土地を守るための自衛戦争では反乱軍のレッテルを貼られ、散々です。

かわいそう。

最近も学者から「犯罪率が多い」とかの研究発表があってむかついているマオリ族。

実際のところはどうなんでしょうかね?

私はあんま信用してませんが。



あとアフリカ大陸。

ここはそもそも現代に通ずる「国家」の概念がないのでなんとも。

いったん植民地になって国家の概念ができあがってからの独立が多いので20世紀に回されることが多いですね。



「エチオピア」

ソロモン王朝から連なる、世界最古の国の一つでしょうが、、、、しかも北アフリカはあまりアフリカ圏と言えるかどうか。

イスラム帝国でイスラム商人が跳梁跋扈する頃はイスラム圏、その後はポルトガル、イギリス、ドイツの思惑で独立するが右往左往。

最後はイタリアが介入しまたがエリトリア戦争、なんとイタリア敗けます。

近代以降、イタリアは戦闘に負けてばかり、なのに戦勝国に連なるという...


イタリアの介入を退けて独立を保ちました。

もっとも20世紀にイタリアの植民地になってしまいますね。


古い王室(帝室)、ヨーロッパ列強を破った国ということで日本とは親近感もたれてます。

オリンピックで「アベベ」とかいるし。



「リベリア」

アメリカ合衆国で解放された黒人奴隷によって1847年に建国し、独立した国。


ジョセフ・ジェンキンス・ロバーツという人が初代大統領。

白人と混血ですが、実はアメリカ人って独立前からインディアンと肩並べて耕してたし、南北戦争前も解放奴隷が活躍していたりしていたので、実は意外に混血進んでいます。

アメリカ人は並べるとイギリス人に比べて特徴的だし、黒人もアフリカのニグロイドより肌の色違うし。

実質では黒人が差別されたのはむしろ南北戦争後のほうがひどい。

農園主の妾が母親で、普通に若いうちに解放されてリベリアに移住、貿易業者として繁盛してます。

何度もクーデターを起きてますが、まあまあ文明的な国なんじゃないっすかね?


「南アフリカ連邦」

ギリギリ20世紀、成立1908年です。


実は熱帯な生活のアフリカ人はここにあまり来ない。

熱帯の作物が採れない地域だから。

後に穀倉地帯になるのが信じられないでしょうが、中世程度のテクノロジで北半球の小麦を、熱帯をスルーして南アフリカにもたらすことはありません。

商人でもないのに、自分の生活圏外とやりとりすることはありません。

(だから文明は東西に広がりやすく、南北は難しい)


なので来ている人は狩猟民族で人口は少なかった。

ズールー族有名ですね。


そこで悪名高いオランダ東インド会社が入植、フランスだのなんだの集まることになります。

オランダ改革派神学者アブラハム・カイパーなんか「神学的に奴隷制おけえぇ」とか、ちょっと頭のおかしい人たちが多いです。


更にナポレオンの影響でオランダが立ち行かなくなり代わりにイギリス人の支配へ。

今でも南アフリカは金からダイアモンドまで貴金属で有名ですが、ゴールドラッシュが起こりならず者の国へ。

そこでズール族、ボーア人(もともと入植したオランダ人がいろいろ混血してできた)、イギリス人の戦いでボーア人勝利して南アフリカ成立です。

国会議員は白人男性だけという、さすが「あたまがおかしい」という人達が作っただけあってはじめっからアレです。

しかも「上院」「下院」で下院(元老院?貴族?名士?)の方が強いという稀有な国。

自慢は出来ないでしょうが。

「アパルトヘイト」で南アフリカを思い浮かべるような国になってしまいます。

そして長期間頭がおかしい人に統治されただけに、アパルトヘイト撤廃後も統治は危ういですね。

時間が解決するかどうかは知らない。

ヨハネスブルグはいまや黒人しか住んでおらず、お金持ちな白人はドーナツ状に周辺に逃げていまやスラム、、、ケープタウンは航空写真でみる貧富の格差は衝撃的ですね。




さて、残りの地をつらつら書いてみました。

次は第二次産業革革命?

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