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ぼくの詩集

荒野の創造主

作者: 桜井あんじ

さて 一方ぼくは なにももっていません

ぼくのためには なにも 用意されていません

だれも ぼくのために 用意してくれませんでした

幸福も 愛も すてきなもちものも やさしいひとたちも

身につけた 僅かばかりのものが ぼくのもちものの すべてです

ぼくは 旅人のようなもの


夢はただの幻想でした

予定調和のはずの未来は 無残にも打ち砕かれ

友はぼくをうらぎり

ひとびとはぼくを 嘲り笑い 優越感に浸りました


かなしいことです ざんねんなことです

だけど ぼくは

あきらめるのです


ぼくはひとり 荒野に降り立ちます

小高い丘から 見渡せば

遙か広がる地平線

沈みゆく夕日

遠くに ネイビーブルーの海


獅子よ今こそ

さあ 力強く 叫べ!

そして思うさま 荒野を 駆け抜けるのです

なにものにも 必要とされず

なにものをも 必要とせずに!


ぼくは 得体のしれない 世界を支配する何者かに 

媚び 願い 祈り 期待し 泣くのはもう やめました

世界に頭を下げるのは もう やめよう

そう決めたのです


ぼくはぼくの獅子とともに 荒野を駆け抜け

いつか ぼくだけの場所を 見つけましょう

そこでぼくは ぼく自身の 創造主となりましょう

ぼくという名の世界の 創造主に

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