舞台設定及び登場人物
この先の話の設定となります。
「シャノワールの聖女」
ゲームタイトル。シャノワール王国の「聖女」と呼ばれる地位を目指す少女が主人公の乙女ゲーム。
攻略対象9人。うち、一人は表向きの「隠し」もう一人は、やり込むうちに見つけることの出来るレアキャラ。
ノーマルエンドは「聖女」の地位を掴むこと。バッドエンドは言うに及ばず。
攻略キャラごとに数種類のEDがあり、その設定やルートの細かさで、やりこみ度の強い一部ユーザーに支持を得るものの、多彩過ぎて一般受けがしにくい上に、ゲーム機種が、あまり一般的なものではなかった経緯もあり、販売数は少ない。
因みに、移植の話にも製作者側が、首を縦に振らないため、妙にレア度が高いゲームでもある。
舞台
「エルファイン王立学院」シャノワール王国にある王立の学校。国内にある他の学校とは異なり、貴賎を問わず門扉を広く開けてはいるが、それ故にレベルは半端無く高い。「魔法」「剣士」「官僚」の3つの科が有り、それぞれ応じた適正の元、学生たちが勉学に励んでいる。その学院の中にある「選抜クラス」が物語の中心。このクラスは3つの科目全てに優れた者のみで編成され、国政の中心的存在である「聖女」「聖騎士」を目指している。
選抜クラスは1クラス、3学年。故にゲームの最長年数は3年間となる。全寮制。
「聖女・聖騎士」
エリート集団。身分、年齢は問わないが、この地位に着くには一国を創るより難しい、とまで言われるほど。
男女各3名ずつの、シャノワール国王直属の顧問機関であり、専制君主制でありながら、国王の決定も彼らによって覆されることが可能な存在。ただし、相応の制限も併せ持ち、既婚者は不可、就任中の家族との接触、恋愛は不可となっている。しかし、進退の決定は本人の自由でもある。辞める時は潔く、が原則なので、二度と国政に関わることはできない。
就任率に、エルファイン学院、選抜クラスが多いため、此処からが一番の近道と言われる。
登場人物( )内は、開始当初の年齢。
マリアベル・レファーソン(16)
ゲームのヒロイン。当然ゲーム内では名前の変換は可能だが、姓は固定。レファーソン子爵の次女。
3科目全て「そこそこの成績」での選抜クラス入り。背中の中ほどまでの柔らかな金髪と、澄み切った青い瞳の美少女だが、姉が自分を上回る美少女の為自覚なし。当然、他者の気持ちには聡いが自分に対しては鈍い。
ノーマルエンド(ある意味レベルが高い聖女ED)
3科目分け隔てなく高レベルまでもっていく。恋愛なんかもってのほか、友情なんて考えない(笑)平日コマンドはひたすら勉強。休日コマンドも、休養かお勉強。強制イベント(模擬戦、試験)オールA(高得点)。頑張れユーザー。
バッドエンド
恋愛失敗、聖女にもなれません。強制イベントで成績が悪い時もここなので、恋愛イベントで成功していても意味無し。
アルジェント・バーミリオン(17)
公式彼氏(笑)伯爵家の跡継ぎ。全ての科目に対して、パーフェクトといわれ、在学生の中では一番「聖騎士」の地位に近いといわれている。真面目で、正義感が強いが、王室第一主義的なところがある。
金髪、碧眼。
Truth End(以下TE)クリア後のムービー
バーミリオン伯爵家のパーティ。アルにエスコートされて中央階段を下りてくるヒロイン。目を合わせ微笑みあう二人。
高らかに、伯爵から二人の婚約が発表され、ヒロインの掌に唇を落とすアル。
場面は変わり、暗くなった庭の噴水で寄り添う二人、キスシーンでEDマーク。
ソルディアス・イレベロス(17)
伯爵家次男。幼い頃からアレジェントと比べられてきたので一方的なライバル視をしている。アルさえ関わらなければ基本公正明大な性格ではあるが、彼が関わった途端やたら偏った見方しかしない。馬術においては、学内で右にでるものはない。
亜麻色の髪、紫の瞳。
TE
馬で駆けるソル。それを見つめるヒロイン。ヒロインに気づくと馬首を廻らせ、駆けてくるソル。そのまま、彼女を掬い上げ自分の前に横座りさせる。危ないと抗議するヒロイン、甘く見つめるソル。キスED。
メルディスオ(17)
国内でも指折りの商家の息子。兄が後を継ぐことが決まっているので、官僚を目指している。聖騎士になるつもりは全く無い。損得勘定で動くことが多いが、情に厚いところも有る。
褐色の髪、褐色の瞳。
TE
宮廷内で文官の服を来て働いているメル。場面が変わって、一軒家で食事の支度をしているヒロイン。顔を上げ、歩み寄る先にはベビーベッド。子供を抱き上げるヒロイン。そこに帰宅したメル。「ただいま」と声をかけがら、子供の額とヒロインにキス、ED.
ゲルロッソ・アルディオレ(16)
ヒロインの幼馴染。男爵家の跡継ぎ。主人公に片思いしているが、相手が鈍感な上、本人も隠しているので、一部勘の良い者以外気づかれては居ない。ある意味、ヒロインの為に努力して選抜クラスに入ったともいえる、他者EDの被害者。
赤毛、茶褐色の瞳。
TE
アルディオレ家の庭、ホームパーティ形式で集まるヒロインの家族と、親しい友人たち。そこに正装を身につけたロッソ。視線の先には、父親にエスコートされた白いドレス姿の主人公。友人たちに冷やかされながらの誓いのキスでED。
ブルゲリア(18)
ごく一般的な農家の息子だが、幼い頃から神童の呼び声が高く、奨学金で学院に進み、選抜クラスにも進んだ。
選抜クラスで、レベルの高さが上には上が居ると知ったが、それでも努力を惜しまない真面目な優等生。選抜クラスの寮長でもある。
濃茶の髪、青い瞳。
TE
田園地帯。男たちと紙を広げ相談しているブルー。彼の指示に従って開墾する男たち。大きな籠を馬車に載せ、数人の女性たちとやってくるヒロイン。驚いた顔で駆け寄るブルー。膨らんだヒロインのお腹に手を当て心配そうにするが、女たちに笑われて顔を紅くする二人、ED。
ジアーロ・マティアス(18)
侯爵家三男。上二人が居るため、幼い頃から騎士を目指していた。剣技においてはアル以上の腕を持つ。
本人曰く、自分はフェミニストであってプレイボーイでは無い、とのことだが、彼に関しては周囲はその違いを認めてはいない。
金褐色の髪、明るい緑色の瞳。
TE
王宮騎士団の訓練風景。少し離れたところで、騒ぐ令嬢や侍女たち。ジルが相手を倒した途端、湧き上がる歓声。
ふと目をあげると、王宮の二階で苦笑する主人と聖乙女になったエルベリア。慌てていこうとするが、周囲に阻めれて進むことが出来ない。気が付くと視界から消えている二人。王宮内で出会ったエルベリアに説教をうけた後、教えられた宮廷内の空中庭園でヒロインを見つけ、言い訳するジルに苦笑しながらヒロインからのキス、ED。
ビアンコ(14)
最年少で選抜クラスに入った天才。プライドが高く、他者を寄せ付けない雰囲気を持つ。年齢ゆえの体力差を分かっていながら認めない天邪鬼。実家は宿屋を経営しているが、本人はそれを恥じて隠している。
灰色の髪、緑の瞳。
TE
図書館で一人静かに勉強をしているビアンコ。隣にヒロインがやってくるが全く気づかない。それを見守るヒロイン。一息吐く為に顔を上げるビアンコ。机に突っ伏して眠るヒロイン。目を丸くした顔が、やがて柔らかな笑みに変わり、彼女の頬に唇を落としてED。
ヴェルネロ・フェヴィリシアス(24)
隠しキャラ。公爵家嫡男。王位継承権一桁の持ち主で皇太子の側近。選抜クラスに剣技を教えている。表向きは穏やかな好青年。裏を返せば、策謀家。次期宰相候補の筆頭。上記7人クリア後攻略可能。
灰銀色の髪、灰色の瞳。
TE
王宮内のパーティ。周囲を囲まれるネロ。壁際の目立たない場所で、それを見つめるヒロイン。しかし、彼女に気づき一直線にやってくると、その前に跪きドレスに口付ける。ざわめく周囲と、驚き、慌てふためくヒロイン。そんな彼女に微笑んで、立ち上がると手を差し出す。彼女をエスコートしたまま中央へ。やがて音楽が鳴り出しダンスが始まるED。
プレシオス・ゲルレオ(30)
レアキャラ。学院長。彼を攻略対象にするには、全てのED後、もう一度ノーマルEDを経て、初めて「名前」と共に登場する。しかし、選択肢が微妙で、ちょっとした事で他者のEDやノーマル、バッドエンドへとなってしまうので要注意なキャラである。性格は掴みにくく、選択肢で頭を抱えることは必須。TEなのに、ムービーを見るまで、ユーザーに「どこが、ハッピーエンド?」と首を傾げさせる終わり方。
黒い髪、黒い瞳。
TE
聖女となったヒロイン。その耳に慌しい足音が聞こえ、勢い良く扉が開かれる。突然現れたプレオに目を丸くするヒロイン。周囲のことなどお構い無しに彼女の腕を取ると、足早に部屋を出るプレオ。そのまま、国王の執務室に入り、ヒロインとの結婚を宣言して、呆気に取られている人々を尻目に王宮を去る二人。馬車の中で抗議するヒロインを「嫌か?」の言葉と笑顔一つで黙らせキス、ED。
エルベリア・ガルファノ(16)
ライバルキャラ。伯爵家令嬢。気位が高く、「聖女」への執着が高い。しかし、ヒロインと関わるうちに、広い視野を持つようになる。友情EDは、彼女が「聖女」に選ばれる。
金髪、青い瞳。
攻略対象外
ロゼッタ・フィネス(年齢不詳)
選抜クラス担任教師。聖女に選ばれながら、それを辞退したという噂の持ち主だが、真偽は闇の中。普段は気の良い姐さん、決して怒らせてはいけません。
白い髪、紅玉の瞳。
エルリック・アイオロス・シャノワール(24)
シャノワール皇太子。王族でなかったら聖騎士筆頭になったであろう技量の持ち主。何故か、選抜クラスの教師も兼任している。コノヒトも怒らせてはいけません。攻略対象外なのは、人数調整の為とか(笑)キャラが被るとか(邪笑)
金髪、藍色の瞳。
アイラ
購買部のおねーさん。学内の色々な情報に通じ、好感度他のステータスは彼女に聞きましょう。内容によっては有料の情報もあるので要注意。(ゲーム内では行動力が対価となります)
茶色の髪、茶色の瞳。
本編関係者
セラヴィーン・フェヴィリシアス(16)
一応、主人公。夢小説内では、名前のみ変換可能。ヴェルネロの妹。兄の本性を知る少数派。選抜クラスの一員ではあるが、王位継承権一桁のため、聖女候補ではない。しかし、女子では一番の成績。特に魔力では学内一。
後のヒロインの親友。ここまでが、夢小説内の設定。
このゲームをやりこみ過ぎ、その上、夢小説という二次製作に手を伸ばし、「上位者」によって話の中に転生させられた被害者。「上位者」公認の傍観役のはずが、気が付いたら色々巻き込まれてしまう、被害者二乗。
上位者設定で、皇太子妃候補筆頭。本人全否定。
白銀の髪、青灰色の瞳。
トリスタン(28)
セラヴィーン付き騎士。色々事情を抱えるが、それを込みで彼女に拾われ、忠誠を誓ったお人。動作や知識などで相応の家柄だと周囲も気づいているが、セラが怖くて誰も口にはしない。寡黙、というよりセラ以外、滅多にしゃべらないので、口が利けないか、シャノワールの言葉が理解できても話せないのではないかと思われている。実は数カ国の言葉が話せる、セラ曰く「腰が砕ける美声の通訳」
夢小説にさえ現れない、本家ゲームの隠し没キャラ。今回「上位者」によって復活、しかし攻略対象外(笑)
黒髪、深緑の瞳。
ランスロット(24)
同じくセラ付きの騎士。ヴェルネロの学院時代のクラスメイト。女性関係のもつれから魔法使いに呪いをかけられ、キレると狂戦士と化してしまう。呪いが発覚した時点で、余りにも密接に精神構造とリンクしていたため、廃人に成り掛けていた所をセラに助けられた。以後、彼女に忠誠を誓い傍使えとなる。感情のリミッターが振り切れると狂戦士となるが、普段は明るい好青年。女性に弱いのが偶に疵。
この方も没キャラ。ネーミングに製作者の嗜好が窺える。
栗色の髪、翡翠色の瞳。
裏設定あれこれ
「聖女」「聖騎士」は王位継承権十位以内の者はなれない。これは、血筋を残すための措置である。
査問機関があり、そこで選抜後、王族と在任者の監査後の認定となる。
今回の話は、裏設定で聖騎士と聖女が恋に落ちて退任する為、それぞれに空席ができての選抜試験である。
(とんでもない話だが、よくある話らしい…出会いが少ない世界だからねぇ)
空席が出来た場合、後任者が決まるまで、残りのメンバーで仕事をしなくてはならないので、結構とんでもない事になっている。
王位継承権は男女の区別無く、直系、生誕順。つまり、王家に子供が生まれれば、親族の順位は下がります。それ故、「子作り励め」と、唆す王弟がおります。降嫁した王女は、相手側の血筋として扱われますので、原則として継承対象外。
基本一婦制ですが、多少の目こぼしはあります。現国王は王妃至上主義です。
エルリックは降嫁した姉ひとりが直系の血筋なので、伯父の王弟が第二位、ネロが三位、セラが四位となります。
貴族には姓があります。ただし、トリスタンやランスロットは騎士として「個」を捨てていますので、姓は名乗りません。
これは、「聖女」や「聖騎士」も同様です。
「聖女」「聖騎士」は国を裏切らないか?…って、あくまでゲーム内の話ですからねぇ、ま、そんなことしたら「上位者」から天罰が降って参りますよ、はい。
有事の際は「聖女」「聖騎士」は参戦します。でも、指揮権は将軍、もしくは王族です。わりと、こういった指揮権や役職なんかはシビアに決められて居たりします。
王族、貴族とありますから、当然身分制度もあります。貴族は、国内に領地を持ち収めています。中には特権意識に凝り固まったものも居ますが、聖女、聖騎士と査問機関の目は節穴ではありません、とだけ言っておきましょう。