出発の時間
第二話です。正直、自分の中で二話は一番つまらない・・・
いいえ!でも、一生懸命書いた事に変わりありません!
是非読んでみてください!
そんなどうでもいい、葛藤をしている私でした。
卒業式の日。
あの忌々しい数学教師から解放されるため、限りなく嬉しい気持ちで、家の扉を開けたら
この前と似た光に包まれる。その光に飲まれる時に聞こえた声
「時間です・・・」
どこか儚げなで辛そうな声。
その声に目を開けると、日の光に燦々と照らされた明るい木々に囲まれた場所の真ん中に立っていた。
また夢かと思ったが、何か違うのだ。
その理由がわからず、手を開いたり閉じたりしていたら、わかった。
空気があるのだ。
別に今までの夢に無かったと言うわけではない。
しかし、この夢は息をしないと苦しくなるし、おかしいようだが足に感覚がある。
地面の場所がわかるのだ。
だったらこれは夢でな現実?
まだだ、まだ答えを出すには早い。
このままでは、埒が明かないので人を探そうと思い切り叫ぶ。
「誰かいませんかぁー!」
しばらく待つが、木霊しただけで返事は返ってこなかった。
少し不安になり俯くと、足元に奇妙な石碑があることに気づいた。
かかっていた土を手で払い、音読してみた。
「汝 に選ばれた者。 の になりて、宿命を果たさん。さすれば を与えられ、帰路が開かれん」
この石碑は何を言っているのだろうか?よりにもよって肝心な部分が、かすれていてまったく
読み取れない。
だけど、今の自分にとって一番重要なことは読み取れた。
「帰路が開かれん」
この石碑が俺を指して言っているかは、定かではないが、ここで何かをすれば帰れるかもしれない。
肝心な何かはわからないが。
まるで、植えつけられた感情がそう言っているかのようだった。
そのお陰か落ち着いている自分がいる。
それか、慣れてしまったからかな。
そんな自分に苦笑し「絶対に帰ってやる」と決意して歩を進めた。
☆★☆★☆★☆
ここに来て既に、1、2時間。時計を持っていないので、あっているかはわからない。
道なき道を歩けど歩けど、見えてくるのは草木ばかり、人一人見当たらない。
よくよく思うが俺はここに来るまでに、物凄い体験をしてきた。
今まで、魔術のなどのオカルトは興味も無く、信じてもいなかった。
別に今も信じたわけではないが。
だが、自分の置かれた状況を思うと否定も出来ない。
しかし、何も見えてこないな。
もしかして、現代じゃない?タイムスリッとかそっち系?
いや、ありえない。絶対にありえないと否定しながらも不安に駆られ、焦り始める。
こんな所で死ねない。その気持ちだけが、疲れた体を動かしていた。
☆★☆★☆★☆
しばらく歩いていると、左側の森から音がした。気が折れる音だ。
人が切っているのだろうと思い安心した。これで助かると。
急いで向かおうとしたら、獣の咆哮が聞こえた。その咆哮が止むと同時に走る音が聞こえる。
しかも、木をなぎ倒しながらこっちに向かって来るのだ。
これは明らかに人が出来るようなことではない。急いで逃げよう時には遅かった。
視界に映ったのは、体長3メートルはありそうな化け物だった。
ライオンがでかくなったような感じだが、ライオンとは比べ物にならないくらいでかい。
目の前に立っているのは本当に地球の生物なのか?いや、そんな事はどうでもいい。
とにかく逃げなければと、足が恐怖に竦んで動かない。
化け物の方は、獲物を仕留めようと、鋭い爪の付いた、前足を振り上げ俺を切り裂こうとした。
驚き、とっさに伏せてかわしたが、後ろにあった木が真っ二つに砕けていた。
危なかった、下手すれば俺が木のようになっていた。
それを思うと、恐怖に飲まれそうになる。
呆然と木を見ていた俺だが、頬に嫌な感覚が走る。その痛みで現実に戻ると
必死に立ち上がり化け物と対峙する。
休憩時間はくれないらしく、今度は確実に仕留めようと飛び掛ってきた。
情けないとは思うが、とても大きな悲鳴を上げてしまった。
「うわぁぁぁぁぁ!!」
思い切り叫ぶと、恐怖で竦みあがっていた体が動き始めた。
すぐに身を翻して、来た道を全力で走った。
そこで、不思議な事に気づいた。体が軽い、それに足が速くなっている。
それに、あいつは体がでかいからいちいち木を倒さなくちゃならない。
そのお陰で、一時的に差は開いたが、化け物のと距離は徐々に、そして確実に縮まっていた。
まずい、このままでは食い殺されると焦り、後ろばかりに気を取られていたが、森が開けている事に
気が付いた。
その開けている所に向かって走ると、相手も逃がすまいと、右足に何かが掠ったかが、無事開けている場所に着地できた。
諦めてくれると思いホッとしたが、よほど腹が減っているのか、まだ臨戦態勢。
今にも飛び掛ってきそうだ。
左右を見る。恐らくはどっちかが街に続いている道だ。
どっちだ、早く決めなければ喰われる。
右か、左かどっちだ?迷っていると化け物が全身に力を籠め、飛び掛ってきた。
迷いを断ち切り右に走ろうと、足に力を入れる。それと同時に足に鋭い痛みが走る。
さっき引っ掻かれて出来た傷か。掠っただけだと思っていたが、結構深い傷らしい。
一瞬痛みに顔を歪めたが、死ぬときくらい、かっこいい方がいいと、本当にどうでもいい事を思い、
奴を睨みつける。
化け物の口がゆっくりと近づいてくる。
これで、終わりなのかと目を閉じる。
聞こえてくるのは化け物の唸り声だけ、そう思ったが遠くの方から声が聞こえてきた。
「フレイムバレット!!」
空を裂く。当ったのか肉が焼ける匂いがする。
その瞬間までかっこいい唸り声を上げていた化け物が、犬が蹴飛ばされたようなような声を出した。
恐る恐る、目を開けると、目の前にいたはずの化け物が吹っ飛ばされていた。
横から、走ってくる音が聞こえてくる。その方向を見ると、俺のすぐそばを髪の長い青年が通り抜けた。
剣を抜く鋭い音がすると青年が叫んだ。
「火翔刃!!」
おいおい、マジですか?この人正気?と命の恩人を馬鹿にしていると、本当に赤みを帯びた剣閃が飛び出していった。
その剣閃は化け物に当ると爆発し、化け物が苦しそうに声を上げる。
それが合図になったのかもう一人の少年も勢い良く走り出した。
その少年も、技名らしきものを叫んだ。
「終わりだ!雷影剣!」
その少年の持っている二本の剣に青い電狐が走ると、目にも留まらぬ速さで振りぬいた。
その一撃にドスンと化け物が倒れると、こっちに来た。
「大丈夫かい?」
若々しい声だった。同い年くらいだと思い敬語は使わなかった。
「あぁ、平気だ」
平気と言う所を見せようと立ち上がろうとしたが痛みで足が動かない。
その時、後ろから声をかけられた。
「本当に大丈夫なの?」
首だけで振り向くと、立っていたのは十代半ばの女の子だった。
「あぁ、大丈夫だ」
さっきと似たような返事を返すと、いたずらっぽい眼になって
「じゃぁ、立ってみて?」
痛いところを突かれた。足の傷を見られたのだろう。
もう、誤魔化せないと思ったが、見ず知らずの人に頼るのは嫌だったので、まだ誤魔化す。
「いや、びっくりして腰が抜けちゃっただけだからさ、全然問題なし」
「はぁ、まだ誤魔化すの?」
呆れさせてしまったらしい。クスッとその子は笑うと。
「足出して」
「え?」
恐ろしい事を言われた。足を出せと・・・女のこの腰には剣が・・・女の子はそれに手を当て引き抜いて言った。
「手遅れだから切断します」ニコッ。ど、どうして周りの男は止めないんだよ!恐怖に飲まれ思わず叫んでしまった。
「やめてくれ!切らないでくれ!」
「切らないよ。何言ってるの?」
驚いた声で帰ってきた。
驚きの顔がしばらく続くが、必死に状況を飲みこうと、女の子を見る。
腰に剣はあるものの抜いてはいなかった。
俺の妄想!?周りに微妙な空気が流れる。
何とか取り繕う。
「い、いや、違うんだ。そ、そうだ、足だっけ?ほらちょっと切っただけだから、大丈夫だぜ」
焦りながら誤魔化す。
「あなた、これがちょっと・・・なの?」
女の子の綺麗な顔が少し歪んでいた。
そんなにひどいのか?気になって自分で見てみると、大量の血が出ていた。
傷を気にしていなかったお陰か痛みをほとんど感じていなかったのだが、傷口をみたら、感じていなかった痛みが一気に来た。
「っつぅ・・・」
痛みで声を漏らしてしまう。すると女の子はやっぱりと言う顔をする。
おまけに、今まで黙っていた青年に、言われてしまった。
「見た目と同じで、馬鹿だな」
冷たく言い放たれたので、言い返そうとしたら女の子が先に口を開く。
「初対面の人に失礼でしょ、ヴァン」
女の子がフォローしてくれるが、ヴァンと呼ばれた青年が、さらに言い返す。
「どうせ二度と会うまい。それに馬鹿なのは事実だろう」
無表情なのが余計にムカついたが、女の子が言い返そうとして、俺は止めた。
喧嘩になったらいやだから。
「いいって、言い返さなくても。それより、手当てしてくれないかな?今持ち合わせがないけど・・・」
語尾を濁すと、急に笑って
「お金?いらないよ。それにごめんね。先に癒すべきだったね」
癒す?何を言っているか理解しようとしてると、女の子が手を傷口の近くまで持っていくと、
何かを静かに唱えて言った。
「ヒール」
女の子の手からキラキラと光が出て傷口を包んだ。
「はい、これで大丈夫だよ」
足を見てみると傷が綺麗に塞がっていた。
呆気に取られていたが御礼をしなければと頭を切り替える。
「あ、ありがとう」
お礼を言った後、自分の傷があった所を見る。すげーと感心していたが、どうやったのか気になり、聞いてみようともう一度三人の方を見る。するとその後ろで何かが動いている。
じーっと見て、それが何かわかった時、俺は息を飲んだ。
嘘だろ、さっき殺された化け物が動いている。
一番ムカつく奴が俺の異変の気づき、後ろを振り返る。
その瞬間に飛び掛ってきた。
とっさに両手を広げ三人を倒す。
化け物が倒れた上を通り抜け、さっきまで俺が居た場所に着地する。
振り向いたその顔を見ると、吐き気が襲ってきた。
どうしてだ、どうして顔が切り裂かれているのに動ける。
三人を見ると、こう言った経験はないのだろう、表情が驚愕に満ちている。もちろん俺もない。
化け物は短い方向を上げると突進してきた。
どうして俺が動けているのだろう?と自分自身に疑問を持ちながら、女の子の持っていた剣を引き抜く。
「借りるぞ!」
そう言って突進してくる化け物に向かっていく。
「止めろ!死ぬぞ!」
ヴァンの警告を無視してそのまま迎え撃つ。
「はぁぁぁぁ!!」「ごがぁぁぁぁ!」
向かってきた化け物に剣を振り下ろした。
突き刺さったものの勢いを殺しきれず、跳ね飛ばされ運悪く、木に頭を打ち付けてしまった。
だんだんと意識が遠のく、薄れゆく景色の中、ヴァンが化け物と戦う姿が最後に見た映像だった。
はい!二話終了です!
読みにくいと感じるかたもいらっしゃるかもしれません。
すみません。
いつか直します、三話も直ぐにでもあげて行きたいと思います。
読んでみてください。読んでくださった方はありがとうございます




