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異世界コンビニ「クリスタルマート」  作者: らいすクリーム


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2/15

お客様はどなた様?

そして――


店の自動ドアが、「ピンポーン♪」と再び鳴った。


今度入ってきたのは、王国騎士団の若い騎士。

鎧の肩には、魔獣の紋章が刻まれている。


「す、すみません! このあたりに“暴走した魔獣”が来ませんでしたか!?

 追跡していたのですが……」


騎士は息を切らしながら店内を見回す。


「王国騎士団が魔獣を野放しにしないでくださいよーもう!

たった今追い出しましたけど、店の被害は王国に請求しますよ。」


魔獣を吹き飛ばした直後の店内。


鈴木店長の軽口が、まだ揺れている空気にぽんと落ちた。


◆王国騎士団の若い騎士の反応


騎士は一瞬、言葉を失ったように固まった。

額に汗を浮かべたまま、ぎこちなく笑う。


「え、えぇ……その……

 ま、魔獣を追い出した……のですか、店長殿が……?」


視線が店内を泳ぐ。

割れていないガラス。

無傷の棚。少しだけ落ちた商品。

ホットスナックの香り。


そして、なぜか妙に落ち着いているゴルダさん。


騎士はさらに困惑したように続ける。


「……あの……王国への請求は……その……手続きが……非常に複雑でして……

 できれば……その……ご内密に……」


ミナちゃんが、こっそり店長の袖を引っ張る。


「て、店長……あの人、完全に怯えてますよ……

なんか……かわいそうになってきました……」


ゴルダさんは腕を組んだまま、


「ま、魔獣撃退するコンビニ店長って変だしね。」

と、さらりと爆弾を落とす。


騎士はさらに青ざめた。


◆そして、追い打ちのように事件は続く。


店の外から――


ドドドドドドドド……!

と地響きが近づいてくる。

騎士が振り返り、叫ぶ。


「ま、まずい! “群れ”が来た!

 あの魔獣、仲間を呼んだのかもしれません!!」


ミナちゃんが悲鳴を上げ、

ゴルダさんはトングを構える


騎士は剣を抜きかけ――


そして全員の視線が、店長・鈴木に集まる。


「緊急臨時閉店!!王国騎士を入り口の外に立たせろ!!

ゴルダさん魔導ドアを施錠!!ミナちゃん強盗警報作動だ!!」


◆クリスタルマート、臨時閉店モード発動。


店長・鈴木の声が店内に響いた瞬間、

空気が一気に引き締まった。


まるで戦場の号令のように、全員が一斉に動き出す。


「えっ、えっ!? わ、私が入口に!?

 は、はいっ! 了解しました店長殿!!」


騎士は慌てて魔導ドアの外に飛び出し

剣を構える。



読んでいただきありがとうございます!

ゴルダさんは怪力です。

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