第零章第壱話冷たいリセプシュン下
ちょっと急ぎめで作ったんで内容ペラいかも、、、
ビー
けたたましいブザーがつくば通信室の音色を染め、空気を急激に冷やした
成瀬も僕も今まで通信室で聞いたことがないような騒音に体を硬直させる
何があったかよくわからなかった。
しかし、目の前の黄色と黒の縞模様で表示された警告画面によって我に帰る。
訓練でしか聞いたことのないその音は
"緊急信号"だ。
緊急信号とは、なんらかの重力異常などといったものが原因となり、航行不能、主要機関の大きい損傷、圧壊の危険性などといった、船の危険な状態を示す信号であり、ほとんどの惑星の重力を振り切れる宇宙船が普及(?)した今ではそう簡単に起こるようなものではなかった。
一瞬固まった僕の体はすぐに電子機器へ向かい、つくばES待機室に連絡を入れ、そして位置情報を送った。
でも僕は戸惑いを隠しきれなかった。
何故なら発信された位置は天王星軌道"外"だったから。
今の宇宙船(というか探査船)の航行している位置はどんなに遠くても土星の軌道は超えても天王星の軌道を超えることは無かった。
それに発信元の船の名前にも戸惑った
その船の名前は"エンタープライズ"
エンタープライズはイギリスの探査船しかも先程その存在を確認した
しかしそれはアメリカ国籍と書いてあったことから別物とすぐさま判断する。
"更に静止しているのだ"
重力の影響を常に受ける宇宙で静止は殆どあり得ない。
でもそれ以上考えたところで何も変わらない。
そして僕は救命する本人達 ES乗組員達にあとを託した。
先程の連絡を受け取ってからES乗組員達は忙しなく動き始めた。
「ES"うみたか"最終整備完了!離陸用意!」
乗組員である僕、秋田俊邦は、パイロットAIを起動させ電子機器の異常がないことを確かめる。
「エンジンルーム稼働正常!」
同じ乗組員である佐藤が叫ぶ。
「全器具破損なし!」
萩風も同じく叫ぶ。
「カタパルト発信用意!」
「こちら管制塔、発進せよ!」
キイィィという音を上げながら暗い闇の中へとうみたかを飛び立つ。
各国から迅速な対応や丁寧な救命を評価されるつくばのESパイロット達は未知の救助へと向かった。
ちょっとしたマイナスGを感じながらパイロットAIの正常を確認する。
勿論僕自身も操縦は出来、上手い方なのだが無論AIの方が正確であるため主にそれの異常がないかを確かめるようになっている。
しかしそれが起きたのは、天王星の軌道からあともう少しで出るという時だった。
ビイィ
AIの異常を告げる音、、、にしては大きすぎる。
まさか、、、
全てのレーダーのレーダーがロスト、つくばとの通信も途切れた。
乗組員達は思ってもいなかった、、、いや多少は予想していたが、、、の事態に顔を見合わせる
そして唯一残っているmap機能が天王星軌道から脱出したことを告げる。
「どうする?」萩風が問う。
多少の沈黙の後、僕は決意する
「このまま僕が操縦して探査した後帰還する」
幸いにも十分すぎるほどの燃料はある。
「それでいいか?」
うみたか乗組員は頷く。
元々ESは命を賭けて宇宙で救命を行う職業だ。
事態は想定してなくても覚悟はできている。
そうと決まれば僕らは予め伝えられた位置へと向かった。
静止とは何があったかを確かめたい思いもあった
遠くに海王星が見える。
「目標地点まで残り後わずが。エンジン出力低下させます」
僕も操縦桿を握り微調整する。
後もう少し、何も見えない。
あと僅か…何も見えない
目標地点到達。何の気配もない。
何処にも、、、僕らの救助対象の姿は無く、代わりにポツンとうみたかは一隻暗い暗い深海のような場所に取り残された。
設定考えるのむずいけど第零章ぐらいスムーズに行きたい、、、