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恋をしたら病気と読む  作者: 紅葉
5/8

美亜



その日から1人増えて4人で過ごす事が多くなった


「本上くん、今日どうするの?何なら細見と二人で遊んできたら?私は美亜と二人で遊んでくるから」

「えっ?いいの?」

私と本上くんは、周囲に聞こえないように話していると、「なになに、なんのはなし?」と言って美亜が楽しそうに入ってきた

+細見も来て「お前らってそんなに仲良かったっけ?てか昨日初めて会ったばかりだろ」と開口一番がそれだ


「昨日、たまたま教室で話し込んでたら意気投合したんだよね。」

「意味分からん」

「私も」

二人は、はてなマークを頭に出しているけど

「今週の土曜日映画行かない?」

「映画?何見るんだ?」

「月夜の変わらぬ恋。を見に行きたい!」

美亜が、一番に候補を出したのは『月夜の変わらぬ恋』という作品だ


あらすじは、月の出る夜にだけ、人のいる町に降りることしかできない主人公は月の出る日には、町に降りて時間が許すまで遊んでいた。

ある事件に巻き込まれて、主人公はある男性に恋に落ちる。

悲恋、青春物語らしい


次に候補として出された『ポンデッド』という作品

候補として出したのは細見だった

あらすじは、主人公がデッドという殺人者の生涯を追尾体型する。

ホラー、サスペンス物語らしい


最後の展開が予想を超える。をコンセプトとしている


それから「あれみたい」とか「これがみたい」とか複数の作品が上がったが、それだと私達は、分かれてしまうなので、折衷案として最初に出された『月夜の変わらぬ恋』その後に候補としてあがった『ポンデッド』を観に行くことになった


後は、何時に何処に集合するか話をした



当日:土曜日

待ち合わせ場所は、兵庫駅、ホームから出てすぐ近くにファミマがあるので10時に集合だ


服はどうしよう

少し季節的にも熱くなってきたのて白を中心とした服を着ることにした

白のフレアストリットスリーブブラウスにフレアスカートでいいかな?


「行ってきまーす。お母さん今日ご飯食べて帰るからいらない」

「もしかして、デート?」

「違うから、普通に遊びに行くだけ」

「そう、いってらっしゃい」


やばい遅れたかな

携帯を見れば10:05と写っている


私は早足で階段を駆け上り集合場所としていたファミリーマートを見ると、幸いなことに誰もいない


もしかして店内にいるかもしれない、と思い軽く覗いてみたが誰もいなかった

時間には、少し遅れが集合場所には、まだ誰も来ていなかったことに少し安堵する


まだかな~と思いながら「ごめ〜ん遅くなって」と声がしたので顔を上げれば、暑そうにしている美亜が早歩きでこっち向かって来ていた


私は、美亜の服装に少しドキッとした


紺色を中心とした服装みたいだ

紺色レーシブラウスに黒のショートパンツだ


私が少し見とれている「どうしたの?」と聞かれてハッとなって咄嗟に辺りを見渡した


すると丁度いった感じに、細見に本上くんが少しかけ足でこちらまできて、私の服装を見たあとに足を止めた

細見も同時に美亜を見て、私をジッと見る


細見の見方は、何か見惚れてる感じだ

本上くんは、羨ましそうに、憧れと羨望の瞳で私達の服を見ていた


本上くんの服は、普通の高校生が着るような服に近い

白色のシルクのパーカーに黒のズボンだ


「ごめん、遅くなった」

「俺の方もごめん、少し遅れた」

本上くんは、いつもの男の口調だ


「最初に見る映画って何から見るの?」

「決めてないけど...」

私が聞くと、美亜は分からないみたいで少し困り顔だを

「『ポンデッド』と『月夜の変わらぬ恋』どっちが上映されるの早いんだっけ?」

と本上くんは言ったが誰も分からず、現地に言って調べようということになった


映画館前は雑多と人が多く、デート中のカップルや、家族で来た人がパネルを見ながら指を指していた


私達は、既に見るものは決まっており、パネルをチラッと見て話はしたが足を止めることはなく自動発券機に足を進めた


「座る場所♪座る場所♪」

美亜は、楽しそうに席を決めていた


「カップル割引ってのがあるけど、どうしよっか?」

「別に普通料金でいいだろ。」

「安くなるならこっち方がいいんじゃない?」

「少ししか変わらないなら特にいいんじゃないか」

「その少しが後々何かの役に立つかもしれないよ!」


美亜は、細見と疑似カップルになりたかったらしく、必死にカップル料金を押すが、細見は普通料金でいいと言っている


美亜が細見とカップル料金なんて、そんな真似は勿論私がさせない

「それじゃあ、私が細見と疑似カップルになるから美亜は本上くんとなってよ」


私が人身御供となっても止めないといけない

心中の決心を細見は、軽々と吹き飛ばした


「俺は、本上とカップルになるからお前らでなれよ」

「はっ?」

静寂がその場を支配した

聞こえるのは、周りの喧騒と、自動発券機から鳴る機械音のみ


「おまえら、何か勘違いしてねーか?」

「勘違い?」

「そうだよ!こっちの方が面白そうだし、インスタとかで拡散したら面白そうだろ」

イタズラを考えた子供のような笑みを浮かべた

「ああ...そうなの?」

美亜は、あからさまにホッとした表情をした


「よかった〜〜私細見くんがホモだったらどうしようと思ったよ〜〜」


美亜の何気なく言ったその言葉に、一瞬だが本上くんの表情が険しくなるのが視界に入った


「美亜ってホモだめなのか?」

いつも通りの笑みで細見は聞いた


「ん?、別に嫌いじゃないよ。だって今は多様性の時代じゃない。最近は何だっけBLT法案?」

「LGBT法案な、何処のハンバーガーだよ」

「そうそれ!最近可決したみたいでしょ。やっぱり受け入れないと」


最近ニュースなとで、ジェンダーレストイレ、パートナーシップ制度、同性婚などが世間を騒がしていた


「ジェンダーレストイレなんて設置したら、それを利用されて犯罪が増えるかもしれない」とか適当な理屈を並べられて物議を醸しているそうだ


私はチラッと本上くんを見ると、冷静な顔をしているように見えたけど、少しだけ美亜から距離を離してるように見えた


私と美亜でカップルになって細見と本上くんカップルになって映画館に入場した


勿論店員には、何度も確認されたが、「カップルです。」と言って乗り切った


私はwinだけど本上くんは、どうだろう


本上くんを横目で見ると、少し嬉しそうな照れくさそうな感じだ。


「ポンデッド面白かったわ〜〜殺人者の体験を追体験するとか、俺気が狂うだろうな」

「そしたら俺だって気が狂って何をするか分かんねーよ」

と本上くんが楽しそうに細見と話をしていた


私達は私達で「最初に殺された女の子を想像すると、お昼ごはんが喉を通らないかも」

「だねーー、もうお腹いっぱいだよ」

こう言った会話をした


「次の映画は何時頃からだっけ?」

「えっとーー1:30からだな。今12時15分だからお昼食べていこーぜ」

「賛成ーー、ちょっとトイレ言ってくるね」

「じゃあ私も」

「じゃあ俺も」

「えっみんないくの?じゃあ俺も行く」

と細見が言ってみんなでトイレに向かった


私達は、女子トイレに向かい、細見と本上くんは男子トイレに向かった


「ねぇ、葵見てこれ」

突然立ち止まり、トイレの入口前に立て札が立ってあった

立て札には、男子トイレ用のマークに女子トイレ用のマーク、そしてもう一つ、男子トイレと女子トイレのマークが混ざりあったマークが付いていた


「ここってジェンダーレストイレじゃない?」

「前までは女子トイレだったのに、ここジェンダーレストイレなったんだ」

「じゃあ女子トイレは何処かな?」

私達は、来た道を戻る直前ジェダーレストイレに入る青年が視界に入った

美亜も気づいたのだろう

「ねえねえ葵あれって」

「そうなんだ」


「あーいった人が入るんだ。へーー」


その声は余りにも冷たいく、冷淡な声で、私は緊張のあまりゴクリと喉がなった


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