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レッドデビル  作者: toyocat
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第六章 京子、詐欺師に騙されそうになる

ある日京子が、「いま世間では、不良少女が多くなり政府も困っています。私たちのように、不良少女の事をよく知っている人物に、総理大臣の秘書として協力して頂けないでしょうか?と総理大臣の秘書だと名乗る人物から依頼されたわ。なんか嘘っぽくないか?」と警戒して優等生の真由美に相談した。

晴美が、「真由美、陽子さんに連絡できないか?陽子さんだったら、いいところのお嬢様で警視総監も動かせるので、その話が嘘か本当かわかる人物にコンタクトできるのではないか?」と陽子に期待して連絡しようとしていた。

「陽子さんが言っていたでしょう?私もいいところのお嬢様よ。なぜ私ではなく陽子さんに連絡するのよ。」と無視されたようで、ふくれた。

「じゃ、詩穂にお願いするわ。この話が嘘か本当かわかる人物に連絡して聞いてよ。」と期待した。

「そんな人、知らないわ。」と笑った。

「も~知らないんだったら黙っていてよ。真由美、陽子さんに連絡して!」とふくれた。

真由美が陽子に連絡した。

真由美が携帯で陽子に相談して、この話が嘘か本当かわかる人物を知らないか確認した。

陽子と話をしていた真由美が真っ青になり震えている。何かビビっているようだ。

電話を終えた真由美は、「陽子さんに、その話が本当かどうかわかる人物を紹介してと頼んだら、明日の土曜日は高校も休みなので、総理大臣直属の第四秘書に話をしておくから、明日の午後一時に総理官邸にきて、第四秘書と約束していると受付で名乗って。真由美さんの名前で連絡しておくわ。と指示されたわ。場所が場所なのでみんなも来てよ。詩穂さん、いいところのお嬢様なのでしょう?頼りにしているわよ。」とビビっている様子でした。

「落ち着いて、真由美。手が震えているわよ。いつも冷静な真由美がどうしたの?大丈夫?」と真由美を落ち着かせようとして笑顔で励ました。

「さすが、詩穂はいいところのお嬢様だから落ち着いているわね。明日は頼りにしているわ。でも、どんな服装でいくか、今晩一晩悩みそうだわ。」と服装について考えていた。

真由美が、「セーラー服でくるように指示されたわ。それと、身分証明証として生徒手帳を持参するように指示されたわ。」と陽子からの指示を伝えた。

晴美が、「総理大臣直属の秘書を紹介してくれるとは驚いたわ。明日、総理官邸の前で、十二時五十分に待ち合わせしましょう。」と今日は解散した。

    **********

当日、総理官邸の前で待ち合わせて、全員揃ったところで深呼吸して、「行くわよ。」と恐る恐る受付にいった。

受付で第四秘書と約束していると告げると、身分証明証の提示を要求されて名前を確認された。

「城田真由美さんですね。第四秘書から聞いています。こちらへどうぞ。」と会議室に案内された。

待っている間、お互いに落ち着こうとして励ましあっていた。

しばらくすれば第四秘書が来た。

全員直立不動になった。

年配ではなく若い女性なので驚いた。

第四秘書は、「そんなに硬くならないで。」と笑顔で話しかけ、落ち着かせようとしていた。

真由美が、「京子、説明して。」と本題に入ろうとした。

京子が、先日の話を相談した。

第四秘書は、「総理大臣の秘書が不良少女にそんな事を依頼しないわよ。総理大臣が動くのは、日本の浮沈に関わる重大案件だけよ。多忙な総理大臣が不良少女の事で動かないわよ。動くのは警察でしょう?世間知らずの不良少女だったら、簡単に騙せると思われたんじゃないのかしら。」と笑われた。

まったくのでたらめだと判明した。

第四秘書は、「その詐欺師から連絡があれば、私に連絡してください。このような件の処理に慣れている秘書に対応させます。もし金銭を要求されても、渡したり振り込んだりしないでください。」と名刺を渡された。

晴美たちは一安心して、「お騒がせしました。」と頭を下げて帰った。

日曜日にゆっくりと休んで落ち着いて、翌日登校した。

晴美が、「真由美、先日はホッとして何も思いつかなかったが、真由美の友達の陽子さんは、警視総監だけではなく総理大臣直属の秘書まで動かせるのか?何者なのだ?」と陽子の正体を知ろうとしていた。

順子が、「陽子さんは権力のある人のお嬢様かもしれないのでしょう?総理大臣直属の秘書を動かせるのは、総理大臣のお嬢様かもしれないわよ。」と推理した。

晴美が、「そうかもしれないわね。陽子さんの苗字は、・・・え~っと、今の総理大臣は誰でしたっけ。」と考えていた。

真由美が、「総理大臣の名前ぐらい、覚えときなさいよ。秋山総理大臣よ。そういえば、先日週刊誌で見たけれども、秋山総理大臣には二人お嬢様がいて、一人は陽子だそうよ。」と陽子が総理大臣のお嬢様だと確信した。

京子が、「本当にそうかしら?陽子さんはレッドデビルのように強かったのでしょう?総理大臣のお嬢様がそんなに強いのかしら?箱入り娘じゃないのかしら?たとえば警視庁で、重大事件を捜査している最優秀刑事だとは考えられないかしら?そう考えると、強い事も納得できるわ。警視総監や総理大臣直属の秘書とも顔見知りだと考えられないかしら?」と陽子が総理大臣のお嬢様だとは信じられない様子でした。

    **********

翌日、京子が下校途中、総理大臣の秘書だと名乗る詐欺師から声を掛けられた。

「先日お願いした件は考えて頂けましたでしょうか?」と確認された。

京子は、「はい、具体的にどうすればいいのですか?」と確認して、第四秘書に連絡しようと考えていた。

詐欺師は、「秘書らしい服装を準備するために、その準備金として、・・・」と説明を始めた。

そこへ、晴美たちがきた。

晴美は、「お前か!京子に変な事を依頼したのは。何が準備金だ。総理大臣の秘書だったら、そんなの政府が準備するだろう。」と詐欺師に迫った。

詐欺師は、「服のサイズなどが不明なため、後で領収書を提出してください。」と晴美の質問に慌てた。

晴美が、「先ほど、準備金を払えと言ってなかったか?話が違うじゃないか。私の知り合いが、総理大臣直属の第四秘書を知っていて確認すると、そんな話はないと聞いたぞ。お前何者だ!おい、弘子、第四秘書に連絡しろ。」と詐欺師に迫った。

詐欺師は、「畜生!どけ!」とナイフで襲った。

全員レッドデビルの後ろに隠れた。

プロレス技で簡単に撃退した。

「うわっ、あいたた~。う、腕が動かない!お前、女のくせに、なんでそんなに強いのだ!」と私の強さに驚いていた。

そこへ、覆面パトカーが到着した。

「警視庁の高木です。総理大臣直属の第四秘書から通報がありました。お話を聞かせて頂けませんか?」と警察手帳を提示して詐欺師を連行しようとした。

    **********

高木刑事は、「お前、脱臼しているじゃないか。お前ら、リンチしたのか?」と疑った。

晴美は、「そんな事はしてないわよ。その詐欺師に聞きなさいよ。詩穂、もっと手加減しろよ。」と疑われて焦った。

晴美から指摘されて、「詐欺師が刃物を持って襲ってきたので、つい・・・」と苦笑いした。

高木刑事は、「お前ら、大人しそうな彼女一人に罪をなすりつけるのか?お前らのほうが余程怪しいじゃないか。」と晴美たちに迫った。

晴美は、「詩穂、いいわよね。刑事さん、証拠を見せてあげるから、今晩、私たちと付き合って。」とレッドデビルの正体を教えるしかないとあきらめた。

高木刑事は、「よし、わかった。」と詐欺師を連行した。

晴美が、「総理大臣直属の秘書ともなれば、動かすのは所轄署ではなく警視庁なのか。」と感心していた。

弘子が、「ところで、陽子さんの事はわかったの?総理大臣のお嬢様にしては強いと言っていましたが・・・」と指摘した。

全員顔を見合わせて苦笑いした。

真由美が、「今度のツーリングに陽子さんも誘うわ。その時に聞きましょう。」と提案して全員納得した。

    **********

その夜、高木刑事は晴美たちとレッドデビルの試合会場でプロレスの試合を観戦した。

高木刑事は、「プロレスの試合観戦と、杉山さんが詐欺師を倒したことと、どう関係するのだ?まさか、あのレッドデビルとかいう狂暴なレスラーが、お淑やかな杉山さんだとでもいうのか?」と不思議そうでした。

晴美は、「正解よ。レッドデビルが詩穂よ。証拠を見せるといったでしょう?試合終了後、レッドデビルの控室にいくわよ。」と試合を観戦した理由を説明した。

その後も高木刑事は、レッドデビルの試合を観戦して、「ちょっと、相手レスラーが倒れて、レフリーが止めているのに、レフリーを突き飛ばして、更に攻撃している。本当に、あのお淑やかな杉山さんか?」と想像以上に狂暴でしたので驚いていた。

試合終了後、晴美たちは、「高木刑事、詩穂のところにいくわよ。」とレッドデビルの控室に案内した。

高木刑事は、覆面を脱いだレッドデビルの正体を知り、本当に杉山さんだと驚いた。

晴美は、「これでわかったでしょう?詐欺師が刃物を持って襲ってきたので、全員レッドデビルの後ろに隠れて、レッドデビルが詐欺師を倒したのよ。あれでも手加減していたわよ。刑事さんも見たでしょう?狂暴なレッドデビルが本気だせば、あの詐欺師は死んでいたわよ。女子プロレス世界チャンピオンを病院送りにして破ったのよ。」と説明した。

高木刑事は、「詐欺師からも聞いたが、信じられなかった。今の試合と説明で納得したよ。女子プロレス世界チャンピオンとの試合は有名ですね。なんでも、しばらく意識不明で死にかけたと聞きました。後日ネットで調べました。あれだけ出血していれば、一般人だったら死んでいますね。さすが女子プロレス世界チャンピオンですね。」と晴美の説明に納得していた。

真由美が、「それは、女子プロレス世界チャンピオンだったからではなく、女性だったからよ。全血液の1/3以上出血すれば死ぬのは男性だけですよ。女性は生理だとか出産などで出血する事が多く、その程度の出血量では死にませんよ。」と説明した。

高木刑事は、「えっ?本当ですか?今度母に聞いてみます。」と首をかしげながら帰った。


次回投稿予定日は、6月11日を予定しています。

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