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レッドデビル  作者: toyocat
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第四章 真由美、レッドデビルの正体を知る

翌日、晴美たち不良少女から感謝された。

晴美たちも落ち着いたようだ。

私は、真由美たちお淑やかなグループといっしょにいた。

真由美は、「詩穂、あんた、最近石川さんたち不良グループと仲良くしているようね。聞いたところによると、石川さんたちは、レッドデビルとかいう狂暴な悪役レスラーのファンクラブに入っているらしいわよ。なんでも、元世界チャンピオンを病院送りしするほど狂暴らしいわよ。」となぜ、私が晴美たちと付き合っているのか不思議そうでした。

「レッドデビルが狂暴なのはリングの上だけでしょう?それ以外ではお淑やかで、ひょっとすれば真由美の近くにいるかもしれないわよ。」とそれとなく仄めかせた。

「まさか、冗談いわないでよ。あんな狂暴な女性が近くにいるなんて信じられないわ。」と全く気付いてない様子でした。

    **********

しばらく平和が続いたある日、真由美が商店街を歩いていると近所の不良グループにお尻を触られた。

「いいケツしているな。俺たちと付き合え!」と絡まれた。

近くの店にいた晴美が気付いて、「順子、あの絡まれている娘、詩穂の親友よ。助けるわよ。」と飛び出した。

晴美は、「何しているの!このスケベ野郎!」と真由美を助けようとした。

相手も数人いて状況は良くなかった。

不安を感じた弘子は、ここはレッドデビルが所属するジムの近くだったので、レッドデビルがいないか期待して携帯で助けを求めた。

携帯の着信音に気付いて、「弘子からだわ。何かあったのかしら。」と携帯に出た。

事情を聞いて、「今、休憩中なのですぐ行くわ。」と駆け付けた。

真由美は、不良たちを全員倒したレッドデビルの予想以上の狂暴さに驚いていた。

真由美がレッドデビルの事を怖がっていた。

その様子に気付いた晴美は、「真由美、何しているのよ。助けてもらったお礼しなさいよ。」と促した。

真由美は震えながら、「あ、ありがとうございました。」と小さな声でお礼した。

晴美が、「そんな遠くから小さな声でお礼しても聞こえないから意味ないだろう。」と真由美を押して、レッドデビルの近くに行かせた。

順子が、「ほら、面と向かってはっきりとお礼しろよ。」と背中を押した。

真由美は、「あ、ありがとうございました。」と震えながらお礼した。

「いえいえ、どういたしまして。あなたの近くには私がいつもいて守っているからね。」と笑顔で答えてその場を去った。

真由美もその場を去って解散した。

    **********

その数日後、晴美がレッドデビルの試合会場に向かっていると、先日真由美を襲った不良少年たちが真由美の近くにいる事に気付いた。

晴美は真由美に知らせて、「逃げるわよ。」と真由美と走った。

晴美は、「追いかけてくるわ。人が大勢いる場所に逃げよう。」と真由美をレッドデビルの試合会場に誘導した。

真由美が看板をみて、「えっ!?ここは・・・ちょ、ちょっと待ってよ。」と怖がっていた。

「人が大勢いれば襲いにくいものよ。」と真由美を試合会場に連れ込んだ。

真由美は試合を見て、想像以上にレッドデビルが狂暴なので、「ちょっと、レッドデビルって、あんなに狂暴なの?」と足が震えて動けなくなった。

「先日商店街で真由美を助けた時は素人相手だったので手加減していたのよ。」と試合を観戦しながら雑談していた。

試合終了後、晴美は、「真由美、人が大勢いる場所に逃げて正解でしたでしょう?今日はあきらめたようね。しかし、あいつらに目をつけられた可能性があるわよ。先日助けてもらったのも何かの縁よ。レッドデビルに護衛を頼みに行くわよ。」と怖がっている真由美をレッドデビルの控室に連れ込んだ。

晴美は、「ほら、真由美、レッドデビルに頼めよ。」と背中を押した。

「私に何か用か?」とレッドデビルが近づいてきたので腰を抜かした。

「べ、別に何もありません。」と慌てて逃げ帰った。

晴美は私と顔を見合わせて笑った。

    **********

翌日、高校では何もなかったかのように、真由美も授業に出席していた。

私はお昼休憩に外出した。

「晴美、今日のお昼休憩に外出した時に、高校の近くで真由美に絡んでいた不良少年を見かけたわ。今日の下校時に襲われる可能性があるわ。真由美は今日掃除当番だから、授業終了後速攻で帰り、動きやすい服に着替えて再度高校に来るわ。私が来るまで真由美が帰らないように引き止めて。」と晴美に協力依頼した。

「高校の近くで見かけたって、あいつらも授業中じゃないのか?なぜ高校の近くにいるのよ。」と不思議そうでした。

「なにいっているのよ。晴美も以前はずる休みばかりしていたじゃないの。どうせ、ずる休みでしょう。」となにも不思議ではないと思った。

「そう言われると反論できないわね。動きやすい服って、レッドデビルか?」とレッドデビルの活躍に期待した。

「そうね。そういう事だから、私は帰るわ。真由美をお願い。」と速攻で帰った。

私は、晴美の期待通り、レッドデビルの姿になり、赤いレオタードが目立たないようにコートを着て高校に戻った。

晴美に目で合図して、「真由美、帰ろうか。」と真由美と帰った。

晴美も気になり、事情を京子たちに説明して、いっしょに後からついていった。

予想通り、先日真由美を襲った不良少年の一人が携帯で電話しながらついていった。

真由美と帰っていた私に晴美から着信があり事情を聞いた。

「携帯で、仲間に連絡していたの?やはり予想通りね。ちょっと懲らしめるか。」と人通りの少ない路地に向かった。

予想した通り、人通りの少ない路地で不良グループに囲まれた。

「いままでじゃまが入ったり逃げたりしたが、今日は周りに人がいないので楽しませてもらうよ。」とニヤニヤしながら不良グループが襲ってきた。

真由美が、「詩穂が、こんな人通りの少ない道を通ろうというから襲われたじゃないの!」と怒りながら後ずさりした。

不良グループが、「今更後悔しても遅いぜ。」と襲ってきたが、私は不良グループ数人倒した。

残りの不良少年たちは、「こいつ、女にしては強い。油断するな!」と身構えた。

「せっかく手加減してあげたのに反省が足りないわね。」と不良グループに迫った。

不良グループは、「何が手加減だ!」と襲ってきた。

全員腕や足を脱臼したり、靭帯が伸びたりした。なかには、骨折した不良少年もいた。

不良少年たちは、「足が動かない!貴様、本気だせばこんなに強かったのか!」と後悔していた。

近くにいた晴美たちが、「冗談いわないで!何が本気よ。まだ手加減しているわよ。レッドデビルが本気だせばあんたら死ぬわよ。女子プロレスラーの世界チャンピオンを病院送りにして破ったのよ。一週間意識不明だったらしいわよ。死にたくなかったら、もう二度と真由美に手出しせずに立ち去れ!」と迫った。

真由美と不良少年たちは、「えっ!?レッドデビル?」と不思議そうに私を見た。

私はポケットから覆面を出してコートを脱いでレッドデビルの姿になり、「まだやる気?」と不良少年たちに迫った。

不良少年たちは、「嘘だろう。」と悪役レスラーが真由美のバックにいると知って、慌てて動けない仲間を抱えて逃げ去った。

驚いている真由美に晴美が、「だから、先日レッドデビルに護衛を頼めといっただろう。真由美が頼まないから私が頼んであげたのよ。ところで今日は腰を抜かさないのか?」と笑った。

「先日、レッドデビルは真由美の近くにいるといったでしょう?不良グループの一人が見張っていて、携帯で仲間を呼んでいたので懲らしめようとして、襲いやすいように故意に人通りの少ない道を通ったのよ。これに懲りて、あの不良たちは二度と真由美に手出ししないと思うけれども、念のため、しばらく一緒に帰ろう。」と覆面を脱いでコートを着て真由美を家まで送った。

    **********

翌日下校時、真由美が、「詩穂、なぜレッドデビルというか、プロレスをやっているの?」と不思議そうに確認した。

「真由美、今日の午前中、クラスの悪ガキが女生徒の引き出しの中にムカデのおもちゃをいれている様子を見て、あいつ、腹立つな!と不機嫌そうでしたが、女の子はそれを表に出してはダメよ。いつも笑顔で抑えるのよ。ただ抑えるだけだと心がパンクしちゃうでしょう?私の場合は子供のころから乱暴でケンカばかりしていて親から、いつも女の子はお淑やかにしろと怒られていたので、プロレスでうっぷん晴らしをしているのよ。真由美も何かでうっぷん晴らしすればどうなの?」とプロレスをしている理由を説明した。

「そうか、詩穂が子供のころから乱暴だったとは意外だわ。」と私の意外な一面を見た。

「そうよ。小学生のころは、男子中学生をケンカで倒して、ケンカの天才と恐れられていたのよ。」と子供のころの話をした。

「そうか。私も何かでうっぷん晴らしするように考えるわ。」と納得したようでした。

その数日後、真由美が、「詩穂、私は詩穂のように運動神経はよくないけれども、自転車安全競技で優勝した事があるのよ。それで、うっぷん晴らしの事を知り合いに相談すると、バイクで走る事を勧められたわ。それで今月から二輪教習所に通う事にしたのよ。」と近況報告した。

近くにいた晴美たちが、「レッドデビルがバイクに乗れないとイメージが崩れないか?詩穂も通えよ。私たちも通うよ。でも真由美の知り合いは暴走族じゃないだろうな。」とみんなで教習所に通う事になった。

真由美が、「大丈夫よ、公務員で暴走族ではないわ。ただ、バイクが趣味なだけです。免許取得すれば、色々と教えてくれるそうよ。」と暴走族ではないと主張した。

    **********

京子が、「しかし、みんな、教習所の授業料はどうするの?」と金銭面の心配をしていた。

「私が、レッドデビルのファイトマネーで払うわ。親には内緒にしていたから結構たまっているわ。先日調べたら、一億円突破していたわ。なんだったら、バイクも買ってあげるわよ。」と金銭面の心配はいらないことを伝えた。

晴美は、「よし、それで行こう。」と決心した様子でした。

真由美が、「晴美さん、ただより高いものはないと知っていますか?あのとき、教習所の授業料を払ってあげたとか、バイクを買ってあげたとか言われて、将来なにを要求されるかわからないわよ。」と晴美があまりにも軽はずみなので忠告した。

晴美は、「詩穂はそんな事、しないわよね?」と確認した。

真由美は、「お淑やかな詩穂はしないでしょうけれども、狂暴なレッドデビルはどうかしら?現に、強制的に勉強会をさせられているのでしょう?ずる休みもできなくなったのでしょう?」と晴美をチラッと見た。

晴美は、「その時はその時よ。」と気にしている様子がない。

他の晴美の仲間も気にしている様子がなく、それで決まった。


次回投稿予定日は、5月29日を予定しています。

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