表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
レッドデビル  作者: toyocat
16/18

第十六章 香、レッドデビルと友達になる

ある日、香は警察の護衛があるので安心して、化粧品を買いに護衛の警察官と出かけた。

香は護衛の婦人警察官と雑談しながら化粧品を選んでいた。

男性警察官は、化粧品売り場には入りづらく、化粧品売り場の外で待機していた。

香は化粧品を購入してその帰り道、近くを通っている車の窓から銃口が出ている事に護衛の婦人警察官が気付いた。

とっさに婦人警察官が、「危ない!」と香をかばった。

その結果、婦人警察官が撃たれて負傷した。

車はそのまま逃走したために、もう一人の婦人警察官が応急手当をして、男性警察官が、車の車種、色、車両番号、逃走方向を緊急連絡して、救急車を呼んで護衛の交代を依頼した。

今までは刃物で襲っていたが、今回けん銃で襲われたために犯人側は焦っていると判断して、護衛の警察官には防弾チョッキ着用とけん銃携帯を義務付けた。

警視庁では、警察官たちが、婦人警察官が銃で撃たれたと興奮して、香には内緒で護衛の警察官を増員配置して遠巻きに付近の様子を警戒していた。

京都の仁和寺で発生した殺人事件も、香が作成したモンタージュ写真から犯人を銀龍会幹部の里中剛だと特定した。

写真を香に見せると、殺人犯に間違いないと証言したために任意同行を求めた。

動画や、目撃者がいる事などの証拠を提示して問い詰めた。

「だから、目撃者を消せと指示したのに失敗しやがって。」とあきらめて犯行を自供したために逮捕した。

香を狙っていたやくざも、殺人犯と同系列のやくざだと判明して尾行していた。

香を襲った時に現行犯逮捕した。

事件は解決して護衛は解除された。

裁判までは身の回りに注意するように警告された。

その後、弘子は職場で再び社長に呼び出された。

社長は、警察からの警告を説明して、レッドデビルを娘の友達として紹介してほしいと頼んだ。

弘子は、「レッドデビルは普段、商社の社員です。確か香さんは、現在、就職活動中でしたよね?同じ会社に就職して友達になればどうですか?」と提案した。

社長は、詩穂が所属する商社の社長とは知り合いだったために連絡した。

社長同士で話し合い、四月まで待てないと判断して、香を中途入社させて詩穂の助手として配属された。

その理由は誰も知らなかったが、社員たちは女子プロレスラーとして活動していて多忙な詩穂に助手を付けたのだと勘違いしていた。

香が詩穂の助手として配属されたと知った弘子はラインで、「詩穂、わかっているとは思うけれども、香さんが目撃した殺人犯は逮捕されましたが、裁判はまだです。陽子さんが京都府警の高木係長から聞いた話では、証拠が少なく、香さんの目撃証言が裁判を大きく左右する事は間違いないそうなのよ。香さんが襲われて裁判に出廷できない状態になれば、無罪になる可能性も否定できないそうなのよ。殺人犯が逮捕されて、香を狙っていた犯人も逮捕して事件は解決したために、捜査本部は解散したそうなのよ。襲われる可能性だけでは警察は護衛できないそうなのよ。詩穂、香さんを守ってあげて。」と念のために依頼した。

「社長から香さんの護衛を頼まれました。西垣課長にも、私たちを引き離さないように指示していたわ。詳しい事は聞いてなかったけれどもそういう事なのね。わかったわ。」とラインで返した。

そのラインを確認した晴美が、ラインで仲間に呼びかけた。

「香さんは先日、銃で襲われているわ。いくらレッドデビルでもけん銃には敵わないわ。私たちも協力するわよ。」と協力依頼した。

順子、京子、真由美から、了解と返事があり、弘子が、みんな、ありがとう。と感謝していた。

弘子は念のために、ピンクデビルにも協力依頼した。

詩穂が送り迎えしている中、裁判直前、帰宅途中に近くの路地から、銃口がでている事に京子が気付いた。

父親の運送業を手伝っている京子はラインで知らせた。

「向かいの路地から銃口がでているわ。私がトラックで塞ぐわ。」とトラックできて正解だったと安心した。

狙撃者が焦っていると、その間に弘子から聞いて、詩穂を心配した母が、ピンクデビルの姿で後ろに回り撃退した。

京子がラインで、「焦っている狙撃者を、ピンクデビルが撃退したわ。狙撃失敗に気付いた仲間数人が刃物を持って香さんのほうへ向かったわ。気を付けて!」と知らせた。

狙撃失敗に気付いた、暴漢数名が飛び出した。

刃物を持った暴漢に襲われたが、京子からラインで聞いていた詩穂が撃退して、晴美が警察に通報した。

私はラインで、「なんで、母ちゃんがでてくるのよ。誰か知らせたの?」と不思議そうでした。

その後、ラインでやり取りした。

弘子が、「念のため、私が知らせたのよ。」

「私が信用できなかったの?」

弘子は詩穂を怒らせたと焦った。

「いくら詩穂でも、けん銃には敵わないと思ったのよ。以前やくざが詩穂にけん銃を向けた時には手も足もでなかったと聞いたわ。詩穂のお母さまが撃退したと聞いたので、念のために知らせたのよ。」

「わかったわ。私は香さんを送っていくので、晴美、あとお願いするわ。」と知らせた。

詩穂が納得したようなので、弘子はホッとした。

晴美は了解と返答して、警察が来るまで待った。

その後、現場は晴美に任せて、香を自宅まで送った。

迎えにでた母親に、「今日、帰宅途中に、お嬢様が暴漢に襲われて少し興奮しています。ゆっくりと休ませてあげてください。」と伝えて私は帰った。

その様子を見ていたピンクデビルは、母親は夕食の材料を買いに出かけるでしょう。詩穂は何もわかってないんだから・・・と詩穂のカバーは、母親がしないといけないわね。とコートでピンクのレオタードを隠して、覆面を脱いで、近くで待機していると、宅急便の制服を着用した男が乗用車で来た。

配達員は、配達車ではなく乗用車だったので怪しいと感じて近くに行き様子を窺っていた。

怪しい男が玄関のベルを鳴らした。

インターホンにでた香に、「宅急便です。」と応答した。

玄関から香が出てきた。

門に向かって歩いている香に、「香さん、彼は荷物と一緒に刃物を持っているわよ。」と伝えた。

配達員は、荷物を投げ捨てて、「貴様、余計な事を言うな!」と襲ったが、ピンクデビルに簡単に倒された。

警察に通報するように香に伝えて、警察が到着した事を確認して帰った。

香は気が動転していて助けてくれた人物の名前を聞く事を忘れた。

翌日、弘子は再び社長から呼び出された。

「実は、昨日、娘が襲われそうになった時に女性に助けて頂いたそうだが、名前を名乗らずに立ち去ったそうだ。何か心当たりはないですか?」と確認された。

その女性の特徴を聞いた。

まさか、ピンクデビル?と感じた。

「社長、私に心当たりがあります。今確認しますのでお待ちください。」と告げて、社長室から携帯で詩穂の母親に電話で確認した。

弘子が電話を終えた。

「わかりました社長。ピンクデビルです。」とやはり、詩穂の母親に今回の件を伝えたのは正解だったわ。とホッとして、社長に告げた。

「ピンクデビル?確か、伝説のレスラーと呼ばれていて、レッドデビルを破ったプロレスラーですよね。なぜ、そんなすごいレスラーが助けてくれたのですか?」となぜピンクデビルがでてくるのか理解に苦しんだ。

「ピンクデビルはレッドデビルの母です。娘の護衛が頼りなくて、近くで様子を窺っていたそうです。」と補足説明した。

「そうですか。これも、吉川さんにレッドデビルを紹介して頂いたからですね。いろいろとありがとう。」と感謝していた。

裁判では、詩穂の護衛の元、香も目撃者として出廷し、殺人犯には有罪判決が下った。

裁判も無事終わり、弘子はホッした。

社長も、お礼がしたくて、弘子と詩穂と詩穂の母親を自宅に招待した。

「吉川君、杉山さん、お母さん、おかげで私の娘も最近は外出もして、すっかり元通りになりました。ありがとうございました。」と感謝された。

その後、香の母親が腕を振るって夕食を共にして、いろいろと雑談して帰った。

しばらくしたある日、レスリングジムに行くと先輩レスラーから私が挑戦されたと聞いた。

「詩穂、最近彗星のように現れて、連戦連勝の覆面女子レスラー、ブラックデビルから挑戦されたぞ。」と聞かされた。

先輩から、ブラックデビルの動画を見せられた。

ブラックデビルの声に聞き覚えがあった。

先輩レスラーが、「詩穂、なんか、ブラックデビルに心当たりがあるようね。何者なの?」と聞いた。

「この声は良子だわ。私のおじいちゃんがスカウトしていたわ。この戦い方を見ても間違いないわ。」と説明した。

先輩レスラーが、「良子って誰だ?」とブラックデビルの正体を知ろうとした。

「以前、私が病院送りにした、元世界チャンピオンのマリよ。」と説明した。

先輩レスラーは、「嘘でしょう?マリは太っていたわよ。こんなにスマートではなかったわ。」と不思議そうでした。

私は女子大時代の事を説明した。

「そうですか。あの時の。確か、ここにも来た事がありますよね。そういえば声がそっくりですね。」と納得した様子でした。

やがて試合当日、互角の勝負だった。

組み合った時に、「良子さん、強くなったわね。お爺ちゃんに仕込まれたの?」と話しかけた。

「さすが詩穂さん、私の正体に気付いていたの?ジャガー姉妹相手に特訓したわ。」と雑談していた。

互角の勝負で引き分けになった。

この雑談を、リングの近くにいた記者が、偶然聞いた。

その記者から取材された。

「試合中、ブラックデビルと雑談していましたよね。それも名前でよんでいましたよね。ブラックデビルの事を知っているのですか?」と確認された。

「ええ、知っているわよ。ブラックデビルは、私が倒した元世界チャンピオンのマリよ。修行して再度私に挑戦してきたのよ。」

「えっ?体系が全然違いますが、よく気付かれましたね。」と私の話を疑っていた。

「一度現役を引退されていました。その時に声をかけられました。おっしゃるように体系が違うので、私も最初は気付きませんでした。マリだと告白された時は驚いたわ。しばらく友達として付き合っていると、ジャガー姉妹のお師匠さんと出会い、スカウトされていたわ。それで気付いたのよ。ブラックデビルの戦い方はジャガー姉妹とそっくりでしょう。」と説明した。

その記者は、ブラックデビルにも取材しようとしたが帰ったあとだった。


次回投稿予定日は、8月25日を予定しています。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ