雪乃梢01
お目通しありがとうございます。 15作目となりましたが今回は恋愛物ですがアクション込みのストーリーとなりますのでちょっと今までの私の作品とは趣向が違いますがよろしくお願いしますm(__)m
俺は気紛れで猫を飼うことになった、だがその猫は変な猫だった。
◇◇◇
んにゃーーーッ!? にゃんだこれ!? にゃんだこれ!? ってなんで猫言葉になってるのよ!
私は今後ろから怖いボス猫っぽい猫に猛烈な勢いで追い掛けられている。 そう、そのボス猫には私が縄張りを荒らしに来た外猫だと思われているようだ、なぜなら私は猫だから。
なんで私がこんな目に遭わなきゃいけないのぉ〜? 神様恨みます。
『そんな態度取っていいの?』
私の横にパッと出て来たのは魂管理委員会から派遣された「キリコ」というなんか胡散臭い感じの黒いフードを被った男の子だ。
『げ…… 聞いてた? 嘘です! っていうより助けてよぉー!』
『残念ながらそういうしょうもない事は干渉できないんで僕』
『役立たずぅー! それでも神様の使いなの?』
『だから君の転生先も探してあげてるんじゃないか』
『ほんとに見つかるのかなぁ? って痛いッ! お尻引っ掻かれた!』
『君が脚遅いからじゃないか、キビキビ走りな。 じゃあまたねぇ』
『何しに来たのよ!? え〜ん』
こんな事になったのはつい先月の事……
◇◇◇
「はぁー、今日も学校かぁ。 眠い」
「なーに言ってんのよ? 梢が眠いのはいつもじゃない」
私は雪乃 梢。 高校に入学して半年が過ぎていた、学校にも慣れて今日もいつもの1日が始まろうとしていた。
「なんか学校に登校するだけで疲れちゃうよねぇ、電車に揺られて降りて遠くまで歩いてさ、学校遠過ぎるよねぇ」
「それもいつもの事じゃん? いい加減に慣れなよ、普段からダラダラしてるから疲れやすいんだよ梢は。 お腹たるんじゃうよぉ〜?」
「いやんッ、みぃ! やめてったらぁ〜!」
「そのくせお人好しだもんね、自分から余計な事に首突っ込んで振り回される私の身にもなってみろー!」
「朝から萌え漫画みたいな事してんじゃねぇよ」
「あ、かずき君おはよう」
「相変わらずだなお前ら」
みぃが私の手を引き少しかずき君から距離を取った。
「うぅ〜、かずき君に朝から会っちゃったよぉ」
「ラッキーじゃん? みぃはかずき君ラブだもんね。 友達の私としてはみぃの恋を応援してあげたいから2人きりにしてあげる」
「ほんと!? 梢愛してる! そのお人好しに免じて私とかずき君がゴールインしても梢の事ほったらかしにしないであげる!」
「えー? 何もしなかったらほったらかしにするつもりだったの?」
「あはは、どうだろね! じゃあよろしく梢」
薄情なのか友達思いなのかよくわからないみぃのために私は適当な事を言って寄り道をして行く事にした。
あ、そこのコンビニで時間潰そうっと。
10分くらい時間を潰した私はそろそろ学校に遅刻しちゃうと思って外に出ると如何にも柄の悪そうなどこかの高校生っぽい男の子達の目に留まったみたいで。
「おー、君可愛いじゃん? どこ高?」
「え? 私ですか?」
「そうに決まってんじゃん、他にそれらしいの居る?」
嘘…… これってナンパ? 普通に怖いんですけど。
「私学校行かなきゃいけないのでごめんなさい!」
急いでその場を離れようとすると1人に腕を掴まれた。
「学校より俺達と遊ぼうよ? そっちのが楽しいって」
学校はつまんないけどこんか怖そうな人達と遊ぶよりは全然マシだ。 知らない男子に腕を掴まれて囲まれた私はかなりビビってた。
「ほ、本当にごめんなさい! 私急いでるんで!」
「ああッ!?」
「ひッ!」
凄まれて更にビビった私は腕を無理矢理払い逃げるように飛び出したその時だった。
一台のトラックが私とその男子達目掛け突っ込んできたと思ったら私の身体は宙に投げ出されていた。
私轢かれたの? 身体中が痛い…… あれ? 痛くない、麻痺してるの? でもこれ死んだかも。
怖い男子にナンパされて挙句に死んじゃうってこれが私の人生の終着点? 嘘だよね?
ああ、これじゃどっちにしてもパパとママに心配かけちゃうな。
みぃ…… かずき君と上手くいったのかな? 私多分死んじゃったよ、これがキッカケで2人とも気不味くならなきゃいいけどな。 ってこんな時に私何考えてんだろ?
ん? いくら待っても地面につかないんだけど。 走馬灯通り越して時間でも止まってたりして。
『そうだよ』
え?
『うわぁー、グロッ…… あんまり見たくないや君のこと』
失礼ね、なりたくてなってんじゃないわよ! って誰?
『僕はキリコ。 魂管理委員会から使わされた者だよ』
?? 何それ?