この回とまったく関係ありませんが、うちの猫は平気で私を踏みつけベッド代わりにも使います。尻を私の顔に押し当てて。餌とう○こ掃除の恩…(作者)
日が傾きだしたころに俺たちは宿屋のチェックインを済ませた。
残念なことにここでも個室ではなく、むさい男たちと同室になる大部屋だ。学校の教室、あれの半分ぐらいの部屋に、いくつもの二段ベッドが並んでいる。エリースで拠点にしていた宿と同じだ。
こっちの世界では冒険者などの流れ者はこれが一般的で、料金が何倍も(ときには何十倍も)する個別部屋を利用できるのはごく一部。豊かな商人や官吏、貴族階級など限られた身分だけだそうだ。
これじゃあ、お定まりのあは~んな展開がこないじゃないか。いったい、いつになったら、俺の鋼の剣と金色の宝玉は実戦を経験できるんだ。
俺は下段ベッドで足だけ放り出し、仰向けで悶々とする。
ふたりも女の子がいるのに、ガードが固いのと俺がヘタレなのがあわさってなんら進展の兆候もない。こいつらがいるせいで勇者様は(性的な意味で)賢者になることもできず、むしろ邪魔なぐらいだ。もう一週間以上、オナ禁・スカイ◯ォーカーだぞ。アニメとゲームで純粋培養された引きこもり童貞の俺が、◯ォースの暗黒面に堕ちそうなのだから、これはそうとうな危機的状況といえるだろう。今なら太平洋なBBAでも妥協しかねない。お袋ぐらいの相手にダイヤモンドになる自分を想像して心が砕けそうになった。やっぱり初めてはスットン共和国なヨージョだな。最悪でもJ大学生まで。スク水もすとんと落ちそうな共和国に俺のライトセー◯ーで攻め入り、ミルキーウェイを――「わっ!!」
「おわああっ!?」




