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さぃょゎゅぅしゃ  作者: みさわみかさ
【吉報】勇者の第2使徒・ソアラはマジ天使というか妖精
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大きいは正義

 やはり勇者の使徒は向こうから勝手にやってくるものらしい。通過駅のつもりでいたこの街でふたり目が見つかるとは。


 自分の皿を俺たちのテーブルに移動させ、俺の隣に座ったエルフ耳の少女は【ソアラ=カリ】と名乗った。


「ソアラって呼んで」ちなみに『カリ』はミドルネームで、名字、サーネームではないとのこと。


「勇者さんはアルタイルくんだからアルくん、魔道士ちゃんはそのまんまデネブちゃんかな」


 人懐っこくエルフの子――ソアラは目を輝かせた。


 年齢は四十を過ぎていて一瞬引いたが、見た目やエルフの長寿を考えれば十代前半に相当か。年上と年下、どっちとして接すればいいのやら。デネブも同じ心境なのか、じとっとした目でソアラを見ている。


 俺たちの名前やクラスが見えるということは、勇者の使徒で間違いない。

 改めてソアラのステータスをチェックしてみる。


 【ソアラ=カリ/クラス:エルフ/レベル:十二】


 デネブよりレベルは上だ。頼もしい戦力になる。

 が、なんだろう、この妙な違和感。なにかが引っかかるような。もやっとしてつかみどころがないが、このエルフにはなにかを感じる。名前か、話している内容か、容姿か。

 ふと、神の野郎が言っていた「出会う仲間に裏切り者がいる」との忠告を思い出す。まさか――

 しげしげとソアラの背格好を見てみる。背は高く俺に近かった。

 金色の髪は繊細で色も薄く、腰まで伸びて毛先付近は緩くウエーブがかかっている。

 特徴的な長くとがった耳と耳の間にある顔は、言葉づかいにふさわしい子供っぽさが抜けていない。が、よく整っていた。美人。俺が見てきたアニメのどのキャラよりも魅力的だった。三次元の女はよく知らん。


 そのちょっと幼い印象に不つりあいなものが、俺の視線を強力に誘導する。テーブルにどんと乗っている授乳器官だ。

 牛のごときのけしからんサイズで、肩と太ももを大胆に露出した萌葱色のワンピースと相まって、歩く青少年健全育成条例違反。こんなエッチな姿のエロフ、もといエルフに悪い子がいるはずがない。神の言う裏切り者の可能性は皆無で間違いないだろう。勇者の使徒として採用!

 が、デネブが異を唱えた。

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