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さぃょゎゅぅしゃ  作者: みさわみかさ
【朗報】勇者の使徒・デネブが文字どおりのエンジェル
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異世界での覚醒、ついにきたか!?

 再び向きなおったかわいらしい顔だちは、あのくりくりの目をぱっちりと、口はぽかんとそれぞれ開いて、俺を凝視している。メデューサの石化のやつかな。


「日本って……どうしてそのことを……。ということは、あれ、まさか勇者様も?」

「同じく。俺も転生してこの世界に放り込まれた」

「私だけじゃなかったんだ。あー、びっくり……。でもどうして私が転生者だとわかったんですか」

「会話の内容から、たぶんそうだろうなと薄々」

「ええー。こっちの人に変な顔されないように気をつけてたのに……」


 デネブはがっくりとうなだれた。俺なんか全然気にせず吹聴してたが。


「で、どこ出身? 首都圏だろ」

「そうです、東京です、生まれも育ちも。それもわかるんですか」

「だってデネブ、全然なまってないじゃん。関西人とか標準語で喋っててもアクセントでわかるだろ?」

「あ、そうか。ですね。勇者様、意外と頭よかったりします?」


 ナチュラルにディスるな、こいつ。知力が十倍ほど差があるのに、案外抜けてる?


「俺も都内住み。デネブはどこ?」

「えー、それはちょっと……」

「いいじゃん。どうせ俺ら、異世界にいるんだし。せめて何区とか何線の近くとかだけでも」

「んー、それじゃあ……西武池袋線」

「え、マジで? 俺んち保谷が最寄」

「うそっ、私もです! あ、言っちゃった」

「マジでマジでっ? すっごい奇遇じゃん。もしかして近所だったりして」


 さっきから、俺じゃないみたいに言葉がついて出ていた。女の子相手にめっちゃ喋れてる。食いつけてる。異世界での覚醒、ついにきたかっ。俺は高揚感を追い風に、さらに踏み込む。

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