ショートコント『チートアイテム』 オーパーツ満載の大百科を手に入れたぞ。これで女湯を覗いたり…ぐへへ → 難しすぎて読めないし作れないんですけど!
腕力もない、特殊能力もない、知恵もなけりゃ魔法も使えない、ときたら残る手だてはアイテムぐらいだ。なんらかのマジックアイテムで切り抜けるしかない。
自称猫型の青タヌキのごとく、脳内であれでもないこれでもないと道具袋をあさる。
だめだ、クエスト帰りでめぼしいものはあらかた使いきってる。俺がザコすぎてすぐピンチにおちいるから、毎回、片っぱしから消費してしまう。
文字どおりの魔手が伸び、デネブは魔法を唱えながら青ざめ後じさる。レベルはあいつのほうが上だが、一対多じゃ分が悪すぎだ。
助けようにも、両脇を固められて身動きがとれない。なにもできない自分が情けない。
もっと強ければ。最強じゃなくてもいい。せめて普通に戦えるぐらいの力があればこんなことには。
神、クソ神、今だけでいいからチート能力与えろ。このブタとゴリラの大百科どもを、草生やしながら芝刈り機みてえになぎ払う力をよこしやがれ。こちとらレベル一で毎日ひいひい逃げまわってんだ、それぐらいのサービスしたってバチは当たらねえだろ。神にバチが当たるのか知らんけど。いいから黙ってねえでよこせ、無視かっ。
俺の心のなかの叫びが聞こえたのかはわからない。いや、聞こえててあのジジイは普通にシカトしてるんだろう。
だが、あたかも天に願いが通じたみたいなことが、起きた。




