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さぃょゎゅぅしゃ  作者: みさわみかさ
【吉報】勇者の第2使徒・ソアラはマジ天使というか妖精
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永久保存版ぐう45シチュ一覧表/涙目で「お兄ちゃぁん」/頬を上気させて「お、お兄ちゃん…」/「ヤダお兄ちゃんそこ汚(以下略) → リアル妹「イラッ」

「継承問題です」


 デネブのそっけないひとことに、あー、やっぱそこ、と腑に落ちる。そんな気がしてた。


「王国の法典では、継承について、原則、第一王子が王より国のあらゆるすべてを世襲し、王子がない場合は王女によって等分されるものと定められています」

「人数が多ければ取りぶんが減る、ってか」


 そんな理由で人を、それも兄弟を手にかけるとか考えられない。


 うちにも王女(ゴリ)の代わりに(トド)がいて、早すぎたのか腐ってやがるし、同人で得た金を貸してもらおうとしたら生ゴミを見るような目で断られたり、

 心優しい兄が『ホモよりロリのほうが売れるよ』と親切にアドバイスしてあげつつ、個人的に描いてほしいシチュを百個ほど箇条書きした紙を見せて、それをもとにぐうの音も出ないほどヌける薄い本を作ってもらおうとしたところ、なぜか、〇・一トン(推定)の巨体から繰り出される男女平等パンチを食らったあげく、人が一生懸命書き出した「【永久保存版】ぐう45シチュ一覧表(令和元年版)」をめちゃくちゃに破かれて、ひとこと『死ねっ!!』と罵声を浴びせられたこともある。

 それでも、殺そうなんて思ったことは(怒りの〇・一メガトンパンチをブチ込まれて悶絶しながら殺意をいだいたとき以外)ミリほどもない。レンガだかジェ◯ガだか、ゴネ得ゴリラだか知らねーが、やべー奴らだな。


「そういや、一番下の王女はなんで無事だったんだ?」

「末女が生まれるころには、リオで平穏にすごせる王女は長女と次女のみとなっていて、彼女たちの危うさを王もこれ以上、看過できなくなったのでしょう。ゴネル=ゴリルとジ=エンガは、容姿こそ恵まれなかったものの、権謀術数に長け、長く国王(ちちおや)さえもあざむいてきました。男に襲われた、などとありえないことをいけしゃあしゃあと言ってのけるのも、しっぽをつかまれない自信の表れと思われます」


 なんか、ときおりさらっと毒吐くな、こいつ。


「もはや王にもふたりを制することができない。末女・コーネリアを姉の魔手から守るため、複数の専属クルセイダーをつけ、警備にあたらせたと聞きおよんでいます」


 街の外にはモンスター、ほど近くには魔王、そして城には獅子身中の虫。内憂外患だな。

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