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1話 暗闇の始まり

思い付きで始めた初執筆作品です。

かなり酷い文章だと思いますが温かい目で見ていただけると幸いです。



今思えば僕はどこにでもいる普遍的な幸せを持っている若者だった。

安定してご飯を食べれる家、悩みを聞いてくれる両親、からかい合いながらもよく話す妹。

平和で平凡でありきたりで、それでも幸せな時間を過ごしていたと言える。

しかし、物事というのは意識しようとしまいと一瞬で崩れ去る。

僕の場合は意識しない間に何もかもが崩れ去っていた。


――――――――――――――――――


忘れたくても忘れる事が出来ない高校2年の夏。

僕は部活であるバドミントン部の練習に参加していた。

強くはないのでみんなで和気あいあいとしながら練習をする。その時間がとても楽しかったので、上手くはない僕も部の一員として部活を楽しんでいた。

その日もいつも通り部活をこなして、友達と昼ご飯を食べ、2時頃に部活を終えて家に帰る。何の変哲もない1日のはずだった。

家に帰り、夏休みの宿題に少し手を付け、飽きたので漫画を読んでゲームをする自堕落だが学生らしい生活を送っていた。

その時、急に携帯に母親からの電話がかかってきた。

両親と妹は僕が部活のある間に3人で買い物に行くと言っていた。時間も夕方に差し掛かる頃なのでどうせ晩ご飯は何が良いかとかそんな事だろうと思って電話に出た。




「もしもし、守田孝助さんでよろしいでしょうか?」



聞いたことのない男の声に僕は少し身を堅くする。

しかし、相手は声を変えているわけでもなく、何か焦るような震えるような声を出していたため、まずは相手の事を知る事が先だと思った。


「失礼ですが、どちら様でしょうか?」

「こちらは品川警察の者です。守田孝助さんでよろしいのですね?」


警察。この男は確かにそう言った。

僕は何かがおかしい、なぜ警察が?と思ったがこれはただ事ではないと判断して返答した。


「はい、守田孝助です。あの、何で母の携帯から電話をかけているのですか?」


この後の言葉によって僕の人生は簡単に崩れ去った。


「大変申し上げにくいのですが、、、、、






あなたの家族は交通事故によって無くなりました。」







は?







僕は暫くこの男が言った言葉が理解できなかった。

交通事故?家族が死んだ?何を言っているんだ。

今朝まであんなに元気だったんだ。

きっと良くないブラックジョークに違いない。

さすがにブラックにも程があるぞ。

そう思い相手に話しかけた。


「何を言ってるんですか?僕の家族が死んだ?そんなの信じると思いますか?」


この時の僕の口調は明らかに苛立ちと怒りが混ざっていたと感じている。それほどこの自称警察官を名乗る人間の言葉は理解ができなかった。

しかし、、


「はい、大型トラックと高速道路で接触し、車が大破して我々と救命員が着いた時にはもう、、、」


この後の会話は正直あまり覚えていない。

確か僕が事の真偽を聞き、相手がそれをひたすら本当だ。と答える会話が続いていたと思う。

僕はさすがに信じられないと言ったが、それからすぐ伝えられた病院に行って家族の亡骸を見た。

その時には足に力は入らなくなっていて膝から崩れ落ちた。

嘘だと言ってくれ、こんな事があるはずがない。

そう思う度に生気のない家族の顔が僕を現実に引き戻す。

これ以降僕の人生は光を失った。

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