007:服
ーソラの家ー
昨日はあの後…名前を決めた後は…俺…本読んでた……
恥ずかしかったのか…な…?
ずーっと2人とも本を読んでた。
「…ソラかぁ〜…」
それにしても、名前を持つことがこんなにも嬉しいことだとは知らなかった。
そして話す”ヒト”がいることも…
今日はマイと出かける約束をしていた。
時間にも遅れそうで、急いで食パンを食べながら待ち合わせ場所まで向かった。
◆◇◆◇◆◇◆
ー地下ー
待ち合わせ場所は地下の入り口前。
俺は走ってきて息が上がっていた。
食パンも全然食べれてない。
今度からは食べながら走ることはしないように決意をした日だった。
そんな事より、既にマイを待たせていた。
「口にパン咥えながら走ってきたけど、大丈夫?」
「うん、大丈夫。」
「でもなんで食パンを咥えながら?」
さっきまでのことを話した。
彼女は笑いながら話を聞いていた。
「ご、ごめん、笑っちゃったりして。でも、そうなるんだったら、バイクで迎えに行くのに。」
「そんな事より、早くいこ。」
俺の顔は少し赤くなっていた。
”ヒト”に笑われるの始めてだから…
「でもこんな所で何をするの?」
「ちょっとね…」
地下へのパス挿入口にパスを差し込むと地下へと向かった。
彼女は始めたきたらしく、いろんな所をガラスケースごしに覗いていた。
「こんな所もあったんだね…」
俺はファッションショップの前につくと、パスを挿入口に挿入した。
「…服を買いに来たの?」
彼女は少し戸惑いを見せていた。
そして早くここから出て行きたいような…そんなことを考えているようだった。
彼女は入り口の所に立ち止まった。
「…ここで待ってる。」
俺は服を選び出した。
数分後ーー
彼女は下をうつむいていた。
何も見たくないかのように。
俺は買い物を済ませた後だった。
「待った?」
「…ううん……?!!!」
俺は彼女に服の入った袋をつきつけた。
「っえ、なに…?」
「プレゼント」
「いっ、いいよ!」
彼女はおどおどしながらも、袋を握っていた。
「それは、俺に名前をつけてくれたお礼。それに、そんな裂かれている服なんて着たくないだろ?」
彼女は山で無級生物から襲われた時から、いつも同じ服だった。
だから彼女のために買ってあげた。
ただそれだけ。
俺は彼女に着替えてきたらというと、彼女は一回うなずき、試着室に向かった。
数分後ーー
「…どう…かな?」
彼女は少し恥ずかしながら言った。
彼女は上に白いシャツを着、下は黒いスカート。
別に下の色がかぶってるけど、ペアルックにしたかったわけじゃない。
品揃えが悪いせいだ。
それに上がシャツなのは経費削減のため。
まだ今日は長いから。
「似合う似合う!」
「ありがとね…」
そして俺たちは地下を後にした。