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PET  作者: 古屋 零
6/41

006:名

ー公園ー


公園の最後部に向かった。

その場所からすぐ近くで彼女とばったり遭遇してしまった。

別に会いたくなかったわけじゃない。

ただ…驚いただけ。

彼女と一緒に日の辺りが一番いい席に腰を下ろし、木によりかかった。

「その本って、あれだよね…約束の地…」

「…うん…」

ちょっとずつだけど話していた。

「本当に約束の地ってあるのかな…?」

「あるよ!…たぶん…」

少しだけ興奮してしまった。

「昨日はありがとね…」

「…うん…」

「私あそこでね…ある花を探してたの…月光花って言うんだけどね、

古い本に書いてあったから探してみたの…ちゃんと見つけることはできたのよ!

…でも、枯れてた…その時に襲われたの、そして君が助けてくれた…」

「…うん…」

なんだか照れる。


「そういえば君の名前は?」

「ヒトから聞くにはまず自分から言うもんでしょ!」

それもそうだ……………そうか?

「名前は……ない、持ってない…」

「……」

彼女は少しだけ黙った。

「…私も。」

ちょっとだけ沈黙が続いた。

「ねぇ、私達で自分の名前考えない?」

「…別にいいけど」

「君はねぇ〜何が似合うかな…う〜ん、そうだ!クローウは?」

「嫌だ!」

俺はきっぱりと断った。

なんか変な名前だから。

「じゃあじゃあ、ホーリーは?」

「…いまいち」

そんな会話が何回か続いた。

そしてとうとう…

「じゃあ、ソラは?そのカッターシャツの色が青だし。どう?」

「いいと思う。」

やっと俺の名前が決まった。


次は彼女の名前を決める番だ。

「じゃあ、君の名は…サクラとかは?」

「なんかかわいい名前だから嫌だ…」

「じゃあ、ナナミとかは?」

「なんか嫌だ…」

そんな会話がまた続いた。

「じゃあ…」

「もぉ私が決める。私の名前は…マイで決定!」

それよりいい名前…俺がたくさん言ったような気がするんだけどな…

まぁいいか。

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