035:城
ーゴーストタウンー
「こっちでヤンス!」
パプーに言われるがまま、ゴーストタウンを突っ切った。
そのまま斜面を登り続けている。
後ろを振り返ると、全てのビルが崩壊させられていた。
町の真ん中に巨大な何かがいる。
その何かは大きく口を開き、光を溜めていた。
「早くこっちにクルでヤンス!」
目の前には大きな城が建っていた。
◆◇◆◇◆◇◆
ー城前ー
例の何かが光を溜め終えたのか、こちらに向かって溜め終えたエネルギーを吐き出した。
俺の長刀でも防ぎきれそうにない。
「ココまで来れば安心でヤンス」
そうは言うものの、吐き出されたエネルギーは威力を落とさず、速度を上げ向かってきている。
終わったと思った瞬間だった。
まるで見えない壁でもあるかのようにエネルギーは四方に散らばっていった。
「さぁ、こっちにクルでヤンス」
◆◇◆◇◆◇◆
ー城内部ー
「ココがおいら達の本拠地でヤンス、この部屋で少し休んでればいいでヤンス」
「ちょっと待て…」
「っな、何でヤンス?」
ゴーストタウンでマイの形見の本を落としてしまった。
あの本があれば、いろいろと便利なんだけど…
いまは、こいつらの心理が本当にどうなのかがわからない。
今こうしている間にも仲間を呼んで罠を貼っているのかもしれない。
いろいろ聞き出すために、ちょっと揺さぶることにした。
「さっきの怪物はなんなんだ?」
「魔将でヤンス…魔将のほとんどはいつも宇宙にいるでヤンスが最近こっちの方に多くの魔将が住み着いてるでヤンス」
…これからこの世界でも乗っ取るきか…?
「お前の危険度がDだとしたら、魔将はどのぐらいになるんだ?」
「…?あぁ、そういうことでヤンスね、う〜ん簡単に言えばS」
…Sだと!?
「さっきの魔将はなんて呼ばれてるんだ?」
「魔将は基本的に自分以下のランクに名前は教えないでヤンス」
「…?」
「魔将は基本的に無敵、しかし唯一つ弱点をいうなれば…って、うぁああああ!
言ってはいけないことまで言いそうになってしまったでヤンス!!」
こいつ使えるな…
「とにかくおいらはやることがあるでヤンスからそこでじっと寝てろでヤンス!!」
パプーを呼び止めようとしたがその前に部屋から出て行ってしまった。
結局あんまし聞きたいことは聞けなかった。