027:水上バトル
ー船ー
クレナスは俺たちを船に降ろすと、荒波の中、古の碇を持ち後部に向かった。
「何をする気だよ!」
「しっかり掴まれよ!さもないと、終わりだ!!」
クレナスは水の中に古の碇を大雑把に突っ込むと、それを高速回転をさせた。
それと同時に船は勢いよく進み始めた。
その速さはまるでソニック(音速)!
マイは叫びながら泣いている。
俺は、ただボーゼンと船から振り落とされないように掴まってるだけだ。
後ろからはボーン鳥たちが追いかけてきていた。
その後ろにはチューブが!
「クレナス!!ホントに俺たち大丈夫なのか?!」
「そんなこというぐらいなら、前に障害物がないよう運転するか、こっちを援護しろ!」
俺は運転に専念することにした。
マイは…吐きそうになりながらも、何とか自分を保ち、後ろの外級生物に立ち向かっていた。
しかし、この3人の中で役に立ってないのは誰かといわれればそれは俺だ。
全くもって俺が運転しなくてもクレナスがこの湖のことを知り尽くしているかのように軌道を変えている。
俺はただただ、ハンドルを握ってるだけ…
眼下に茶色い何かが見えてきた。
「クレナス!!あれは何だ?!」
「っん?あぁ、あれは制御装置だ。気にするな!
…だが、制御装置にふんして、メルボという外級生物がいるかもしれないから気をつけろ!」
マイは尚も光の弓を放っている。
頑張ってるな…俺も頑張るか!
また制御装置が見えてきた、それにしても何の制御装置だ?
湖の水があふれないようにするためのか?
その後も幾つもの制御装置を素通りした。
何の問題もない、そう思い始めた時、事故は起こる。
制御装置にふんしていた、メルボという生物が出てきた。
その姿はまるで、水面上を動く巨大なアメンボのような生き物。
メルボは下半身の振り子のようなものを引きずりながらこちらに向かってきた。
「クレナス!!メルボだ!!!」
「お前がやれ!下半身と上半身を繋げている細い部分を断ち切ればいい。」
言われるがままに俺は動いた。
けど、そう簡単に攻撃は当たらない。
なんせ、クレナスが言う的の部分は糸のように細い。
あれを断ち切るのは至難の業。
メルボは回転を始めた。
その回転は渦潮を起こし、この船をメルボのもとへと近づけさせる。
そこでクレナスも古の碇で渦潮を作り、渦潮同士で打ち消させ、また先を急いだ。
メルボの下を通り過ぎるとメルボは、4本の足を羽のように羽ばたかせ、飛んだ。
その後ろにはボーン鳥の大群、チューブの大群。
ふと考えた、クレナスはどうやっていろんな技を出せるのだろうと。
クレナスは技を出したりしている時意識を集中していた気がする…
…!!そうか、きっと思い浮かべるんだ!
その風景を、その攻撃を!
一か八かで俺はやってみた。
意識を集中して、頭の中で思い浮かべる…
「くそ!だめだ!!」
クレナスとマイは同時にこちらを向いた。
俺は何もないそぶりを見せるとまた意識を集中しはじめた。
次は感情を込めて、意識を高め、そして思い浮かべる。
思い浮かべるのは…大きな刀?…いやそれじゃあバランスが取れない…
それなら光の速度を上げるか?…それもだめだ!
なら…あれしかない…!




