025:ボーン鳥
ークレナスの家ー
しかしいろいろと今までのことを考えてみると…
ダスキールさんの所とクレナスの所は町というより…やっぱり村のようにしか見えない。
俺はそのことについて聞いてみた。
「それはな…昔は大きな町だったんだよ…
けどな、あのチューブとか他の外級生物にやられて、見るも無残な町になったてわけだ」
「外級生物?」
「お前達知らないのか?外級生物って言うのは、この世界にはもともといるはずのない生物のことだ。まぁ簡単に言えばほとんどは無級生物と一緒なんだけどな…」
マイは話すことに飽き始め、外で湖の水面をのぞいていた。
俺とクレナスは話を続けた。
それから10分ぐらいたった時だった。
マイが湖の中に降りたのだ。
その時の光景を見た俺は思わず叫んでしまった。
「マイ!!」
「呼んだ?」
マイはひょっこり顔を出した。
俺は困惑するしかなかった。
「水の上に立ってる!?」
「あぁ、これはね、クレナスさんがさっき言ってたとおり湖の水が引き始めたの。
まだちょっぴし水があるけどね。」
安心した…一瞬チューブに引きづりこまれたのかと思った。
クレナスが一言俺に言った。
「ないとは思うが、ひよこっぽい生物を見かけたら近づかないように彼女を見とくんだ。わかったか?」
「っえ?それは何故?」
「それはな…そいつの腹の時計の時間が来ると、叫びだして爆発するんだ。
また、普段は水面上を歩いていて、陸に誤って上がったりしてしまうと、ボン!だからな…」
「でも、今は…!!少しまだ水があるって言ってた…」
俺を呼ぶ声が聞こえた。
「ソラ!!なんかここにおっきなひよこがいるよ!」
「…!!早速君の連れは危ないことをしてくれるね。さぁ早く!彼女をひよこから離させるんだ!さもないとここにある水が全て引き、ボーン鳥が爆発するぞ!」
俺は急いで外に出るとマイに戻ってくるように指示した。
しかしその声はマイの耳に届くことはなかった。
ボーン鳥は大きな声で叫び、その声は耳の中に幾つもの針をさしていくような感じだった。
マイも耳をふさぎもだえていた。
俺は長刀を取り出すとボーン鳥めがけ光の刃を放った。
その光の刃は見事命中し、ボーン鳥は吹き飛び遠くで爆発した。
「なんとか…なったみたいだな…」
俺は一息ついて、胸をなでおろした。
マイは涙目で、小走りに走ってきた。
「ソラ〜〜怖かったよ〜〜」
俺はこれで終わりだと思っていた。
でも、そう簡単に戦いは終わらない。
四方八方からボーン鳥の姿が見えた。
小さな泣き声を上げ、こちらに向かっていた。
「マイ!早くこっちに来い!」