022:チューブ
ージャングルー
「ジャングル長いねぇ…一体いつになったらジャングルから出れるんだろうね」
マイはもうジャングルに飽きたらしい。
それにこのジャングルには何かがいる。
俺たちの知らない何かが…
っといっても、外のことは何も知らないんだけどね。
「あれって…湖じゃない?」
マイがおもむろに指を指した。
マイが指さすほうには大きな湖が広がっていた。
「北を進んでいくにはここは避けられないな…でもどうやって進めば…」
「あそこにボートがあるけど?」
◆◇◆◇◆◇◆
ーボートー
ボートに乗り込むと、何かわからない機械をいじってみた。
「これって本当にいじっていいのかな?」
「でももしかしたらこれで、手でこがなくても行けるぅぅううう!」
急にボートが動いた、それもものすごいスピードで。
「速度落とせない!?ソラ」
「どうやって動いたかもわからないんだぞ!止め方なんて知らない!」
俺は何とか向きをかえれるかやってみた。
前に大きな岩とか陸があったときにぶつかったら大変なことになるし。
「ねぇソラ…下に何かいるみたい」
「下?」
「違う違う!湖の中!」
ボートから顔を出して湖の中を見てみるとなにやら黒い影があった。
「おいおいマジかよ!やばいぞ!!」
水面にチューブらしきものが浮かび上がってきた。
かなり大きい。
黒い影の正体はこいつだった。
「何だよ、驚かせんなよ…」
「ソラ後ろ!」
チューブが大きな口を開けたまま襲いかかって来た。
「生きてる?!こいつら生きてるのか?!」
俺が右に舵を取ると何とか避けれることはできたが、さっきのチューブ野郎の体にぶつかりそうになった。
「でかいよ〜」
「マイ!俺は舵を取るから、マイはあいつに攻撃しておいてくれ。」
「わかった!」
マイは弓矢を持つと意識を集中し始めた。
「お願い…当たって!」
マイが弓を放つとチューブの口の中に入っていった。
そのまま大打撃になるかと思ったら。
チューブは体を宙に浮かばせ矢を体の中を素通りさせた。
「あいつの体おかしいよ〜」
マイの攻撃をなんなく避けたチューブは湖の中に戻っていった。
「なんだったのかな?」
「でも…助かった…?」
俺は舵を取るのをやめると陸に着くのを待った。
船は真っ直ぐ北に向かっていた。