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PET  作者: 古屋 零
12/41

012:見えない先…

ージャングルー


ジャングルの中を北に向かって突き進んだ。

1時間か2時間か歩いた所、泉を見つけた。

「ちょっとここで休憩がいい〜」

俺たちは木によりかかり、水を少しずつ飲みながら休憩した。

「それにしても全然ジャングルから抜けられないよね。それに、とっても静か…」

「あぁ…そうだな」

俺はそこら辺に落ちてるもので作った水筒に、水を汲んでいた。

ここの水は透き通っていて、町の水よりおいしかった。

やっぱり外の世界は町よりよかった…

出てきて正解だったな……

「ねぇ、ソラ。約束の地に着いたら何する?」

「俺は……町の時よりのびのびと過ごす。かな」

実際に何をするかなんて考えてなかった。

とにかく町から抜け出したかっただけなのかもしれない。

俺は彼女を利用した。

実際に彼女のことが好きなのかもわからない…

俺は嘘をついたんだ……

「ソラ!そろそろいこ」

「…うん」

また歩き出した。

それにしてもこの森は静寂に包まれていた。

無級生物さえも見かけない…

ホントにジャングルが永遠に続いてるように思える。

その時突風が吹いてきた。

普通の突風ならよかったんだけど、人一人が飛ぶ強さの風で俺たちは飛ばされた。


・・・・・・・・・・・


「一体どうなってんだよ…ここの風は……っな!」

辺りを見回すと、マイの姿が見えなかった。

急いで探した。

それは、利用するためなのか、好きなのか、どちらの理由かわからず。

もしかしたら俺は、観察したいだけなのかもしれない…”ヒト”を…

ふと、≪ガサガサ≫と葉の揺れる音が聞こえてきた。

「…マイ?…マイなのか?!」

≪ガサガサ≫という音はこちらに向かってきている。

「…マイなら返事をしてくれ!マイ?」

≪ガサガサ≫という音は遠ざかっていった。

「一体何がいんだよ…」

俺は何かの気配を感じ鳥肌が立った。

その気配は4大生物に感じられる気配じゃない。

4大生物といっても上級生物の気配は知らないけど、それとは違うような気がした。

後ろから≪ガサガサ≫という音が聞こえた。

「ソラ〜怖かったよ〜」

そこにいたのはマイだった。

マイは目に少し涙を浮かべ俺の腕を掴んできた。

俺たちはそのまたまた歩き出した。

このジャングルに…何かがいるとはマイには教えず…

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