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スターダストフェアリー  作者: 愉魅夢
15/19

愚痴⇒散歩

「ねぇねぇエレム、聞いてよ~。今日もねあの夢見たんだけど、なんか違うんだよ。


ストーリーはほぼ一緒だよ。でもねでもね、舞台が未来都市になってた。

私は町娘じゃなくって街娘だよ。

日本語じゃわからないか。

タウンガールからシティギャルに変わってた。

で、私のお相手は、国の王子様、じゃなくて星の王子様になってた。


新婚旅行は馬車じゃなくって宇宙船よ。

で寝るのはコールドスリープカプセル。ハイテクだね~。


ただ、そこから目が覚めた後は一緒だったな。

現代に戻っての逃走劇。


でもね今日のは刺客にやられた後にもストーリーがあったんだ。


刺客にズドン、の後目覚めたのは宇宙船の中。ただし墜落中。

そこには、彼がいて、エレムもいた。

脱出不可能な中、彼は

『なるほど。俺はこの後、この者に転生するのか。よし、フェア、エレム、サポートを頼む。[時間遡行]開始だ。』

なんて訳の分からない事言ってるんだけど、私、その言葉に疑問もなく従っちゃてるわけ。


そこで、私たちは別の空間に飛んでいたの。

いくつもの布ひもが一定方向に張られている空間に。


その布ひもを辿っていき、途中、エレムと別れ、その後、彼と別れた。

そこで夢は終わり。


一体何なんだろうね?」

「ニャーニュ」《その夢。まだ続きがあるのかもしれませんねえ。》



エレムがちょっと窓の外を見て、

「ニャー」《朝早いですが、散歩に出てはいかがでしょう。》

「そうだね。散歩行こうか。」

「ニャー」《お供いたします。》




ある時から、エレムの鳴き声が副音声で聞こえている。いや、最初からだっけ?

子猫のくせに執事然と言った渋い声だ。

最初は、不思議に思ってなかったけど、ふと思ってしまった。

「なんで?」

私は妄想少女でも厨二病でもない。

至って普通の女の子…のはずだ。


ちなみにほかのに関しては副音声は聞こえない。

エレム限定だ。


気にはなったが、

「ニャーニューニョー」《私は、私です。何の不都合がありますか?》

と言われて、考えるのをやめた。


そう。エレムはエレムなのだ。

副音声が聞こえようとなんの不都合もない。いや、そのおかげで慰められているんだ。むしろメリットだ。


最近は渋い声に合った風貌になってきた。

首のあたりの白い模様が蝶ネクタイに見えるよ。

私の小さな執事さんだ。


朝なんかは

「ニャナ。ニャン」《朝でございます。起きてください。》

なんて起こしてくれる。

流石にモーニングティーは入れてくれないが。





「ニャフ?」《愛理須様?》

「そうそう、散歩だったね。準備もできたし。しゅっぱーつ!」

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