自宅⇒襲撃
『トク様は時間が巻き戻る感覚に会ったのではないですか?』
「2度ほど…あったな。」
『それは王族のみ使用できる能力[時間遡行]です。魂を過去へ飛ばし危機を回避する力です。
過去の王は、この御力で何度も王国を危機からお救いになられました。
この能力。短期遡行ならば問題はありませんが、限界を超えて使用すると能力の喪失。最悪、命を落とす事になります。』
「なんて物騒な能力だ。でもそれをなんで俺が使えたんだ?」
『お気づきになられませんか?』
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『何、俺は死なんサ。王族の能力、知っているだろ。フェアがいないから多分、この星の住人に生まれ変わっていると思う。』
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[時間遡行]
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「つまり俺はマスターの生まれ変わりって事。」
『そうです。[時間遡行]は制御が難しく単独で実行すると、別の生命体へ魂が飛んでしまいます。またそうなった場合記憶が封印される事があるのです。』
だんだん記憶がほぐれていく。
そうだ。
俺は、再びフェアに出会える道を何とか手繰り寄せ、俺に転生したんだ。
2度の[時間遡行]で、自分に戻れたのは、傍にフェアが居たからだ。
王族の[時間遡行]を制御する能力を持つ者に現れる『妃の印』
『妃の印』を持つフェアによって、力が制御されていたのだ。
それよりも
「エレムがいれば、フェアの生体波長は相殺できるのだろう。ここは安全か?」
『いえ、それは無駄な様です。2度ほどの能力の使用でトク様からマスターの生体波長が強力に出ております。これは私でも相殺できません。』
ドドド
家に乗り込んでくるM.I.B達
おいおい!こいつら不法侵入してきたぞ。
「フェアリス妃殿下と、ん?トクヤーナ殿下?姿は違うが明らかにトクヤーナ殿下ですね。もう逃げられませんよ。任務遂行のため死んでいただきます。」
問答無用だな。
いきなり銃を向けられて…