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オッサン(36)がアイドルになる話  作者: もちだもちこ


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50、反響と出演依頼。

お盆を休んでおりますm(_ _)m

アニメ『ミクロットΩ』第五話限りのエンディングにて、344(ミヨシ)のプロモーションビデオを流した件は反響を呼んだ。

アニメにリアルを入れるのに抵抗を持つ視聴者もいたが、本来の映像ではなく画像処理をしていたため、そのままの三人ではなくシルエットのようになっていたのが良かったらしい。それほど違和感もなく「敵役の初登場時別仕様の回」として概ね好意的に受け入れられたようだ。

画面も小さく顔の露出はサブリミナル効果かというくらいのもので、生粋の344ファンたちは一時停止の匠の技でスチル?作りに精を出すこととなった。


「そして、『あの三人は何者だ?』という問い合わせが、制作側に殺到しているそうだよ」


朝イチで打ち合わせという事で事務所の会議室に集まったミロクとシジュに、ヨイチはにこやかに話し出した。


「イベント参加してくれた人達がツイッタラーとかで教えてくれてるみたいですね。ネット仲間からの情報ですけど」


「ミロク君のネット仲間って情報早いよね」


「当初プロデューサーが言ってた、めちゃくちゃなアニメ情報に振り回されずに済んだのは彼らのおかげです」


この業界だけではなく、情報を早く取得できる人間は強い。そんな人間と繋がりを持つミロクは、この先何があっても強い武器を持って挑むことが出来る。

無論、ヨイチにもシジュにも独自の情報網がある。若者と違い年を重ねているだけ、繋がりも広くて深い。

新人アイドルだが、344(ミヨシ)は所謂『チート』なのだ。


「そういえば、『puzzle』のCMっていつから流れるんだ?」


「来週からって話なんだけど、実は出演依頼が来たんだ」


「あ、例のラジオ番組のですか?竹之内さんと高本さんの……」


「いや、違うよ」


次の言葉に連日の仕事の疲れのせいか、ほけっとしているミロクとシジュの目が一気に冴える。


「LWテレビの深夜番組『アニメ緊急発信』の出演依頼だよ」












フミは自前のノートパソコンでプロモーション動画を視ていた。ツイッタラーなどで使用する短いバージョンのものだ。

シジュのプロ級のダンスから、シャイニーズで培ったヨイチの安定感のある動きと、ミロクの天性のものであろう『見せる』ダンスは、三人の個性をそれぞれ引き立て、魅力溢れるユニットとしてある意味完成されている。


「そりゃ反響もあるし、話題にもなるよね」


動画をコマ送りにし、ミロクのアップで一時停止させる。

笑顔を浮かべて歌っているミロクの一コマをぼんやりと眺めていると、会議室から出てくる三人が見えて、慌ててノートパソコンを閉じる。


「あ、フミちゃんおはよう!」


「おはようございますミロクさん!この後の予定は344のでモデルの仕事です!」


「三人でモデルの仕事って久しぶりだね」


ヨイチはニコニコしている。一時のキラキラは落ち着いたようだが、たまに電話しながらキラキラする事があるので要注意だ。


「ん?またスーツの特集か?」


「いえ、実は……モデルさんのもしもシリーズのコーナーで、色々な職業の制服を着るっていう……」


「コスプレ?」


こてりと首を傾げるミロクに、フミは申し訳なさそうな顔で頭を下げる。


「すみません。いつもの雑誌と出版社からの依頼だったので、内容を確認しそびれました……」


「別に良いんじゃねーの?俺、医者とかいいなぁー」


「うわぁ。何科によってはすごくイヤラシイ感じですね」


「おい、どういう事だミロク。お前はどうせ小児科医ですって爽やかな仮面かぶって、裏で看護師に手を出すムッツリのくせに」


「設定が酷いです!」


「え?じゃあ僕は?」


「「「脳外科」」」


「フミまで!?」


なぜか満場一致で話は締めくくられ、雑誌の仕事に向かった三人は、必要以上に着せ替えさせられる事になる。

(同行していたフミは、何故かスタイリスト達に混ざって動いていた)


ネクタイを緩める仕草と、ボタンを二個ほど外して撮られたのは何故だろうと、あとで首を傾げるミロクであった。









お読みいただき、ありがとうございます。

更新遅れ気味ですみません。

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