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オッサン(36)がアイドルになる話  作者: もちだもちこ


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342/353

ラジオ『ミヨシ・クラウン!』〜ライブを終えての反省会スペシャル〜


〈オープニングテーマ『puzzle』〉




「皆さんこんばんは! バレンタイン、今年こそ君の全部……もらうよ? ミロクです!」


「よければ馴染みのバーにいこうか。今日は君に酔いたい気分なんだ……ヨイチと」


「甘いの苦手なんだよ。お前、食ったら甘そうだな。ちょっと食わせろよ。……シジュだ」


「三人合わせてー」


「「「『344(ミヨシ)』です! よろしくお願いします!」」」


「はい先生」


「なんだいミロク君」


「甘いのはシジュさんだと思います」


「そうだね。今日は学級会だね」


「なんでだよ! 台本どおりに読んだだけだろ!」


「ところでミロク君は、何を全部もらいたいのかな?」


「俺のことを考えて用意してくれるなら、何をもらっても嬉しいですよ。でも、好きって気持ちをもらえたら一番嬉しいなぁって思います」


「シジュ、ここに天使がいるよ……」


「やべぇな。浄化される……」


「なんですか天使って……。今日は『ライブの反省会スペシャル!』ということで、お送りしていきたいと思います!」


「反省会スペシャルって、何かやらかしてスペシャルな反省しないといけないみたいな感じがするね」


「やらかしたのはミロクだろうが。俺は無実だ」


「なんで俺だけなんですか!」


「そうだよシジュ。ミロク君の『やらかし』は全方位フェロモン攻撃くらいだよ。割と日常的なことだから、ライブだけ反省すればいいってものじゃないだろう?」


「ヨイチさん! フォローになってないです!」


「まぁ、その件に関しては別に反省会を開くとして、初のライブツアーは成功と言っていいんじゃねぇか?」


「なんで俺だけ反省会……。そうですね。色々チャレンジしましたけど、ファンの人たちが喜んでくれたのなら成功って言えますよね」


「女装したときにシジュの目からハイライト消えてたけど、僕とペアのダンスはエロいって褒められていたよね」


「おい、エロいは褒め言葉なのか、おい」


「なるほど。ヨイチさんとシジュさんみたいに、俺も大人の色気を勉強しないと……」


「やめとけ」


「ミロク君のはエロいとかそういう次元を超えているからね。ほんと、気をつけてね」


「ヨイチさんが真顔お説教モードに!?」


「天然フェロモン王子は置いておくとして、ツアーを終えた俺たちの、これからの活動がどうなるのか……」


「続きは、CMの後だよっ☆」




〈CM〉




「さてさて、僕たちが次は何にチャレンジするのかって話だけど。……二人してどうしたの?」


「ヨイチのオッサン……そういう不意打ちはよくないぞ……」


「久しぶりに至近距離からのシャイニーズ・スマイルは効きますね……」


「いいパンチもらったみたいな言い方をしてる場合じゃないよ。ほらほら二人ともしっかりしないと。僕らのプロデューサーがまた悪だくみ……企画を持ってきたんだよ」


「な、なんだってー(棒)」


「ヨイチさん、今、思いっきり悪だくみって言ってませんでした?」


「ははは何のことかなミロク君、僕はいつもプロデューサーを尊敬してイルヨ」


「最後めっちゃカタコトになってるじゃねぇか。んで、その悪だくみの内容は?」


「ライトノベルが大好きなミロク君なら、今のラノベ業界で、どういうものが流行っているのか知っているだろう?」


「もちろんです。異世界に行った主人公が冒険したりするような、いわゆる『異世界ファンタジーもの』っていうのが流行ってますね」


「俺もミロクから借りて読んでみたけど、結構面白かったな」


「そこで、うちの無茶振り大好きプロデューサーが、僕らが主演のドラマの仕事をとってきたんだ」


「え? 三人が主演、ですか? 一体どんなドラマなんですか?」


「前にミロク君が変な夢を見たって話してくれたでしょ。異世界で魔法使いになったミロク君が冒険をするラノベみたいなやつ。この前、プロデューサーと飲んだ時にその話になって……」


「おいオッサン。今回の原因はオッサンにあるんじゃねぇか?」


「落ち着いてシジュ。ミロク君だけじゃなく、オッサン三人がファンタジーな異世界に行ったほうが面白そうって、ノリノリになってくれたんだよ」


「いや、むしろ被害が広がってるじゃねぇかそれ」


「俺だけじゃないんですね! 二人がいるなら安心です!」


「そうじゃねぇだろミロク……」


「ということで深夜枠で放送予定、実験的なドラマ『異世界にきたオッサンたちが〇〇無双する話』企画進行中だよ! リスナーの皆、応援よろしくね!」


「マジか。マジでやるのか」


「俺、やっぱり職業は魔法使いなんですかね……全国ネットで魔法使い(意味深)とか言われちゃうやつですかね……」


「ミロク君、まさかもう魔法使いじゃない、とか?」


「なにっ!? 赤飯か!?」


「そういうことじゃなくて! いや、そうなんですけどそういうのじゃなくて! ああ、もうっ!」


「かわいい末っ子が真っ赤になっているので、今日はこの辺で」


「詳しい情報は、あー、公式とか見てくれ。たぶん誰かが載せてくれっから」


「適当だねシジュ」


「あうぅ……」


「それでは! せーの!」


「「『344(ミヨシ)』でした! また次回!」」


「あうぅ……」




〈エンディングテーマ『chain〜アコースティックギターバージョン』〉



お読みいただき、ありがとうございます!


なんと『オッサン(36)がアイドルになる話』のコミックスが重版決定しました!

応援してくださっている皆様、感謝でございます!

ありがとうございまっする!


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