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ラジオ『ミヨシ・クラウン!』〜復活!オッサンアイドルのお悩み相談室その2〜

ハッピーバレンタイン!




〈オープニングテーマ『puzzle』〉




「こんばんは! たくさんの甘いチョコレートありがとう。お礼に今日は君を甘やかしてあげるね。チョコひとつひとつに愛を込めて、ミロクです!」


「もらったお菓子は美味しくいただくよ。お礼はどうしようか、君の欲しいものをじっくり聞かせてもらおうかな。二人きりで、ね。ヨイチと」


「何で俺にきてんのが男からなんだよ……くそ! 口開けろ! お前も食え! あとでたっぷりイジメてやるから覚悟しろよ? シジュだ」


「三人合わせてー」


「「「『344(ミヨシ)』です! よろしくお願いします!」」」


「それにしても、シジュさんには男性票が多かったですね」


「僕にもきてたけど、圧倒的にシジュだったね」


「うるせーよ。女子からもきてただろうが」


「幼女でしたね!」


「可愛い女の子だったね!」


「くっそ嬉しかったけどな!」


「嬉し泣きしているシジュさんは放っておきまして、今回は前回のお悩みコーナーの続きです!」


「時間もないし、早速読ませていただくよ。ではまず最初に、永遠の十七歳、裏サイバーチーム隊長(自称)さんから。『344の皆さんこんばんわ! いつもラジオやライブで楽しませて貰っています! 悩みというのが、最近やけに天使扱いされて困っているのです。私は人間だと証明する方法をどうか考えては頂けませんか?』とのことだけど……天使って悪い意味じゃないから、いいんじゃないのかな?」


「その子は自分で自分のことを、天使と呼ばれるほどの人間じゃないと思ってる……でしょうか?」


「過大評価されてるっつーとこか?」


「それでも、その子の存在が誰かにとって天使なら、それは喜んでいいことだと思うけどね」


「ですね。悪い人間になりたいっていうなら別ですけど、よくあろうとするなら理想に近づくひとつのステップとして考えるとか、どうでしょう?」


「裏サイバーチームの隊長なら、それくらいでヘタってたらダメだぞ」


「シジュ、そこ持ってきちゃうんだね」


「隊長さん、こんな感じでよろしくお願いします。ではシジュさん」


「おう。続いて、みるくさんからの相談だ。『こんばんは、いつも楽しくラジオ聞いてます。早速悩みなのですが、彼氏や友だちから天然扱いされて困っています。自分ではクールなつもりなので、養殖で計算した笑いと言っているのですが聞いてもらえません。三人の中で天然さんは誰ですか。どうしたらもっとクールになれるか教えてください』ってことだ。まず、この中じゃミロク一択だな。天然物の王子」


「王子じゃないし、天然じゃないですよ! 計算してますよ!」


「ミロク君、計算してもそれが間違っていたら、結局それは天然なんだよ?」


「みるくさんも養殖の計算違いしてるっつーことか?」


「養殖の計算違いって……ぶはっ」


「ミロク君、仲間を笑うのは良くないことだよ」


「そうだぞ。みるくさんに謝れ」


「ちょ、なんか酷くないですか!? みるくさん、俺と一緒に戦いましょう! 天然じゃない同盟で立ち向かって、強く生きていきましょう! 目指せクール!」


「クールになれよミロク。ほら、次だ次だ」


「うう、やっぱり酷い……次は、うわ! この人のラノベ読んだことありますよ!『羽智遊紀と申します。とあるサイトで物書きをしているのですが、時間が作れなくて修羅場さんを退治しても退治しても出てきます。344メンバーに応援してほしいデス。最近の悩みは仮想通貨の某コインを5個買った途端に値が下がり始めている事です! 事務所の力でなんとかして下さい! お願いします。社長!』ってことですけど、修羅場さんって退治できるもんなんですか? 倒しても新たな修羅場さんが出てきたり、修羅場四天王では最弱とか言われるって聞いたことがあります」


「どこの魔王の話をしてるんだよ。そんでこの人プロの作家じゃねぇか」


「仮想通貨を最近買った時点でアウトだよね」


「笑顔でヨイチさんがエグいことを言ってます。怖いやつです」


「良い子が手を出すならしっかり情報集めてからにしような! な!」


「ふふ、しょうがない人だ。これ以上のことは後でじっくりとね……さて、前半最後は、以前友人ができないと悩んでいた優月さんからだよ。『344の皆さんこんばんは! 相談への解答ありがとうございました。あれから無事、話の合う友人ができました。それで相談なのですが、春から新学年、自己紹介など人前で話すことが増えます。人前で話すときに緊張してしまうのですが、どうすれば緊張をほぐすことができるでしょうか? 緊張のほぐし方を教えてください!』とのことだけど、ミロク君も一時期悩んでいたよね」


「そうですね。俺は緊張するタイプなんですけど、呼吸ですね。呼吸」


「呼吸? 深呼吸するってことか?」


「そうです。こう、丹田に吸った空気を集めるようにして、ゆっくりと吐くんですよ。緊張をしていると呼吸が浅くなるんで、深い呼吸を意識しましょう」


「深呼吸しようとすると、胸を張る感じになるからね。見た目も良くなるよね」


「人前で話す時、深呼吸してる奴を見ると妙に応援したくなるよな」


「優月さん、試して見てくださいね。いったんCMです!」




〈CM〉




「ではでは、お悩み相談の続きになります。シジュさんどうぞ!」


「おう。次は理恵子さんからの相談だ。『お仕事お疲れ様です 風邪とか引いていませんか? 今年はインフルエンザが流行っていますね。体調には十分お気をつけ下さい。またまた、悩み事に尽きないリーノです。小学四年生の娘が芸能プロダクションに入り、オーディションを受けてますが一向に受かりません。どうしたら受かりますか?』ってことだ。うーん、俺は見てないから何とも言えねぇけど、プロはどう思うんだ?」


「え? 僕? そのオーディションが何かにもよるかな。相手がどういう子を求めているのか、その研究は事前にしっかりしておくべきかと……例えばすごく演技ができるからって、必ずしも相手がそれを求めるわけじゃないよね」


「そうですよね。俺たちへのオファーは、俺たちがオッサンだからっていうのがありましたし」


「焦らなくてもいいと思うけどな。ほいほい決まる奴もいるかもだけど、本当にそれがその子にとってプラスになるかは分からねぇし」


「リーノさん、焦らず、じっくりやりましょう。応援しています!」


「それじゃ、次はミロク君かな」


「はい。うわ、ギリシャからですよ!『344の皆様はじめまして! ギリシャのアイリーンです! いつも皆さんのラジオで元気をもらってます! さて、私の悩みなのですが、今、日本語を教えてるのですが、生徒さんが平仮名の【り、ぬ、め】につまづいてしまって煮詰まっちゃってます。どうアドバイスすればいのでしょう。ぜひヨイチさんに教えて欲しいです!』ということです。ヨイチさん」


「え、なんで僕なの? それよりもラジオってギリシャまで届くの?」


「ほら、動画サイトでも流してるから、それじゃねぇか?」


「ネットなら世界どこでも視聴できますからね」


「なるほどね。それで、り、ぬ、め……ねぇ。僕は関連づけて、声に出しながら書き取りするとかかな」


「関連づけるって何をだ?」


「あいうえお作文みたいなものですか?」


「その子が好きなものとかあると思うんだけど、たとえばお菓子が好きなら「ヌガー」とか「りんごのタルト」とか」


「興味のひくものに関連づけるってやつか。なるほどな」


「もうちょっとないですか?」


「そうだね。じゃあ、僕から……なんでも『リ』クエストしていいかな? ほら、『め』をそらさないで。『ぬ』いちゃうよ?」


「何をぬくんだよ」


「畑のカブ」


「さて、カブを抜いたヨイチさん、次をどうぞ」


「続いては、ヨイチさんより年上なオヤジさんから。僕より年上、先輩からだね。『344の皆様はじめまして、皆様よりも若干年上なオヤジでございます。最近、医者に血圧が高いと指摘されました。若々しい皆様には無縁かと思いますが、健康を保つために実践している事があればご教授ください』ってことだけど、これは僕も耳が痛いね」


「マネージャーから、しっかり食事の管理されてますもんね」


「俺は酒を飲むのも好きだけど、やっぱ運動してっからか健康診断で毎回褒められるぞ」


「俺は太りやすいので、マネージャーと母に食事の報告はしていますね。報告するから気をつけるって感じです」


「あとは、夢中になれる事を見つけること、かな」


「ああ、分かるなそれ。寝食忘れるってやつだろ」


「俺もカラオケにいると、食べること忘れてたりしますね」


「こんな感じで大丈夫かな? それじゃ、最後はシジュに頼むよ」


「お、前に相談にきていた子みたいだな。『セブンです。この間はぼくのなやみを聞いてくれてありがとうございます。勉強がんばれというけど、おれ外で動いてる方が好きだからなかなか勉強にしゅ・・集中か。その集中ってのができないんだ。なんかコツみたいなのってあれば教えてほしいです』だってさ。お父さんに聞きながらメッセージをくれたみたいだな。セブン、よく頑張ったな。えらいぞ」


「子供は集中できる時間が短いって言いますよね。だからたくさん時間をかければいいってものじゃないと思いますけど」


「そうだね。例えば簡単な計算ドリルをやってて、二ページ休みなくできたとしよう。それがセブン君の集中できる最短時間ってことになるね」


「たくさんやりゃいいってもんじゃない。飯食ったり風呂入ったりを合間に入れて、メリハリつけていこうぜ。あと、勉強以外のことを一日一回、できれば毎日違うことをやるといいぞ」


「ゲームばかりじゃだめですかね」


「ダメだね」


「ダメだな」


「……セブン君、僕も頑張るから、一緒に頑張ろう。それでは、駆け足気味ですが今回はここまでになります。じっくりできなくてごめんなさい」


「全員答えられたと思うけど、抜けてたら言ってね」


「頼むぞー」


「あと、メッセージを送ってくれた皆さん、本当にありがとうございます! とても嬉しいです!」


「チョコもありがとうね」


「ハッピーなバレンタインになるといいな。俺にチョコ突っ込まれたい野郎は、後でやってやるから待ってろよ」


「それでは! せーの」


「「「『344(ミヨシ)』でした! また次回!」」」




〈エンディングテーマ『puzzle』バレンタインバージョン〉




お読みいただき、ありがとうございます!


3巻はいよいよ、来週金曜日の発売です!

よろしくおねがいします!

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