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オッサン(36)がアイドルになる話  作者: もちだもちこ


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ラジオ『ミヨシ!』〜歌を作ろう〜

今日二回目の更新です。

<オープニングテーマ>




「皆さんこんばんは!344(ミヨシ)のメインボーカル予定のミロクです!」


「同じく、如月事務所の社長のヨイチと…」


「同じく、ダンス担当のシジュ」


「三人合わせて…」


「「「344(ミヨシ)です!」」」


「ヨイチさん、何で毎回社長アピールを?」


「僕は忙しいんだと訴えているんだよ。プロデューサーに」


「訴えても棄却だろ、無駄なことしてんなよヨイチのおっさん」


「シジュ、何度も言うけど、君と僕は一個しか年が変わらないんだって……」


「さて!今回のテーマは『歌を作ろう」です!」


「ミロクが仕切ってる……引きこもってたお前がここまで成長を……」


「感慨深いね……先を続けてミロク君」


「……続けます。とにかく俺らはアイドルとしてデビューするって事みたいなんで、まず必要なのが『デビュー曲』ではないか……と」


「ああ、それで歌を作ろうってか」


「恋愛に関するポップな歌を作るから、歌詞を考えるようにって事でしたが、二人は考えてきましたか?」


「おう、じゃあまずは俺な。嫌なことは先に終わらすタイプなんだ。おっさん読んでくれよ。その声優並みの美声で」


「それは良いけど、声優並みって何?」


「この前、某声優のラジオだと思われて出待ちされた件じゃないですか?」


「ああ、とてもいい子達だったなぁ。今日も聴いてくれてるかなぁ……」


「ヨイチさん早く。時間が……」


「あ、そうか、ごめん。ええと……夜を飛び交う蝶たちの……って、ぜんぜんポップじゃない!しかも途中から放送できない!」


「シジュさん……」


「おっさんがポップな歌詞なんか考えられっかよ」


「ヨイチさんのは?」


「僕のは……制服の君は少し眩しくて……」


「「昭和か!!」」


「結局ミロク頼みだなぁ」




<CM>




「改めまして、ラジオ『ミヨシ!』で、今回のテーマは歌を作るという事でしたが……」


「おっさん二人の考えた歌詞はボツだ……と」


「最後の希望の星、ミロク君の考えたポップな恋愛の歌詞は、どういうのかな?僕が読んでいいの?」


「お願いします!うわ、恥ずかしい!」


「では……


僕は君に恋をした。そんな簡単な話じゃない。

恋はするものじゃない、落ちるものでもないんだよ。


僕はハマってしまった。君にハマってしまった。

それはもうぴったりと、隙間のないパズルのように。


君は僕に恋をする?そんな都合のいい話?

恋は一人でも出来る。そうやって自分を慰める。


僕はハマってしまった。君にハマってしまった。

二つで完成するパズル、それが君と僕ならいい。


君の出した三つの願い、いつも一緒、いつも笑顔

最後の一つは……


君はハマってしまった。僕にハマってしまった。

二つで完成したパズルは、きっともう離れない。


……」


「……」


「……」


「ど、どうでした?」


「ヤバい俺、目から砂糖水が出そう」


「僕は途中から漬け物を食べたくなったよ」


「どういう意味ですか!!」


「ミロク君は三十六とは思えぬピュアな心の持ち主だって事」


「俺らにゃ考えられねぇ」


「ええ!?」


「とりあえず『ミロク君の歌詞の感想』をリスナーさんに求めてみようか」


「おう!俺みてぇに砂糖水出した奴もよろしく!俺から謝る!」


「なんで謝るんですか!?」


「あと、番組の感想やご要望などもあれば、よろしくね!……せーの」


「「344(ミヨシ)でした!!また来週!!」」


「ちょ、ちょっと待って!!待ってくださいって!!」



<エンディングテーマ>






お読みいただき、ありがとうございます。



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