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… プロローグ …
それは「地球」が一つの大きな国となった、ずっと未来の話。
賢王オラスによりまとめられたその国は、国の名を『DARIA』とし、王政復古の後、戦争や内乱が完全になくなり平和な世界を築いていた。
しかし、そんな平和に思えた国にも、国王の反対勢力は蠢きながら存在していた。
その勢力の中で特に民から恐れられる1人の人間——通称「エクス」。
突如世界に現れたエクスは、外見、名前などの素性はもちろん不明とされ、常軌を逸した力で何者にも捕われることもなく、勢威を盛んにしていた。
そして、たった数年、短い間暴れた後、すぐに姿を消した。
命を落としたのだ、捕まったのだ、という噂が流れる一方、真相、事実は全くの謎。
身元が闇の中にしか存在しない人間——エクス。
無謀にも、そんなエクスを捜そうとする人間達が現れ始めた。
まるで宝探しをするように好奇心に促された浅略な者。
目的があって蛮勇を振るう者。
そして、ある日、ある田舎町にも、同じようにエクスを捜す2人の男がやってきた。