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RAとの出会い

俺は、萩原騎勇(はぎわら・きゆう)

最近までは、何の変哲もない、ただの高校生だった。

―あの事件が起こるまでは…


―2201年4月21日―


俺は、決して成績がいい方ではなかったが

運動神経なら、誰にも負けない自信があった。

あの日も、体育の授業でサッカーをしていたんだ。

そこに、アレが降ってきた…


見たこともない…機械仕掛けの人形のような…

けれど、禍々しい程の兵器の量から

ソレが危険な存在だということは、よくわかった。

しかし、俺は…その場で何が起きたのか、理解できなかった。


目の前で、『クラスメイト』が《吹き飛んだ》のだ…跡形もなく…


さっきまでサッカーを楽しんでいた仲間は、《死んだ》…?


――何が何だか分からなくなった


――自分も、死ぬんだと思った。



「何をしている!!貴様も『使える』者だろう?」…誰かの声がした。


「使えるって、何を…?」俺はその声に、問いかけた。

…回答は速かった。

「この《機動兵器》RA(ライオット・アーム)に決まっているだろう」


目の前に―

深紅の…巨人…?

「貴様も使えるはずだ。自分の右手を見ろ!」

俺の…右手?


―アザが浮き上がっていた。生まれつきだから、気にしなかったのだが

それが今、浮き上がっている。


「念じろ!貴様の望んだ姿になる!!」

―こいつは、一体 何を言っているんだ?

「早くしろ!!!」




一瞬、目の前が

真っ白になった。



―白…

そこには白い機体があった。

「やはり使えたか。おい!乗りこなせるな?」


―いきなり何を言い出すか。「どうやるんだよ!」


すると一喝

「マニュアルなどない。体で感じ取れ!!」


時間がない…

俺は…純白の機体を

身にまとった。



―中は意外と予想通りだった。中央に制御系統、左にはブーストのレバー、左右にある取っ手は…おそらく操縦桿だろう。


とにかく、アニメなんかにある…「○○行きます!!」みたいな感じだ。


ああいったキャラは

初めての時、どうやったのだろうか…っと、考えている暇はないのだった

「貴様の機体の武装の特徴は何だ?」「特徴と言われても…近接用のサーベルと、中遠距離のライフル…左右に伸縮可能な鞭ってところだが?」

「ほう、貴様の機体は珍しいな。全方位をカバーできるわけか…ちょうどいい。腕試しに貴様独りで、ヤツを倒してみろ!」

「いきなりだな!!物には順序というものがあるん…ッ!」

「ぼやぼやしてると死ぬぞ?」

―この機体に乗って、ようやく分かった。

あの殺人兵器は実弾系の武装を無効化する装甲を使っているようだ。

しかし、実弾に強いほど他の武装には弱い部分がある。特に、この機体のサーベルの様なビーム武器を、ゼロ距離で使用すると、いとも簡単に

装甲は貫通し内部の精密機器に致命的なダメージを与えることができる。

ここら辺はあの『赤い機体』の戦いで学ばせてもらったものだ。俺は少しばかり記憶力が良いのだ…と思う。


とはいえ、目の前の機体は全武器がビーム兵器だから、下手に当たればこの機体ですら持たないだろう。


「しばらく、この機体の様子見といくかな…」


向こうは、こちらを殲滅しようとしているのか、武装の連射を続けている。迂闊に近寄れば蜂の巣だな、うん。


だが生憎、迷っている暇はない。俺は一気に距離を詰めて、サーベルで腰の部分を左右に両断した。


「初めてにしては、なかなかやるな。そうだ、自己紹介が、まだだっ…」

「ごめーん。発進に手こずって遅れちゃった〜テヘッ」


なんか、また別の声が聞こえた。しかも、遙か上空から。

「一番デッキは格納できないから、二番デッキに着艦してね〜 あと、新メンバーをイジメちゃだめだぞ〜カノン?」

「ううぅ、うるさい!遅れておいて何だ!クリス!!」


…すっかり話に置いていかれたのだが、

「すまない。私の名前は、カノン・カーマイン。カノンと呼んでもらって構わない。おっと…貴様の名前を聞いてなかったな。」


「俺は萩原騎勇だ。友達からはキュウと呼ばれていたぜ。」


「よろしく頼む。早速だが、貴様には私達の仲間になってもらう。」

「カノン、それについては私が。私はクリスティーナ・グラスですわ。クリスと呼んでください。早速、本題に移ります。あなたが今倒した兵器ですが、あれは地球上の兵器ではありません。リヴァイアサンと名乗る、海王星の軍隊の物です。彼等の地球侵攻は、まだ始まったばかりで、こういった小規模な兵器しか現れませんが、もっと強大な兵器が存在しています。しかし、私達地球人にも対抗できる策が、あったのです。それは、ごく限られた人のみが使うことのできる、RAという物です。私達は、RAを使える者達を集めて、組織を作りました。それが《アークエンジェル》です。アナタはRAを使える人物なので、是非とも私達に協力してほしいのです。強制はしませんが、どうですか?」


―いきなり激しい質問を投げかけられたな…

今の話だと俺達にしかデキナイコトなんだよな。


「ここで断るなんて、男じゃねぇ。もちろんいいぜ!俺にも協力させてほしい」


「ありがとうございます。カノン?仲間が増えたので、久々に会議を開きますよ。待機メンバーにブリッジに上がるよう伝えてください。」

「待機メンバーって…そんなにいるのか?」

「今の所のメンバーはアナタを含めて六人ですわ。あら、いけない!二人とも速く着艦してください!鎮圧部隊と鉢合わせしてしまいます!」


「行くぞ?グズグズするな!」

「わかってるって!」




―こうして、俺は

カノンやクリス達と

地球を守る為に戦うことになったんだ。


補足すると、鎮圧部隊と言うのは、近年に完成した世界政府配下の特殊軍事部隊の事。今の俺たちなら攻撃されてもオカシクはないのだ。いやー、危ない危ない。

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