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ジンベエザメの恋

作者: 重山 耳之介

 綺麗な瞳。流線型と言うには少し丸みを帯びた体。

そして、深い青と目の覚めるような黄色。


はあ。なんて美しいのだろう。ジンベエザメの「星空」はため息をついた。


彼は恋に落ちている。違う水槽の青い熱帯魚に。


ああ、このガラスが憎い。何度、体当たりを繰り返したことか。


 彼女は何という名前なのだろう。話してみたい。笑うところが見てみたい。

「星空」は夢想する。




 ある夜、巨大水槽のガラスが割れた。ジンベエザメの「星空」を始め、数千の魚が犠牲になった。深夜の為、水族館職員の対応が遅れてしまったことも被害を拡大させた。


「星空」は通路を挟んで向かい側の熱帯魚の水槽近くで息絶えていたという。


流れ星がひとつ、音を立てて落ちていった。


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