6.日常系エッセイ(過去作は検索除外しているのでこちらから)
【画像多数注意】VR機器と3Dプリンタを駆使してフィギアを作ってみました!
VR機器で形を作って、3Dプリンタで造形して、模型用の塗料で色を塗る。そんなやり方で、ちょっとフィギア?を作ってみました。
……まあ、素人っぽさにあふれた出来だと、自分でも思います。それでも、自分の作ったキャラがこうして形になるのは、なかなかに感慨深いものがありまして。うん、作って良かったなぁと。
以上、「VR機器と3Dプリンタを駆使してフィギアを作ってみました!」でした!
……いや、さすがにこれで終わってはアレですね。もう少しつらつらと、筆を走らせてみたいと思います。
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私は、ぶっちゃけ絵がとても苦手でして。学生の頃から美術は2、絵画だろうがイラストだろうがラクガキだろうが、とにかく絵というものが全くもって苦手で、そういったものをほとんど描かずにこれまで過ごしてきました。
……というか、このサイトに来るまで、ほとんど創作というのに触れてこなかったのですが。その中でも、特に絵は苦手だったと、そんな感じです。
それが、このサイトに来て人の小説を読み漁って、自分も小説を書き始めて、無事に完結まで書き切ることができました。
何というか、なろうって創作未経験者を誘い沼に沈める、不思議な魔力みたいなのがあると思っています。もしこれがアルファポリスやカクヨムだったら、きっと完結できていなかったのかなぁと。
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私は今まで「自分は絵が描けない」と思っていたのですが、実のところ、「描けない」というよりは「描きたい絵がなかった」のだと思います。それが、小説を書き始めることで、自分にも「描きたい絵」ができた。でも、当たり前ですが、絵が苦手なのは変わりません。
結果、「描きたい絵が無いから描かない」だったのが「描きたい絵があるのに描けない」に変わってしまった感じがします。
……ここでふと、思ってしまったのですよ。イラストを描くのは無理でも、3DCGなら何とかなるんじゃないかって。
何でそんなことを思ったのかって? それはもう、設計の世界にいたからでしょうね。3DCGって、イラストよりも設計に近いと思うのですよ。平面に絵を描くよりも、遥かに理詰めの世界じゃないかなと。
で、物は試しと、blenderというフリーソフトを使って、小説に登場させた飛行機を作り始めてみる。2017年11月あたりのことだと思います。当時は無色(白一色)で作り方も乱暴な、ちょっと微妙なものでした。それでもまあ、使っていくうちに色んなことがわかってきて、今ではそれなりに使えるようになったと思っています。
このCG、ツイッターのアイコンにもしている画像なのですが。まあ、本格的にやってる人には敵わないにしろ、これだけ描くことができれば、そこそこ満足かなと。
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VR機器を買ったのは2020年の3月。ツイッターでVRChatに関するつぶやきが流れてきて興味を持ったのがきっかけです。
3Dで色んな物が作れるようになって、それを発表する場が欲しかったのと、あとは「3Dで一つの世界を作ってその中に入り込む」というのに興味を持ったと、そんな感じかな。……まあ、単に「VR」という新しいハードウェアに物欲が働いただけかも知れませんが。
で、ネットを漁って、Oculus Questというのが良さそうだとなって、エイヤと購入。きっかけとなったVRChatも一応アカウントは作ったんだけど、私自身、そもそもコミュニケーションをちょっと面倒に感じるタイプですからね。あっさり放置されて、VRゲームからVRフィットネスへと軸足を移していきます。
――いや、良いですよ、VR運動。ちょっとしたスペース(最低3畳、できれば4畳半+α)が必要なのが玉に瑕ですが。それでも、天候や気温に左右されずに身体を動かせるのは強いのです。……まあ、これはVRというよりは Quest の良さかなという気もしますが。
と、そんな中。そのVRで動く adobe medium というソフトがアンテナに引っかかりまして。元はOculus(facebook)製の、「VR空間で粘土をこねるように形を作ることができる」VRスカルプトモデリングツールなのですが、これがもう、本当に革命的でして。
コイツのおかげで、私は、それまで手を付けていなかった「キャラのモデリング」ができるようになったのですよ。
①球体(頭)に直方体(顔)をくっつける。
②頭にそって顔を削り、大雑把に形を整える。
③顔の前面を角度をつけて削る。
④鼻を残しながら、おでこと口のまわりを平たくする。
⑤目の位置に、目の形をした穴を開ける。
⑥新規レイヤを作成、⑤で開けた穴に眼球を埋め込む。
⑦形を整える。
……と、こんな感じで、最大の難関だった「キャラの顔」が、結構あっさりと作れるようになってしまったのです。まあ、初めは試行錯誤でしたけどね。
※ 画像は説明用にちょこちょこっと作った奴なんで、ちょっとバランスが悪いかもです。
で、こんな感じのCGが作れるようになりました。
うん、なんだかんだでね、視覚化できると、色々と楽しさが広がりますよね。
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で、ついこないだ買ったばかりの3Dプリンタ、ダヴィンチ nano w です。小型で低価格(公式ショップはちょっと値上がってしまいましたが……)、造形速度は遅いし色々と制限もあって性能は高いとは言えないんだけど、でも扱いやすい、そんな感じの機種だと思います。初心者におすすめの機種っぽい立ち位置になるのかなと。
……初心者向けというには、何かと癖があって、色々と躓いたのですが。
①wifi仕様が古い。2GHz帯専用なのに5GHz帯のアクセスポイントを設定できてしまう、WPA-PSK認証(ちょっと古い認証方式)しか受け付けない、その辺りを知らずに設定しようとして、色々とハマりました。……そういうことは、マニュアルに書いて欲しかったなぁと。
②開封直後、プラットフォームのガラステーブルがかなりの強さで張り付いてて、外し方をネットで探し当てないと外せない状態でした。……というか、ネットで探し当てても、なお悩みました。マイナスドライバーの先端があれば簡単に外せるのですが、その答えにたどり付くまでが……
③フィラメントの先端を尖らせないと(斜めに切らないと)上手くロードしてくれない(らしい)です。まあ、これは事前に調べていたので大丈夫でした。
④プリンタヘッドにフィラメントが残っている状態でオートキャリブレーション(水平調整)をすると、異音を上げながらヘッドをプラットフォームに押し付けてエラーで終了します。そして英語のヘルプページに誘導します。……どないせいと!
もうね、稼働させるまでは落とし穴がいっぱいです! 特に④。あれは本当で心臓に悪い。壊れたのかと本気で思いました。……まあ、わかってしまえばどうということも無いのですが。
何というか、確かに「3Dプリンタ初心者」向けではあるんだけど「パソコン初心者」や「インターネット初心者」向けとまでは言えないと、そんな感じかなぁと。
そんな諸々を乗り越えて、先の「blender で作った飛行機」とか「adobe mediumで作ったキャラ」とかを造形?(印刷?)させてみたのですが。なんだかんだで形にしてくれました。もっとも、サイズとか形とか、3Dプリンタ的に色々と無理があったのは確かで、それがモロに品質に出てしまっていたのですが。もう、バリとか欠けとか、色々と酷かったです。
それでもね、この元データを作った当時は、3Dプリンタで造形するつもりなんて皆無でしたからね。なのに、なんだかんだで形になったのは凄いなぁと、結構本気で思いました。
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でもまあ、どうせならちゃんと造形させてみたいと思う訳でして。先の造形結果を踏まえて、改めて3Dプリンタのことを考慮したデータを作って印刷してみようと作ったのが、以下のデータです。
パッと見ではわからないのですが、このデータ、足と胴体と頭で3分割できるように作られてまして。で、それを一つずつ印刷して最後に連結する、そんな感じの作りになっています。
……ちなみに、印刷にかかった時間は、それぞれ107分、214分、134分です。少しでも綺麗に印刷するために精度を上げた結果、印刷時間がエラいことになってしまいました。
造形というか印刷というか、あの光景は、正直ちょっとやばいです。何というか、つい見入ってしまう魔力があるように感じます。……ホントはね、造形中に執筆とかしようと思ってたんだけと、つい眺めてしまったです。うん、無駄に時間を溶かしてしまいました。
そうして、頑張って印刷した結果が、下の写真です。
……まあ、まだアラはありますが。それでも、前のと比べたら、ずいぶんと良くはなりました。
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とまあ、実は最初の目標はここまでだったのですが。でも、ここまできたら色を塗らないと嘘かなぁなんて思ってしまいまして。絵心もなければガンプラで色を塗ったこともないのに、勢いで買ってしまいました、アクリジョンという模型用塗料と塗装用品を。
①アクリジョンスターターセット
(基本6色、筆、絵皿、調色スプーンのセット)
②アクリジョンを追加で数色(肌色、茶色等)
③セリアの三層筆洗いバケツ
④セリアの画筆3本セット
アクリジョンを選んだ理由は、ネットで使っている人がいたから。で、調べてみたら、室内で使うにはいい感じっぽかったのでこれにしてみました。
で、悪戦苦闘しながら色を塗る。途中、足を塗るのに失敗してもう1回印刷?しなおしたりとかしながら、頑張って色を塗った結果が以下。
そうして出来た各パーツを組み立てて接着剤でくっつけて、めでたく完成。そうですね、冒頭に上げた画像ですが、もう一度貼っておきます。
まあ、素人っぽさにあふれてるけど、なかなかに感慨深いものがありますね(大事なことなので2度言ってみました)。
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と、ずっと「絵が描けない」と言い続けてきた人がフィギアを作るまでの軌跡をつらつらと書き連ねてみましたが、どうだったでしょうか。私自身の感想としてはなんというか、「テクノロジーの勝利」感が強いですね。手軽に3DCGが作れるようになって、VR機器や3Dプリンタが個人で買えるようになった結果、自分もここまでやることができた、そんな感じでしょうか。
――何が恐ろしいって、ウチはVR機器(Quest)も3Dプリンタ(ダヴィンチ nano w)も廉価品で、二つ足しても十万円に届いていないのが、本気で恐ろしいのです。……この値段でこれだけのことができるようになったって、本気で凄い時代になったなぁと。
と、ここまで筆を走らせてみましたが。最後に、私が目指すべき場所をAIに指し示してもらって、このエッセイを締めたいと思います。
―― AIパラメータ等 ―――――――――――――
利用AI:stable diffusion v1.4、img2img
Prompt:Nendoroid Doll,anime,big eye,military uniform,black heir,beautiful woman,fighting spirit
Denoising strength:0.4
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……うん、まだまだ道は遠いなぁ(笑)




