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たとえ誰かを殺したとしても、妹を守りたい。  作者: catan
第1章 ヒトゴロシゲーム
1/4

1.崩壊

細々と書いていましたが、今回ネット上に投稿させていただきます。

少々下手かも知れませんが、よろしくお願いします。

...朝か。


都内の1LDKのマンションの一室で、俺は目覚める。


俺は篠宮キサツ、ただの高校2年生だ。

ちょっと違うとすれば実家から出て、都内で暮らしてる位だ。

正直そんなやつごまんと居るからあまり違わない、やっぱり普通の高校生だ。


ふとんを下ろし、ソファからおりる。

ベッドはあるが妹に占領されたのだ。


そう、妹。

名前は篠宮セラ、銀髪に蒼眼のかなり可愛いヤツだ。

実際モテる。

ちなみに俺は良くも悪くも普通位だと思う、そして黒髪黒目とTHE日本人だ。

別に親は二人とも黒髪に黒目な筈なのだが何故かセラは違う。

そして顔も超可愛い、何故だろうか、この差は、許せない。

更に言うとわざわざ県外の難関高に入ったのにいとも容易く合格し、更にさらに一人暮らしの兄貴の家に住み始め更にさらにさーらーにこいつはベッドを占領しやがった。

やはり許せない。


「おい、起きろ。

始業式に遅刻するぞ。」


そう、今日は始業式なのだ。

こいつは今年から1年生なので流石に遅刻はまずい。


「ほら、起きろ!

起きないとドラゴンハンターワールドのデータ消すぞ。」


「あー、はい起きました、起きました!だからそれだけは勘弁を...!!」


「起きてるならさっさと起きろよ。」


「いやー、男は起きるとき人に見られたく無い時あるでしょう?ねぇ、お兄様?」


「お前は女だしそもそも最近までは誰も居なかったんだよ!ここになぁ!」


「あっはっはっはっ!」


「...やっぱりデータ消すか?」


「あー!すいませんすぐ準備します!!」


そう言うと制服に着替え始めた、家から出ていないのにもう既に疲れそうだ。


「って!ここで着替えんな!」


「なに~?気にしてるのぉ~?お兄様のえっち~」


「お前のために言ってんだよ蹴るぞ。」


「すいやせん」


脱衣所に制服を持っていった、パンツ丸出しで。

ちょっとは隠せよ、あいつ。


やっぱり疲れる。


とりあえず俺もさっさと着替える事にする。

着替え終わったら朝飯とお弁当を作り始める。

今日はボイル風ウインナーとベーコンエッグパンと実にシンプルだ。

だがシンプルイズベスト。

シンプル故にアレンジが効く。

あくまでウインナーは焼くのだ、ちょっと水気をつけてパリっと仕上げる。

ベーコンエッグも同じ要領でやると上手く出来る。

母親仕込みの料理術だ、凄く役に立ってるよありがとう母さん。


「たったったらった~♪」


なんて言っていたらセラが鼻歌を歌いながら戻ってきた。


「たらららっ♪...お?なに?今日もウインナーとベーコンエッグパン?3日前に食べたじゃん!」


「だったらお前が作れよ、フライにするぞ。」


「すいやせ~ん、あいきゃんフラ~イ♪」


やっぱり1回蹴った方が良いかも知れない。


とかやってたら出来上がった。


「ほら、さっさと食うぞ。」


「は~い、いただきま~す!」


なんだかんだ美味そうに食べるんだよなこいつ。


「ん~、にいに、マヨネーズ多過ぎ。」


「お前がかけたんだよ!」


やはり疲れる。


~~~


「それでさ~、妹が着いてきてさ。

毎日うるさいんだわ。」


「へ~、着いてくるって愛されてるじゃん。」


「愛されたくは無いな。」


「僕からしたらちっちゃいマンションに妹と二人暮らしとかエロゲみたいで超羨ましい、しかもセラちゃんでしょ?超超超羨まし~ぃ」


「セラ知ってるのか?」


「超絶可愛いって有名になってるよ、兄貴とは違ってね。」


「うるせぇわ。」


このいま喋ってる奴は雪乃セン、変態だ。

その癖男の娘とかいうギャップの強い構成をしている。

入学当初からの友達で今現在一番の友達だ。

というかそもそもこいつ以外に友達は居ない。

付き合うのが面倒なだけでコミュ症では無い。

断じて。


~~~


キーンコーンカーンコーン


昼食の時間だ、今日は昼食を食べたら帰る感じだ。

新しいメンバーとの交流会的な。

まぁあまりメンバーは変わってないしそれに変わろうがセンとしか食べる気は無い。


「キサツ、食べようぜ~」


「おう。」


席をくっつけて弁当を...


あれ?


「ん?どしたの?

もしかして弁当忘れた?」


「...ああ、そのようだ...」


まさかそんな筈は...でも確かにセラの分は入れたが自分の分は作って置きっぱなしにしたかも知れない。


「はぁ...購買に走るか...」


「おつ~」


小走りで教室を出ようとして、やらかした。

強くでは無いがぶつかってしまった。


「すいません...!」


「ん...?にいにじゃん、なに?曲がり角でぶつかって~、私と恋しちゃう?」


「しね~よ、こんな所にどうした?」


「はい、これお弁当。」


ん?確かにこれは今朝つくったたまごサンドだ、何故!?


「いや~、置いてあったから入れたんだけど、にいにの分だったんだね。」


「成る程な、まあさんきゅ。」


「どういたしまして~それじゃあね~。」


そう言うと数名の一年と一緒に戻っていく、友達作るの早くね?


軽く見送ってたら俺の事が話題に出ている。


「私、篠宮さんのお兄さん結構タイプかも~」


...あの子覚えとこ。


たまごサンドを持って教室に戻る。


「いや~、セラちゃんと仲いいね~?暑くなって来ちゃうよ。」


「だまらっしゃい。」


~~~


「にぃに~、一緒にか~えろ。」


「はいはい。それじゃあなセン。」


「うん♡またねキサツ君♡」


「はったおすぞ気持ち悪い。」


「...なに?彼女?」


そう言いながら腕を軽く引っ張る、なんでだよ。


「ちげーよ、そいつ男だよ。」


「え!?嘘!?」


「ホントだよ」


「え...ホントだ、良く見たら男だ、胸も全然無い...」


「セラちゃんは大きいねぇ~」


思いっきり回し蹴りを放つ、が避けられる。


「なにウチの妹にセクハラしてるんだ蹴るぞ」


「蹴ってから言うなよ!」


「はぁ...ま、また明日な。」


「おう、じゃあな~キサツ~」


「バイバ~イ、変態さ~ん」


やめろアイツにとってはご褒美だ。


「凄い人だね、あの人。」


「雪乃センって言うんだ、一応一年からの友達。」


「にぃにに友達とか珍しいね」


「喧嘩売ってるのか?それは?」


「いやいや...半分そうだけど」


やっぱりじゃねぇか


「でもホントに珍しくない?」


「たまたまだよ。」


「ふ~ん、可愛いもんね?」


「確かに可愛いがアイツは男だ!」


「ま?私がいるもんね?」


「お前は早くどっかいけ」


「ひど!」


なんて適当な話題をしていた刹那、時空が歪んだ。


「え?」


周りに人は一切居らず、俺達しか居ない。


「お兄ちゃん、これ...なに...?」


「幻覚じゃ無いよな...分からん、とにかく誰か探そう。」


色んな教室を回るが誰も居ない。


「どういう事だ...?なんで誰も居ない...」


その時、後ろからコツコツと足音が聞こえた。


「あ!なあ!あんた!俺の事が見えるか!?」


そう言うと相手は驚いた顔をしてから、うっすら笑い始める。


「そっか...君達知らないんだ...二人居るのは腑に落ちないけどどっちも殺せば良いもんね!!」


そう言うと突如ビーム状の炎がこちらに襲いかかる。


「なっ!?」


セラを抱え、急いで飛ぶ。

火の粉が肌を焦がす。


なんだよ...これ...


「くくく...避けたか、ならこれでどうだ!」


次は炎を蛇のように地面に這わせて襲ってくる。


「畜生!!」


セラを抱えたまま、曲がり角を曲がり、適当な柱に隠れる。


「なんでこんな事を!」


「なんで?そういうゲームだからさ!!」


足元から熱気、まずい!!


急いで飛ぶ、さっきまで居た場所には火柱が立っていた。


「う~ん、難しいなぁ。」


まだ攻撃手段に慣れていないのか?

やるなら今しか無いが...どうすれば...


「お兄ちゃん...!」


「なんだ!?」


「なにか...私、能力みたいなの、使える!」


「マジかよ!どんな!」


「えっと、ブリンクと透明のブレード!」


「ブリンクとブレード...駄目だ、危ない!」


「でも他には何も無いでしょ!」


「だが...!」


セラを...危険に晒す訳にはいかない。


「もう!私行くからね!」


「待ってくれ、勝機があるとしたら...背後だ。

油断してる内にブリンクで背後にワープしてやる。これしか無い!」


「分かった!」


「俺が注意を引きつける、逃げろ!」


「え!?待って!」


「良い度胸じゃん、妹の為に囮になるんだ、格好いいねぇ!じゃあ呆気なく死...


言葉は続かなかった、セラが背後から、心臓を一突きにした。

そいつは目を見開き、何か言おうとして...死んだ。


「出来たよ...お兄ちゃん...」


やらせてしまった...

セラに、手を汚させてしまった。


時空が歪む。


「っ!!」


ここは...下駄箱...?

戻って来たのか?


「セラ...大丈夫か...?」


「うん、大丈夫...」


「そうだ、アイツは!」


急いであの場所に向かう。


「待って、お兄ちゃん!」


走る...どうか、死んでたりなんてしないでくれよ...


そんな事は無かった、背中から刃物を突き刺されたように知ってる顔のそいつは死んでいた。


~~~ 


あの後は覚えていない、何かセラと話した気がするが、何も覚えていない。

気が付くと、自分の部屋に居た。


「お兄ちゃん...」


「セラ...ごめん...!俺...お前に...!」


「お兄ちゃん!」


「大丈夫だよ、私が守ってあげるから、気にしなくて良いんだよ。」


「でも...!」


「今日はもう寝よ?疲れたでしょ?」


「ああ...そうだな...」


確かに、今の頭で考えてもしょうが無いな。


「今日は一緒に寝よ?」


「ああ...」


せめてもの罪滅ぼしになるだろうか。

疲れたけど、アイデアを文にするのはやっぱり楽しい。


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