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《那由多》の魔法師  作者: あ
3/5

魔導大会前日

「いっけね!次、戦闘訓練だった!」


「佐藤くん、明日は魔導大会なんだよ。しっかりしなよ」


「ごめんごめん」


 おっとりとした中性的な声で真面目なこの男は山中弥生やまなかやよい。最初見たとき女かと思った。そしてなんと黎明能力者だ。

  なんでこのクラスにいるのかというと、戦闘では全く能力が使えないらしい。それでもBクラスには入れるとのことだったが、彼の性格故に通常能力者の試験を受けこのクラスになったのだろう。


「うちのクラスは君だけなんだからね、大会にでられるの」


「ああ、やれるだけやってみるよ。上位に行けば来年のクラス編成にも影響あるらしいし」


  実はこの魔導大会、全員が出るわけではない。Aクラスの半分ほどと、Bクラスで教官に推薦された能力者だけだ。どうしてかというと、軍部からお偉いさんが視察にくるので長々とやっていられない。山中を除くと能力者は大半がAクラス、稀にBクラスに所属しているのでそれ以下はどうでもいいってことだ。


「能力者は俺以外選ばれてたしな。あの人が推薦してくれなきゃ出られなかった」


「学生の推薦で出場できるなんて、やっぱり詩織さんはすごいなぁ」


  有名人らしいが、俺は声をかけられるまで名前を知らなかった。高嶺の花ということで男たちが話してるのは見たことがあるが。案外気さくでいい奴だった。



 廊下で偶然すれ違ったとき綺麗な女の子に突然話しかけられた。


「君、強いね。大会で戦いたいなぁ。名前教えて!あ、私は詩織!呼び捨てでいいよ!」


「俺は雄二だ。よろしく、詩織」


 出られない旨を伝えると、

「雄二くんみたいな化け物がなんでだろうね。教官に聞いてくる!君も自分も魔力量はおかしいって気づいてるよね?」


.....詩織の能力は魔力の感知か?


「ああ、それはもちろん。でも俺の魔法は規模が小さいから魔力が多くても無駄なんだよ」


「ま、なんでもいいや。君と戦えばわかるし」


「戦う機会があればいいけど」


「それなら大丈夫だよ」


.....?


「まあ当たったらお手柔らかに頼むよ」




  ということがあった。後で山中に聞いたら詩織は黎明能力者だったらしい。


  今から魔法の訓練を行うのだが、俺には退屈な時間だ。多くの生徒が入学以来、実力ある教官に教えられ、メキメキと魔法が上達している。でも俺は体質的に魔法がこれ以上強化されない。


1人で暇を持て余していると、


「ゆうちゃんこんなところで何してるのよ〜」


「あっちゃんじゃん。Aクラスも訓練だったのか」


  この筋骨隆々な漢は、あっちゃん、俺の幼なじみだ。なんで仲良くなったか思い出せないけど、変わった友人だ。オカマだし。でも弱きを助けるいい奴だ。


「アタシたちは自習よ〜。能力者が多いし、個々に練習した方がいいのよ」


「あっちゃんも当然でるんだよな、大会」


「当たり前じゃない!アタシは黎明能力者よ!」


「まあがんばれよ」


「ゆうちゃんに言われたら頑張るしかないわね!」


 そういって抱きついてくる。恥ずかしいしやめてくれよ。


「でも残念ねFクラスなんて。試験方法聞いたけどあれじゃあクラスは正確に分けられないわ。例えば身体能力を上げる能力者は不利じゃない」


「そうはいっても大抵能力者は魔法はそれなりに使えるからなー。魔法からっきしなのに能力発現した人なんて聞いたことないし。しかも俺は魔法系の能力だ」


「まあそうだけどね〜。ゆうちゃんもせっかく出られるんだから、活躍してAクラス来なさい!」


「それにしてもついに明日か」


  じいちゃんが言っていたが魔法師は死線を越えて強くなるらしい。今は魔族とは小競り合い程度の戦闘がないので、昔ほど強い魔法師は多くないと聞いた。

Aクラスになれば引退した軍幹部との戦闘訓練や他にも様々な優遇がある。強くなるための経験を積みたい。

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