第十一話「幼竜の咆哮」
チビロボ(GC)を買いました。
やたらと面白い。
更新は遅れない様にしますので。
室内から急に出たので目が眩む。
目をすがめていると、目が順応して辺りが見えてきた。
石畳の道にレンガ造りの家々、人の往来は盛んでかなり活気がある。
人と言っても人の形はしてねぇがな。
往来するヤツを挙げてくと、堅そうなゴーレム・人込みをすり抜けるオバケ・地べたを滑る蛇・毛色が綺麗な狼男・やたら古風で浮きまくりな鎧武者・その肩に停まる雉みたいな赤い鳥・トカゲ男・半魚人・ミイラ女・フランケンシュタイン・かなり臭うゾンビ・きわめつけはケンタロス。
大体のヤツが軽々と二メートルを超えてやがる。
なのに俺ときたら目測40cm。
小学生でも抱き上げれそうな大きさだ。 その時ガヤガヤとした人込みを黙らせる程の大声がした。
「東龍輝ク〜ン!中学二年生までおねしょをしていた東龍輝ク〜ン!!小さい頃は夜が怖かったから、夜になるとお父さんにトイレにすら一緒に入ってもらった東龍輝ク〜ン!!幼馴染みの僕が探してるよ〜!!」
物凄く楽しげな声が耳を打つ。
意味を理解するのに数瞬。
あんにゃろうに殺意を抱くのに更に数瞬。
俺は声のする方に猛ダッシュした。
体が小さいから中々前に進めない。
更に大気が震える。
「東龍輝ク〜ン!幼稚園の時、飼育していたウサギに囲まれて、大泣きながらウンチを漏らした、東龍輝ク〜ン!今でもウサギが苦手な東龍輝ク〜ン!早く出てこないと、僕がドンドン恥ずかしい思い出を暴露しちゃうよー!東龍輝ク〜ン!」
「いい加減にしやがれ喜一!!!東京湾に沈めんぞ、このボケナスがぁ!!!!」
いつもの恫喝寸前の声じゃない、可愛らしい、ホントに幼げな声が出た。
生まれて初めてあの声を出したいと思えた。
それが幸せな事なのか不幸な事なのか、判断しかねるがな。
叫んでるボケナスにまで辿り着く。
白を基調とした黒の水玉模様の帽子とその先についてる黒のポンポン。
白と黒のチェッカー柄の上半身に、白と黒の縦縞ズボン。
真っ白な仮面は笑顔だ。
俺のこっぱずかしい思い出を暴露してたのはこのモノクロピエロらしい。 向こうをこちらを気付いて見下ろす。
「アレ?もしかしてタッチャン?やけに幼くない?」
「っせーぞ、喜一!!なんて事喚いてくれやがんだこのダボ助がぁ!!頭に蛆でも沸いてんのか、カス!俺がブチ殺して治療してやろうか、ア゛ア゛!!?」
「あ、タッチャンだ」
俺の叫びも虚しく、まるで応えない喜一。
何度か荒い呼吸をする。
さっきの喜一は置いといて、気になっていた事を尋ねる。「なぁ、此所ってもしかしなくてもモンスターバトルの中か?」
「気付いた?うん、そうだよ。此所はモンスターバトルの中。勿論皆も一緒に来てるよ」
仮面をつけているにもかかわらず声は全く籠って無い。
楽しみを奪われた。
そう考えるとまた怒りが湧いてくる。
「此所で、たっちゃんの為に回想タイムで〜す!」
「………………好きにしてくれ」
俺が深呼吸したと同時に、喜一が意味不明な事を口走る。 ………もう俺は怒鳴る気力はねぇよ。