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第十話「夢?」

何と!感想を頂けました!!

リアルで目を擦りました。


ガンバル、ボク、ガンバルから!!!!!!



色々と模索中なのでキャラがブレたり、書き方が変わったり色々してます。

寛大な心で見守って下さい。


 …………ここは何処だ?

 ムイムイの……恐らくは催眠ガス……を食らったのは覚えてる。

 だが、それはあくまで咲花の部屋の中だったハズだ。

 断じてここは咲花の部屋では無い。

 何故なら俺の立ってる所は緑の草原で、目の前に用途不明の虹色の扉がポツンとあるだけの殺風景な所だ。

 いや、景色は綺麗だし、風は気持ちいいし、空気はうまいから、殺風景はおかしいか。

 じゃあ、常識的に考えたら、夢だろ。

 とは思うのだが………夢という風には不思議と思えなかった。

ボンヤリとそんな事を考えてたら扉が、秒速一メートル程で近付いてきた。

 カラフルに色を変化させながらスーっと近付いてくる。

俺の三メートル手前位で止まった。

まるで開けろと言わんばかりだな。

少しビビった後、俺は扉に近付いた。

一歩進むごとに鮮やかに変化する扉に怖がりつつも歩み続ける。

扉の前に立った俺は、生唾を飲み込んだ後、その扉に手を掛ける。

俺は意を決してドアノブを回した。

開いたその先に見えるのは……………アクセサリーショップだ。

心持ちガッカリしつつ中に入る。

 回りに気を取られていた所為で、扉が閉じるのを防げなかった。

案の定、扉は消えてしまった。

 ここで途方に暮れ続ける訳にもいかないので、奥に進む。

奥に入ると、一人の老婆が立っていた。

 魔女っぽい格好をしている。

 でも魔女、というよりは田舎のお婆ちゃん、って感じだ。

 全然話しかけ辛さがない。

「あの、スイマセン、ここ―――」

「こんにちは坊や。好きなアクセサリーを一つ、選んで持って来てくれないかい?」

質問を途中で遮られてしまった。

ニコニコと優しげな表情に、再度質問する気力を刈り取られ、俺はアクセサリーを選び始めた。

青い水晶があしらわれたイヤリング、緑の水晶を使ったネックレス、黒い水晶で出来た数珠、茶色の指輪。

色と形の取り合わせのお陰で、どれにするかかなり迷う。

その中に一際、俺の目を引く物があった。

水晶が赤く煌めくバングルだ。

他の物と比べても明らかに存在感が違う。

手に取って眺める。

腕に嵌めると……………ピッタリだ。

と、ここでゲート君につけられたアレを思い出す。

 ヒデェ言われ様だったな、俺。

 ま、当然だよな、悪党面だし…………

ネガティブに落ちかける思考を頭を振るって弾き出す。

とにかくあのお婆ちゃんに見せにいく。

ガラス机の上に置く。

正に魔女!みたいな笑い方を老婆がした。

 フェッフェッフェッって少し怖いんだが?………悪い嘘だ、物凄く怖い。

今すぐ走り出したい。

全速力でこの場から離れたい。

俺がヘタレ根性と格闘してると老婆が話し始めた。

「このアクセサリーで良いんだね?一度決めると二度と変更は出来ませんよ?………良いみたいだね。そこに鏡があるでしょう。そこの鏡を使って、選んだアクセサリーをつけなさいな」

鏡の前に立つ。

別に腕輪を着けるのに鏡はいらないんだが?

しかしお婆ちゃんの言葉を無視するのは何となく嫌だったので鏡を見ながら着ける。

こういうのには慣れて無かったから、少してこずる。

ちょっと意地になって鏡をガン見しながらバングルと格闘した。

腕輪が…………よし、着いた!

腕輪が装着される。

………オ、オイ、何か光出したぞ!?しかも何かキンキンいってるし!?

腕輪から音と共に赤い光が溢れる。

どんどん輝きは増し、ついには瞼すら透過する程となった。

 固く閉じていても、赤い光が分かる。

暫く経つと輝きが徐々に弱くなり、最後は音も消えた。

恐る恐る目を開けると鏡の前には………………。






 軽く茫然自失になりながら、目を擦る。

 擦っても視界に何の変化も無い。

 強いて言えば、鏡に映る生き物が同じように右目に右手?をやったくらいだ。

 手を振ってみたり、体を傾けたりする。

 やはり同じように鏡に映る生き物が動いた。

自分の体を見下ろして見ると、鏡に映る生き物の姿だった。

ここまでくれば認めてやろうではないか。 鏡に映ってるのは、俺だ。

俺は、鏡に映った生き物だ。

俺=鏡に映る生き物、という構図が頭の中に出来たので、改めて鏡を使って姿を確認する。

側頭から生えた一対の角。

黒い瞳。

手は一対で指は四本。

 足も一対で指四本。

 背中にあるのは羽。

腹側は白色で、他は全て真っ赤だ。

尾は先にいく程細くなっていて、尾の根っこ辺りで白が無くなっている。

そして首にかかっているのは先程着けたバングルだ。

まどろっこしいから簡潔に言おう、西洋のドラゴンだ。

でも俺はあんまり嬉しくない。

理由は簡単だ。

「龍」と言うより「どらごん」だからだ。

………つまり、そこら辺の犬より迫力に欠けるって事だ。

角は引っ込み思案なのか知らんが辛うじて生えてるのが分かる程度。

黒い瞳はつぶらという表現以外に形容出来ないし、手足に付いてる爪は戦闘力も糞も無いちんまりしたヤツだし、羽は役割をギリギリ果たせるかどうかと言った所だ。

しかもその羽は何かこう、丸みがあってヌイグルミさながらだ。

そしてさっきも言った様に首に、俺の腕にピッタリだったバングルが、かかってる。

 つまり………かなりサイズが小さくて且つ幼い姿をしているって事だ。

俺は可愛いモノが好きだが、自分の事となると話は別だ。

俺は男の子だ、断然カッコいいのが良いに決まってる。

鏡に向かって睨んで見ると、鏡の中の俺が泣きそうな顔で見返してくる。

………迫力ねぇなぁ。

和み、癒されつつ、ボンヤリと考えてると老婆に言われた。

「ホラホラ、にらめっこはそれ位にして早く行きなさい。扉は開けて上げるから」

そういうと老婆は、出現した扉の前に立った。

扉が出たり消えたり、どこまでも便利だな。

 版権に抵触しかねない事を考えながら、俺は扉の前まで移動する。

 老婆が優しく微笑みかけながら言った。

「いってらっしゃい」

「いってきます」

 そう言って俺は開けられた扉を潜った。


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