天使も降り立つマイホーム
気づいた時には、目の前は真っ暗だった。おそらく、なにかに閉じ込めらていた。いや、正確には入れられて蓋をされた。そのような狭い場所だった。僕は無理やりそれを突き破り頭を出す。そこで視界に入ったのは、なんと!!
前を見るとどこまで続いているかわからない人も一切いない大草原。
後ろを見るとどこまで続いているかわからない人も一切いない大草原。
下を見ると、オンボロな木箱の中に足を入れて立っている自分。
上を見ると果てしなく続く空。
右を見るとどこまで続いているかわからない人も一切いない大草原。
左を見るとどこまで続いているかわからない人も一切いない大草原。
そしてわかったことが2つ。僕は今、大草原の真ん中にいる。そして、この光景を見るのは2回目だということ。
そこでふと思う。
「僕って死んだんじゃなかったっけ?」
んー?と考え込んでいて、あることを思い出した。
「そうか、ネトゲの世界だから生き返ったのか!」
そう思った僕は、1度自殺してみたかったいう夢を叶えるため、入っていた木箱の木の破片で首を思いっきり切った。血がダラダラと流れていく光景を途中まで見て、意識が飛んだ。
「んー……?ここはどこだ?」
気づいたときには、雲の上にいた。
「ちょっと!何軽々と死んでんのよ!」
そこには、天使の輪を頭の上に浮かせて、翼を生やしたいかにもな天使がいた。
「誰?」
「現実世界からこの世界にやって来る人間(子たち)を管理している天使よ。」
「なぜ俺はここに?」
「あんたが死んだりするからこの優しい私が生き返らせてあげようって言ってんのよ!!」
まるで友達のように言ってくる、あきらに優しくなさそうな天使を見て僕は思った。
すっげぇぇぇぇータイプだわ。
大人びた顔立ちに、長く真っ白な髪。スタイルもよく、豊満な胸を自慢げに張っている天使に、一目惚れした。性格どうでもいい。やっぱ世の中見た目だわ。
「あなた、名前は?!」
「ルンピーよ。」
だっっっせぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!
口には出さず心で叫ぶ。
いや、それはないわ。彼女の名前紹介するときルンピーとか言ったら恥ずすぎるわー!!
勝手に彼女設定にして話を進める。
だが、名前など慣れればいいだけだ。
「ルンピーさん、あなたが生き返らせてくれた命は無駄にはしません。なので、僕の目標を叶えるのを手伝ってくれませんか?!」
「できる範囲でならいいですが……?ちなみに目標とは?」
「それはとりあえず置いといて、ルンピーさんのように管理をしている天使は他にいるのですか?」
「まあ数人はいますが、それで、目標は……?」
ルンピーを無視して話す。
「待って、そういえば聞いてなかったけど、何で昨日死んだときは生き返れたんだ?」
「ああ、それはただ死んでなかっただけよ。それと勘違いしてるみたいだから一応言っておくけど、ここネトゲの世界じゃなくて、正真正銘の異世界だからね?」
「……。」
「おそらく、転移中に事故があったんだと思うけど。」
「まじか……。でもそっちの方が都合がいいかもしれないな!」
「え?」
「俺の目標おしえてやるよ。それはな、この世界でハーレムを作る!」
今さっき考えた目標を堂々と口にする。
そして僕は思考が止まるルンピーを抱きかかえる。
「さっき言ったよね?できる範囲なら協力するって。ってことで、僕と一緒に地上で暮らそう。君を僕のハーレム王国の一人目の女として迎えよう。さあ、行くぞ!」
「は、はあ?!」
即断即決即行動!
ルンピーの意思は全くもって無視で、僕らは地上に降りてきた。
「さあ、ここから僕のハーレム計画は動き出すぞ!」
「帰りてー!!!」
逃げようと暴れるルンピーに手錠をし、足を縛り、羽もろとも縛り、僕は考える。
「まずは何をしようか。」
うーん。そうだ!
「よし、寝るぞ!詳しいことは明日考えよう。」
全身縛られ、いつの間にか口にもガムテープをされてるルンピーを隣に置き、僕は眠りにつく。
「んーー!!んんーー!」
(これ全部どっから取り出したのよ!)
そして気づいた時には僕たちは昨日同様に跳ね飛ばされていた。
まともに寝れやしねー!
早いペースで書いたから少し雑でしたね。