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紡がれし罪の血と偽りの  作者: サン
災厄のパズル
63/123

真実を見つけ出すために。 ~外伝~






 1つの器に2つの命、それは悲劇の産物か。






 「...イアちゃん」


ここは何もない空間。

イアの夢だろうか。


「...イアちゃん、起きなよ」


誰かがイアを呼んでいる。


「...イアは眠いの、黙っていなさい」


夢の中のイアはそう返答した。


「イアは起きてるから起きなさい」


その女の子が何を言っているのか、イアには理解不能だ。


「...あなたは...イア...!?」


イアは目を開くと周りには何もない、無の空間と呼ぶに適した光景が

目の前に広がっている場所にいた。

そしてその中にいたイアを呼んでいた人物の見た目も間違いなくイア自身

なのだ。


「そうだよ、イアに決まってるでしょ。

そしてあなたもイア。イア・ネイラーデ」


身長、髪、顔、目につく全ては全く一緒で、目の前のイアも服を

着ていない。


「...イアはいい子なのにどうしてこんな変な夢を見せられなきゃ

いけないのかしら...」


イアは見下すような目で目の前の自分を見つめる。


「私はイアだけどイアではないの、あなた自身が雷撃を扱えるのでは

ないんだよ?知ってた?」


その発言に一瞬ピクッと反応すると、


(...イアは知っている...けど思い出せないわ、小さい頃お母様の

書庫で見た絵本...そこにはなんて...あっ!!!)


険しい表情で考えていたイアをもう一人のイアは笑いながら面白がっていた。

だが突然何かを思い出した気がした瞬間、


「...ごめんなさい...ごめんなさい...お母様...もうお仕置きは

しないで、イアちゃんはいい子にするからもうお仕置きはしないで...!

って言ってたよね?思い出した...?

私はイアちゃんの事を何でも知ってるよ、だってイアちゃんだもん」


もう一人のイアは笑みを浮かべながら呟き、それを聞いたイアは目を見開き

驚愕しながらも涙が止まらない。


「...どうしてそれを...!」


目の前の自分を睨むも、ただ笑っているだけだ。


「お母様が怖いなんて意外とビビりね!幼少の頃に植え付けられた恐怖は

強がっても隠し切れないの。

もう退屈だから早く私にイアちゃんをちょうだい?

そしたらお母様はあなたの欲しがってるものをくれるはずだよ?

お母様は言う事聞かないイアちゃんが嫌いなだけ、私がなんとか

してあげるからさ、私にちょうだいよーーー!!!」


突然そう叫ぶと周りの空間は真っ白な無の空間から、闇のように暗く

不気味に変わった。


「ダモスさんが羨ましかったの?手紙を書かせたのはダモスさんのため

じゃないでしょ、イアちゃんが他人の愛ってものを見たかっただけでしょ?

アルディアさんが羨ましかった?

アルディアさんのお母さんはあなたとは何も関係ないどころか、

敵じゃないの。

愛が自分にはないからってとんだ欲張りだなー、悪い子だね?

けどさ私がいるじゃない。

私がイアちゃんを愛してあげる、だからイアちゃんのここを私に譲って?

変わりに愛ってものを常に感じれるようにしてあげるから、ね?」


いつのまにか目の前のイアは影しかなく。

その影はイアの心臓らへんに触れながら言った。






「...イアは...イアは...」


そう言いながら俯くイアは何を思ったのか。




 イアとイア。

これは夢か、現実か。


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