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送り主を求めて 中編



「で、どうやって探すんだ?探しようがないだろ?」

岡崎は言葉だけ見るとやる気がないように見えるが、内心は自分では不可能だがこいつなら普通にやるんじゃねえか、と期待でいっぱいになっている。


「う〜ん・・・・まだ今の時点ではヒントが少なすぎて俺にもはっきりとはわかっちゃいないんだ。でもまあ、お前にも脳味噌があんだから自分で少しは考えな。」

上村はまるでハテナマークをいくつも浮かべてそうな感じで悩みだした。


「それで、これからどうするの?」

すると、立ち上がっていつもの笑顔に加えて口の端を吊り上げて

「期待して着いてきな。」

と言って歩いて行く背中をすぐに二人が追いかけて行った。






今、運動場の端の

「あ、来てくれたんだ〜♪」

俺たちは異様なほどハイテンションな子の前に来ている。今にも跳ね跳びそうにしている。


「おい、朝日。・・・・お前これはどういうことだ?」

と呆れたような感じで岡崎は言い、

上村に至っては

「・・・・・・・・・・」ずっと無言でしかも我関せずといった様にずっと部活をしている人をぼ〜っと見ている。


「直ぐに済ませるから少し黙っとけ。これも大事なことなんだ」

それで、上村は少し煩かったのだが静かになった。


「あの手紙はどういうことですか?あと、あなたは 石桐 真衣さんであっていますか?確か2年生であってますよね?」


「そうだよ〜♪」

この言葉に最初に反応したのは上村だった。


「ちょっと待ってくれ、・・・お前ってここ来たばっかだろ。なんで先輩の名前なんて知ってるんだ。」

まったく話の腰を折るなよ。質問は後にしろよな。


「それはこの学校の名簿を俺が持ってて、さらに有名な人はもう覚えたからだ。この人は部活での実績に加えてこの容姿でこの学校で10位以内に入る知名度だ。分かったら今度からツッコミは終わってからな。」


「・・・・あ、ああ、わかった。」

よし、分かってくれたか。


「で、どうゆうことなんですかあの手紙は?」

他に聞きたい事もあるがこれもかなり興味があることなので聞いておく事にした。


「どうもこうも書いてあった通りだよ〜♪」


「はい、わかりました。で、何時あなたは俺と会ったことはありますか?」


「昨日廊下で私が見たんだよ〜。」

昨日・・・・・そうかあれだけ目立ってたからなあ。

物好きだな、この人も。俺見たいなののどこがいいんだか。


「返事をしろと言われたら断りますよ。内容がぶっ飛びすぎですから。」


「うん、そう言われると思って書いたから。じゃあ、まずはお友達になって。」

分かってて書いたのか、・・・・・フフッ。


「分かりました。ところで、手紙を箱に入れたのはいつなんですか?正確にじゃなくて何と無くでも構いませんよ、いつぐらいだったとかでも。」

これは大事なことだからな。


「う〜ん・・・・・・部活が終わってからだというのはわかってるんだけど・・・・・・」

そうか、これで候補が狭まったな。


「フフッ、それだけ分かれば十分です。ありがとう御座いました。もう今日は行きますけど、またあなたに会いに来ます、では、頑張って下さい。」

そう言って、部屋から出た時のように一人で背中を向けて歩いて行くその背中を遅れて二人が着いて行った。

「またね〜♪」

その後ろにはニコニコと笑いながら手を振っていた。









朝日は来た道を辿るように歩いて行ってそのまま元の場所に帰って来た。

部室に戻って来てもしばらく黙って座っていて部屋が変な空気に包まれていた。だが岡崎は沈黙に耐えきれずに声を発した。


「ここに戻って来てどうするんだ?」


「もうすぐここを客人が訪ねてくると思うのでお出迎えをするんですよ。」

今は気分がかなり良いらしく口調がいつもと違っている様だ。


「・・・客人?」


「そ、客人。もうすぐ来るはずだよ。それより、・・・・・聞きたい事があるなら後で聞くから途中で口を挟むのはなしにしてくれな。」

少し威圧を掛けながら言ったので、2人は一瞬身震いしてから、「わかった。」と答えた。


すると、噂をすればとでも言うようなタイミングで部屋のドアが二回ノックされた。

「入って来て下さい。」

その言葉を聞いてすぐに「失礼します。」と言って入って来た。


「今日は何の用ですか、篠原先輩。・・・・・まあ、とりあえず掛けて下さい。」


ソファーに腰を掛けるとすぐに話しだした。

「それでは、端的に述べます。今日は部費の申請の件で伺いました。こちらとしてはまだ設立されたばかりで実績も無いこの部には申請されても大した額は払えませんけど構いませんか?」

昨日の作業はこの件についてである。


「構いませんよ、元よりそのつもりですから。それより篠原先輩、昨日は僕が帰る時にはまだ生徒会室の明かりがついていたんですが、最後に帰ったのはあなたですか?」

朝日が帰る時にはもう運動部の人もほとんど残っておらず校舎内は職員室と生徒会室を除いて明かりはもう点いていなかった。


「いえ、最後に帰ったのは副会長です。彼はやることがある、と言って残りましたから。」


「そうですか、では今日会長はいつも登校してきているのは何時頃ですか?」

答えてくれるかどうか・・・・


「そうですねえ・・・・・挨拶運動をしているので8時頃でしょうか。はっきりとはわかりません。」


「では、最後にします。副会長はあなたより登校してくるのは後ですか?先ですか?」


「いつも彼は遅刻しそうなほどギリギリの時間に学校に来ますよ。遅刻しない程度ですけど。あ、でも昨日は危なかったですよ、それと・・・・・・・・・・・・・・・・・

少し話に熱が入って来てそのまま喋りつづけているが、朝日は考え事をしだしたので全くと言っていい程聞いていない。


そうか・・・・・・・あの人か。でも、なんでだ。

まあそれはこれから聞きに行くからいいか。


それにしてもこの人、止めなかったらいつまでしゃべるんだろう。というか意外だな。もっとお堅い人って感じがしたんだけどな。まあ、俺も用事ができたから止めるけど、

それでねえ「先輩!!」・・・なんですか?」

いきなり話に入って来られたので少し驚いたがさすがと言ったところであまり派手なリアクションを取ったりはしなかった。


「僕としてはこのままあなたと楽しく雑談をしていても構わないんですが、先輩はいつまでもここに留まっている訳にはいかないんじゃないかと思いまして。いついらしても構わないので話はまた今度にしませんか?」

この言葉は、嘘が7割なので嘘の占める割合の方が遙かに高いのだが、相手の方はそんなことは分からないので、嬉しいと思っている。

それと言うのもこの人は、生徒会長をやっていることに加えて結構な容姿なので周りからは少し敬遠されていて、あまり友達などもおらず男の子としゃべっるのは、親か事務的に生徒や先生と話す程度なので、男の子と話す機会が出来て嬉しいのである。


「はい、それでは今度は暇な時に事務的な用事は関係なくお邪魔させていただきます。」


「是非またいらして下さい。今度はお茶菓子でも御馳走しますよ。」

そして、入る時より少し元気になって出て行った。


「なあ、生徒会長ってあんな感じだったのか?俺はもっとお堅い人だと思ってたんだけど。」

さっきまで部屋の隅で黙っていた岡崎がソファーに座って聞いてくる。


「よくは知らんが俺も遂2、3分前の一人でしゃべり続ける可笑しな姿を見るまでは人とのコミュニケーションがうまくできずに友達があまりできないお堅い会長だと思っていたから俺も結構驚いているぞ。」


「・・・・・お前ってそんなんだったっけか?」

昨日も今日もこんなに毒舌だとは思っていなかったので岡崎はもちろんいままでさして興味も無さそうに部屋の外を見ていた上村も会長のこともそうだがそれよりも遙かに驚いている。


「二人が俺をどう思っていたかは俺には分からないが人間なんて誰にも予想できないような部分を持ってるもんだぞ。例えば、俺らに授業を教えている国語の中村先生だが、あの人は学校で交際をしてる人なんかが目の前にいるといつも注意している様な人らしいが、自分は週に一回はキャバクラやクラブにいってセクハラ行為をする嫌な常連客をやっているらしいぞ。このように人にはわからない別の一面が人にはあるように、俺にもこういう毒を吐くような一面があるんだよ。わかったか?」


「「わかりました。」」

聞かれてすぐに二人ともほぼ同時に頷きながら答えた。


(え〜〜っ、まず何であいつは普段先生がどうしてるとか知ってるんだよ。あと、俺明日からどういう顔してあの先生の授業受ければいいんだよ。絶対まともにあの先生見れねえぞ。)

とそんな反応を岡崎はしているのに対し、

上村は

(す、凄いぃぃぃぃ!!さすが一目見た時から普通の人とは違うと思っていたけどここまでやるなんて思わなかったよー。)

とかなりかわった反応を示している人もいた。



余談だが岡崎が次の日に思わず暴露してしまったことが切っ掛けにどんどん話しが広まり一日で全校生徒の知るところとなって二日後には誰もその先生を見なくなった(中村先生猥褻失踪事件)ので皆、気持ち半ばで本気では噂を信じていなかったがこの失踪が起きた事で、皆が話しを信じそして、この噂の発信元である朝日の事も同時に広まり一部の者は尊敬し、ほとんどのものは少し怖く感じて、部に対して反発的な態度を取る人も減り、岡崎の考えも杞憂に終わるのである。





「おーい、二人とも目覚めろー」ビシュッ、ドスッ、ボスッ。

さっきから声を掛けても反応しないのでなぜか近くにあったボールを岡崎に、クッションを上村に投げた。


「おい!!何するんだよ。」

結構本気で怒っているようであるが、


「目的の人物に今から会いに行くから起こしたんだ。」

と言われてすぐに怒りは引いていく。


「それって誰?」

今度は10秒前とは全く違って嬉しそうに聞いてきた。


「今から行くって言っただろ。期待してついてきな。」

また一人で先に部屋を出て行き、そのあとを二人が黙って着いて行った。










第5回目始めます


篠原 朱音

 

役職 生徒会会長 


O型 10月5日生


身長156cm 体重□□kg


成績 上の下 運動神経 中の下


容姿 上の下 奇麗という言葉などが似合う


好きな事 皆と居る時


嫌いな事 一人でいる事



性格 内気、寂しがり、しっかり者、素直



内気な性格なことと家柄が良い事もあって周りの人があまり話しかけてこず友達が生徒会のメンバー以外出来なくて、会話もほとんど生徒会でしかできないのが悩みだった。が、朝日はまだ1年生なのにも関わらず自分に物怖じしなかったので生徒会の方々以上に気になっている様だが・・・・・・・・?



―――――――――――


作「では、今回は生徒会長さんです。」


篠「よろしくお願いします。」


作「早速質問です、結構いい家に住んでいるようですが、どのような感じで?」


篠「あんまり言いたくないんですが、まあ普通の人の家の数倍位です。」


?「フフッ、その言い方だと確実に4,5倍以上はありそうですね。」


篠「そ、そんなこと・・・・・」


?「え、もっとあるって。ほうほう、じゃあ庭でサッカーができるぐらいということですね。」


篠「・・・・・・・・・・・はぃ」


作「今回もこれ位で終わりにします。」




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